日頃のメンテナンスが左右する
夏もすぐそこ。毎年行楽シーズンになるとクルマでの移動が多くなる。海に山に都会に……とあちらこちらに出かけるわけだが、残念ながら交通量が多くなると事故や車両トラブルも増えてくる。JAFによると、去年の夏休み=お盆の時期のロードサービス救援依頼内容のベスト5は次の通り。
◆高速道路 1位 タイヤのパンク、バースト、エア圧不足 1,610件(35.70%)
2位 燃料切れ 494件(10.95%)
3位 事故 299件(6.63%)
4位 過放電バッテリー 252件(5.59%)
5位 発電機/充電回路 143件(3.17%) ◆一般道路 1位 過放電バッテリー 23,959件(29.86%)
2位 タイヤのパンク、バースト、エア圧不足 12,603件(15.71%)
3位 キー閉じ込み 6,561件(8.18%)
4位 落輪・落込 5,151件(6.42%)
5位 破損/劣化バッテリー 5,060件(6.31%)
(平成28年8月11日(木)~平成28年8月21日(日)) これを見ると、高速道路、一般道ともに、タイヤが起因するトラブルが一番目立つ。しかし、釘を踏むなどして、突発的にパンクする場合を除けば、タイヤのトラブルは、走行前にきちんと点検しておけば、大半は未然に防げるもの。
タイヤのチェックポイントは
(1)摩耗具合のチェック(扁摩耗やの溝の残量) (2)外観のキズやヒビ (3)空気圧の調整 (4)タイヤ&ホイールの変形や歪み
といったところ。
一番大事な消耗品であるタイヤの点検は、ロングドライブの前には、必ず行っておくようにしよう。自信がない人は、ディーラーやタイヤショップ、ガソリンスタンドなどに点検をお願いするのもいいだろう(タイヤの点検だけなら、無料サービスのお店も多い)。
同様にバッテリー関係のトラブルも、点検でかなり予防できる。量販店などに行けば、専用のテスターでバッテリーの状態を調べてもらえるので、これを利用するのが一番。夏場はエアコンがフル回転するので、バッテリーも消耗しやすい季節。
最近のバッテリーは高性能なので、寿命寸前でも結構元気。その代わり寿命が来ると一気にダウンすることも! テスターで電圧を図り、エンジン停止時で10ボルト以下なら要注意。使い方にもよるが、バッテリーの交換サイクルは4年ぐらいがひとつの目安だ。また、もしもに備えて、ブースターケーブルぐらいはトランクにいつも積んでおこう。
そのほか、キーの閉じ込めなどは、スマートキーなどの普及で減少傾向にあるが、キーの入ったカバンごと、うっかりトランクに閉じ込めてしまった、といったことも……。
対策としては、スペアキーを持ち歩いたり(クルマのどこかに隠すのは、防犯上問題)、家族旅行なら同乗者にもひとつカギを持っていてもらうと安心だ。またガス欠に関しては、注意力不足としか言いようがない……。
ただ、近年全国的にガソリンスタンドは激減しており、ピーク時の半数近くまで減っている。とくに地方では、店自体が少ない上に、営業時間が短かったり、高速道路のSA・PAのスタンドも深夜営業をしていないところが増えているので、給油はまず地元で満タンにしてから出発し、残量が1/3ぐらいになったら最寄りのガソリンスタンドで給油するのを習慣化しておこう。
そのほかのトラブルも、安全運転とメンテナンスで大抵は防げる。夏場に限っていえば、古いクルマはエアコンなども一度電装屋に点検に出しておくのもおすすめだ。今のクルマは優秀で、ノーメンテでも壊れる心配が少ないとはいえ、基本的に始業前点検(日常点検)はドライバーの義務。
メカに詳しくない人は、ロングドライブ前に、オイル交換でも行って、ついでに量販店等で行っている「安心無料点検」などのサービスを受けるのもいいだろう。楽しい行楽シーズンのドライブ、できるだけJAFのお世話にならないように……。
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