アスピーテラインとはひと味違う眺めを堪能【八幡平樹海ライン】
樹海ラインは、八幡平南麓の松川温泉からアスピーテラインの見返峠まで延びる全長約17kmのワインディングロードだ。正式名称は県道318号・八幡平公園線。紅葉シーズンに大混雑するアスピーテラインの抜け道のように考えている人も多いようだが、交通量が少なく、道路コンディションもいいので、実に気持ちのいい走りを楽しむことができる。
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その愛称の通り、八幡平の山腹を覆う深い森の中を抜けていく道で、松川温泉から八合目あたりにかけてはあまり展望は開けない。しかし、見返峠に近づくと木立が途切れはじめ、なだらかな山容をした八幡平の姿を仰ぎ見ることができるようになる。
見返峠から2kmほど下ったところにある藤七温泉周辺からは、岩手山の眺めもすばらしい。日の出には朝日をバックにしながら、日没時には真正面から夕陽を浴びながら、雲を沸き立たせる南部富士の姿をたっぷりと堪能できる。樹海ラインはアスピーテラインに比べると、距離の割に高低差が大きいので、雲海の上面が低いときは、より迫力のある眺めを楽しむことができるのだ。
アクセスガイド
東北道の浦和本線料金所から松尾八幡平ICまでは約530km、インターチェンジから見返峠までは約25km/50分ほど。松尾八幡平ICからアスピーテラインを秋田側に抜けて国道341号を南下、田沢湖などをめぐりながら国道46号で盛岡までひと回りするとトータルの走行距離は約135km。アスピーテラインは冬季閉鎖の直後は雪の回廊を楽しむことができる。ただし、その時期は降雪も珍しくなく、夜間は通行止めとなることがある。
Data【16】八幡平樹海ライン
雲海遭遇率 ★★
雲海の季節 春~秋
◎所在地/岩手県八幡平市
◎ルート/県道318号・八幡平公園線
◎区間距離/約17km
◎最高地点/標高1540m
◎冬季閉鎖/11月上旬~4月中旬
【A】松尾鉱山資料館
「雲上の楽園」松尾鉱山を後世に伝える 松尾鉱山は、明治の終わり頃から八幡平山中に開かれた大規模な硫黄鉱山。最盛期の1960年(昭和35年)ごろには人口が1万3500人あまりに達し、水洗トイレやセントラルヒーティングを完備した高層アパート群は『雲上の楽園』とも呼ばれていた。資料館では当時の豊かな暮らしを実感することができる。
●入館無料/9:00~16:30/月曜休館/八幡平市柏台2-5-6/TEL 0195-78-2598
【B】藤七温泉彩雲荘
標高1400m、東北地方では最高所に湧く温泉 彩雲荘は見返峠の直下、標高1400mに建つ一軒宿。東北地方で最も高いところに湧く温泉だ。男女別や混浴、内湯や露天など数多くの風呂があり、建物東側の露天風呂からは、運が良ければ早朝の雲海風景も拝むことができる。建物西側の開放的な混浴露天はお尻の下から源泉や水蒸気がぷくぷく湧いてくる。
●1泊2食付き13,350円~/冬季休業/八幡平市松尾寄木北の又/TEL 090-1495-0950(衛星電話)
【C】八幡平ビジターセンター
火山の宝庫でもある八幡平の大自然を学ぶ アスピーテライン秋田側起点近くにあるビジターセンター。「火山の博物館」とも呼ばれる八幡平の成り立ち、さらには周辺エリアも含めた動植物の生態系などについて、分かりやすく紹介している。向かいにある大沼は、紅葉シーズンなどには絶好の散策コースとなるが、近年は熊の出没が多いので要注意!
●入館無料/9:00~17:00/冬季休館/鹿角市八幡平字大沼/TEL 0186-31-2714
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