あえての重量級セダンでサーキットマシンを製作!
前後重量バランスにも拘って製作された異色のC35ローレル
「C35ローレルの本格サーキット仕様はレアすぎる!」1240キロの軽量ボディに760馬力のSR20DETを搭載
2ドアスポーツが幅を利かせるサーキットシーンだが、あえてアンチ定番の車種で戦い続ける猛者もいる。今回紹介する“プライムガレージ”のC35ローレルは、まさにその好例だ。
タイムアタックマシンとして進化を続けるパワーユニットは、軽量化&フロントの回頭性アップを狙って直6のRB25から直4のSR20へとスイッチ。内部は、HKS2.2Lキットを軸に腰下からヘッドまでくまなく手が入る。ちなみにSRの弱点と言われるオイルポンプは、WPC処理を施していることもあってノントラブルだとか。
タービンはアルトラックのEXマニを介してIHIのRX-6を装備。最大ブースト圧1.9キロ時に680psオーバー(レースガス仕様時760ps)という強烈なパワーを絞り出している。
完全サーキットスペックのため、エキゾーストマフラーはフロントフェンダー下から排出するサイド出しとしている。ウエストゲートの大気解放口も揃えている。
シフトロスを減らすためにミッションは、サムソナス製の6速シーケンシャルドグを搭載。ケース剛性も非常に高く、サーキットでのタイムアップに貢献する武器であることは言うまでもない。
足回りは、エリアスポーツの車高調を軸にセットアップ。バネレートはフロント16kg/mm、リヤ18kg/mmの設定だ。
ブレーキは前後ともにプロジェクトミューのキャリパーを装備。ホイールはエンケイRP-F1(10.5J)で、タイヤはシチュエーションに応じて使い分ける。取材時は輸入ハイグリップラジアルのVALINO(285/35-18)を履いていた。
徹底した軽量化とともにボディ剛性を高めるロールケージは、バランスを重視して製作されたワンオフ品。ファイバー製ドアへの変更に合わせ、クロスタイプのサイドバーで安全性も高められる。これらの努力により、車重はなんと1240kgまで絞り込まれているのだ。
空力も徹底追求し、フロアは完全にフルフラット化されている。さらに、フロントには大型のカナードとアンダースウィープパネルを投入してダウンフォースを稼ぐ。
リヤにも大型のディフューザーとハイマウントGTウイングを設置。前後の空力バランスを計算しながら、ハイダウンフォース仕様を作り上げたのだ。
すでに2ドアスポーツ勢と真っ向勝負できる戦闘力を保持しているC35ローレルだが、「最先端技術を投入しながら絶えず進化させていきたいですね」とはプライムガレージ瓜生代表。
FRセダンの可能性を追求するプライムガレージの挑戦は、まだまだ終わらないのだ。
●プライムガレージ 福岡県北九州市小倉南区葛原東3-3-5 TEL:093-473-2338
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みんなのコメント
まだ元気に走り回っているようで何よりです。