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その古さが逆にカッコイイ! 人気再燃中の「カクカク系」SUV5選

掲載 更新 18
その古さが逆にカッコイイ! 人気再燃中の「カクカク系」SUV5選

パキッとした平面で構成された、角張ったスタイルは、新鮮&カッコいい!

今売れているSUVといえば全長4m前後のトヨタ ライズ/ダイハツ ロッキー、あるいはもう少し大きいトヨタ C-HR、ホンダ ヴェゼルといった、比較的コンパクトなSUVだろう。

街乗りにも便利なこのサイズのモデル、かつてはハッチバックスタイルが主流だったが、今ではSUVが多くの人気を集めている。

振り返って見れば、クロカン四駆と呼ばれていた時代も、これくらいのサイズの「SUV」があった。

しかも、最近のモデルに見られる曲線を多用した複雑なデザインとは違い、パキッとした平面で構成され角張ったスタイルは、今見ると新鮮でカッコいい。

現に人気が再燃しているモデルも、実は多い。

当時の板金技術では、できることが少なかったのだろう。

けれど、それが逆に「平面を使ってどうやってカッコよく、他車との違いを出すか」という創意工夫が働く理由になったのかもしれない。

今回はそんな平面を多用した「カクカクSUV」を5車種紹介しよう。

なお人気の再燃と、もともと経年ゆえの台数減少もあって、中古車人気が高くなり、年式のわりに価格が高止まりしているモデルが多い。

しかも、今後台数は減ることはあっても増えることは考えにくいため、価格がさらに上がる可能性もある。

もしも気になる中古車を見つけたら、早めの行動が必要だ。

ボディバリエーションが豊富な元祖シティSUVスズキ エスクード(初代)

初代スズキ エスクードが登場したのは1988年。

バブル経済全盛期で、クロスカントリー4WD(クロカン4WD)を含むRV(レクリエーショナル・ビークル)が人気の時代だ。

当時は三菱 パジェロやいすゞ ビッグホーン、トヨタ ランドクルーザーなど、全長4.5mを超える大きなサイズに3L前後のエンジンを搭載するクロカン4WDが主流だった。

一方で、軽自動車クラスではスズキ ジムニーが人気を集めていた。

その間隙をつくサイズ感で登場したのがエスクードだ。

最初は1.6Lエンジンを積む3ドア(全長約3.6m)で登場。3速ATと5速MTが用意された。

コンセプトは都会派の4WD。オフロードだけでなく、普段の街乗りもこれ1台で、というクロカンだった。

とはいえジムニーを育てたスズキゆえ、ジムニーやランドクルーザー同様ラダーフレーム構造を採用。

4WDシステムは副変速機を備えるパートタイム式と、今どきのSUVより本格的だ。

一部グレードを除いて、4WDに切り替える際にいちいち外に出てホイールをロックしなくていいフリーホイールハブが備えられるなど、街乗り使用にも配慮されている。

1990年8月には1.6Lエンジンの改良とともに、3速から4速ATとなった。

さらに同年9月にホイールベースを伸ばした5ドアモデルの「ノマド」が追加された。

1994年には2L V6エンジンモデルと2Lディーゼルターボモデルが、モデル末期の1996年には2.5L V6モデルも加えられた。

デビュー時の車両本体価格は、136万4000~165万3000円。

原稿執筆時点(2020年7月20日)で4台発見した。うち3台は支払総額100万円以内で狙える。

エスクードを見てみる▼検索条件スズキ エスクード(初代)×全国

現行型とは異なり、見た目も中身も硬派なSUVダイハツ ロッキー(初代)

エスクードに続くように1990年に登場したのがダイハツ ロッキーだ。

1997年にいったん生産が終了しているモデルで、2019年に登場し現在人気のロッキーは、名前が同じ(復活)だが関連性は特にない。

ただ、どちらも「若者に向けたカジュアルSUV」という狙いは同じで、初代の方がより本格的なオフローダーだった。

搭載されたエンジンはエスクード同様1.6L。これに当初は5速MTのみだったが、1992年に4速MTモデルも追加された。

カジュアルといってもライバルのエスクード同様、ラダーフレーム構造を採用する本格派。

4WDシステムには、フルタイム式と、エスクードやジムニーのように副変速機を備えたパートタイム式の2種類があった。

しかし、オフロード志向の強いユーザーが多かったのか、手軽なフルタイム式は自然消滅した。

パートタイム式は、4WDに切り替える際にいちいち外に出てホイールをロックしなくていいフリーホイールハブを標準装備している。

エスクードが5ドアのノマドを、トヨタ RAV4も5ドアを追加したが、ロッキーは3ドアのみ。

結局これがあだとなったのか、先述のとおり1997年に生産が終了し、後継モデルが登場することはなかった。

デビュー時の車両本体価格は144万5000~179万8000円。

原稿執筆時点で2台発見し、どちらも支払総額100万円以下だった。

ロッキーを見てみる▼検索条件ダイハツ ロッキー(初代)×全国

2代目ジムニーの、無骨な普通車バージョンスズキ ジムニーシエラ(初代)

軽自動車のジムニーに、軽規格より大きなエンジンを載せ、トレッドを拡大することでオンロードでの走行性能を高めたモデルは、1977年から設定されていた。

ジムニーの輸出モデルをベースとしたもので、初代ジムニーの時は「ジムニー8」、2代目では「ジムニー1000」「ジムニー1300」があり、1988年のエスクードの登場でいったん廃止されたが、1993年にジムニーシエラとして復活した。

シエラのベースは2代目ジムニー(の輸出モデルである「サムライ」)で、1990年の軽自動車規格変更によりジムニーが大きく変わった後のモデルとなる。

搭載されたエンジンは1.3L。当初は5速MTのみだったが、すぐに3速ATが追加された。

もちろん悪路走破に有利なラダーフレーム構造、4WDシステムは副変速機を備えるパートタイム式が採用されている。

1995年にジムニーとともにサスペンション形式が変わり、悪路走破性と乗り心地が改善されている。

その他にもエンジンの改良やフリーホイールハブの採用など、乗用車としての性能が高められている。

これは、同じ時期にデビューした三菱 パジェロミニの人気が影響したと思われる。

モデル末期の1997年には、ジムニーとともに2WD/4WDの切替を走行中でもできる「ドライブアクション4×4」が搭載された。

デビュー時の車両本体価格は137万8000円(5速MT)。

原稿執筆時点で21台見つかり、おおよそ総額100万円前後といったところ。

また、カスタムされている中古車も多いのが特徴だ。

ジムニーシエラを見てみる▼検索条件スズキ ジムニーシエラ(初代)×全国

専門店ができるほどブームになっているSUV日産 ラシーン(初代)

小型セダンであるサニーをベースに、「乗用車感覚で気軽に4WDを楽しめる」をコンセプトに開発されたのがラシーンだ。

上記3台と違い、ボディ構造はサニー(乗用車)と同じモノコックで、4WDシステムはサニーと同じフルタイム4WD。

つまり雪道などでは安心して走れるといった、いわゆる生活四駆だ。

そのため他の4台と比べると悪路走破性は高くないが、その代わりオンロードで快適な乗り心地を提供してくれる。

生活四駆といってもスキーにも出かけられるし、砂場だって脱出できる。

最低地上高は170mmとそこそこあるので、大きな岩がゴロゴロ転がっているようなキャンプ地でもない限り、ラシーンで十分出かけられるはずだ。

当時はそのコンセプトがあまり理解されず、結局1代限りで終わってしまったが、再評価された今ではラシーン専門店もあるほど人気となっている。

搭載されたエンジンは当初1.5Lのみ。これに4速ATが組み合わされた。

その後1.8Lモデルや2Lモデルが追加され、2Lモデルは5速MTも用意された。

全高が1450mm(ルーフレールの備わるタイプIIとIIIは1515mm)とSUVとしてはかなり低いが、意外と室内は広い。

大型サンルーフが用意されていた他、オプションで脱着可能なテレビもあった。

デビュー時の車両本体価格は157万~219万8000円。

原稿執筆時点で121台と台数が多く選びやすい。価格は支払総額35万~180万円と幅が広い。

ラシーンを見てみる▼検索条件日産 ラシーン(初代)×全国

パジェロミニの普通車バージョンはオン/オフとも得意三菱 パジェロジュニア(初代)

当時の三菱の大ヒット作「パジェロ」を、軽自動車サイズに縮小したようなパジェロミニが1994年にデビュー。

翌年の1995年にはパジェロミニに軽規格より大きなエンジンを載せ、トレッドを拡大することでオンロードでの走行性能を高めたパジェロジュニアが登場する。

軽自動車のパジェロミニは、乗用車が用いるモノコックボディに、クロカン4WDが多く採用するラダーフレームをビルトインする凝った構造を採用。

1999年に登場した3代目パジェロも、それまでのラダーフレーム構造から、同じようなビルトイン構造を採用している。

乗用車とクロカン4WDのいいとこ取りを狙ったもので、当然パジェロミニをベースとしたジュニアも、このメリットを生かした「街乗り4WD」となる。

むしろ、排気量の余裕やワイドトレッド化によって、乗り心地や走行性能はパジェロミニよりもアップしている。

搭載されたエンジンは1.1L。これに3速ATまたは5速MTが組み合わされた。

副変速機を備えるパートタイム4WDだが、(パジェロミニ同様)イージーセレクト4WDシステムを採用。

これは、80km/h以内なら走行中でも副変速機の操作のみで2WD/4WDを切り替えられるというもの。

街乗りが中心だけど悪路も走りたいという人にピッタリだ。

販売期間は3年未満と短命だったが、代わりに1.8Lエンジンを搭載した後継モデル「パジェロイオ」が1998年に登場している。

デビュー時の車両本体価格は134万~162万5000円。

原稿執筆時点で15台見つかり、ほとんどが支払総額100万円以内で狙える。

ただし、モデル末期に追加されたクラシックカー風カスタムカーの「フライングパグ」が半数を占めているので、純粋なカクカク系は7台となる。

パジェロジュニアを見てみる▼検索条件三菱 パジェロジュニア(初代)×全国文/ぴえいる、写真/スズキ、ダイハツ、日産、三菱

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みんなのコメント

18件
  • デザインだけなら80〜90年代前半くらいまでの車の方がずっと好み。燃費や安全性が今の車に勝てないのは仕方ない。
  • エスクード ノマド、友人が乗ってて好きだったな。2代目以降のエスクードは別人になってしまった。残念です。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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