人気のハンターカブで行くソロキャンプの魅力とは
最近、125ccクラスのバイクが大人気です。ピンク色ナンバーの原付二種バイクですね。私の愛車は「CT110」という、105ccで出力7.6psほどのトレッキングタイプのカブです。通称「ハンターカブ」と呼ばれていて、現在新車で売り出されて人気を博している「CT125ハンターカブ 」の先代モデルに当たります。
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50ccのカブがベースとなった車体に、2倍の排気量ですから見た目以上によく走ります。当然ながらスポーツタイプの125ccや今どきの125ccスクーターと比べたら加速やスピードなどはとても敵いませんが、大きなリヤボックスに荷物を満載していても低速トルクがあるので、ストトトトッと出足はよく、一般道の流れをリードできるくらいには元気に走れます。
「足が長い」のでお気軽キャンプツーリングの相棒として最適
燃費はだいたい普通に走って50km/L前後です。ソロツーリングで林道を走ると、知らないうちに奥地まで入ってしまって帰りのガソリンが心配になることがよくありますが、その点ハンターカブなら安心です。シートの下にはカブとしては大きめな5.5Lのガソリンタンク(内0.8Lが予備タンク)があり、無給油で約270kmの走行ができる計算になります。
さらに荷台の左下には丸い水筒型のサブタンクがセットされていて、こちらに約2.5Lのガソリンが入るので、合計で約400kmはガソリンスタンドのお世話にならなくても走破できます。「林道に入る直前で満タン給油」というルールさえ守っていれば、山でガス欠で泣くことはほとんどありません。このバイク、近所にお使いに行くだけでも楽しいけど、ふらりとひとりで出かけるお気軽キャンプツーリングの相棒としてその本領を発揮してくれます。
ひとり旅の醍醐味は「無計画」「自由さ」
ソロでのキャンプツーリングの楽しみは何といっても、無計画の行動ができること。仕事を片付けたら即行動に移せるし、行き先だってどこでもいい。仲間との約束時間に約束の場所へと急ぐ必要もなし。高速道路を利用できない不便さはあるけど、逆に下道だからこその自由もあります。道路標識の矢印の先の地名が面白そうなので急に進路変更をしたり、素敵な風景に出くわしたらスケッチブックを取り出して、水彩画を描いてみたりと、ひとり旅は自由気ままです。
のんびりと走り続けるのは退屈じゃないの? と思うでしょうが、カブで50km/hで走ることは大型バイクで90km/hで飛ばしているようなスポーツ走行の領域です。はた目では退屈そうでもライダーとしては気合十分だったりしているのです。遅くても楽しいという醍醐味はそこにあります。キャンプ場もよほどの繁忙期を除いて、バイクのソロキャンプが飛び入りで訪れたところで断られることはほとんどありません(予約するのが常識でしょうが)。
リヤボックスは約58Lの容量がありキャンプ用品はほとんど収納できます。とはいえクルマに好きなだけキャンプ道具を満載するのとは反対に、いかに必要最小限のモノを過不足なくコンパクトに詰め込むか、あれこれ悩むことも楽しみのひとつとなります。 食料と水、それにアルコール類を現地調達できれば2、3日のキャンプは楽勝です。大型のバイクに乗っているときは「止まってみたいけどまあいいか」という、ちょっと気になるけどスルーしてしまうポイントが結構あるものですが、カブクラスの小さなバイクだと苦もなく気軽に止まることができます。サッと止まって写真を撮ったり、岩から滴る湧き水を飲んでみたり。カブが小型で軽いということと、乗り降りするときスクーターのように前から足をさばけることが大きな要因となっています。普通のバイクに荷物満載だと乗降時に右足のやり場で「おっとっと」となりがちですし、それが面倒で小まめに止まるのが億劫になってしまうのです。
所有して26年が経ってもいまだに飽きない「ハンターカブ」
ハンターカブ が身近にある生活も早26年となりました。タフで故障知らず、燃費も良くて排気音も静か。何より気軽に乗れて、そのままどこまでも走り続けたくなるこのバイクには、いまだ飽きることはありません。しかし長い付き合いのなかでは自分なりにあれこれ手を加えてみたところが何カ所かあります。次はそんな改良点をソロキャンプツーリングの楽しさとともにリポートしてみたいと思います。
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