メルセデス・ベンツ日本は2024年2月15日、第2世代GLC(X254)にハイパフォーマンスモデルの「メルセデスAMG GLC43 4MATIC」をラインアップし、同日より発売した。車両価格は1170万円に設定する。
まずは注目のパワートレインから紹介しよう。
第2世代メルセデス・ベンツGLCの最強モデル「メルセデスAMG GLC63 S E PERFORMANCE」が日本デビュー
搭載エンジンはメルセデスAMG社でマイスターにより組み上げられたM139型1991cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボユニット(最高出力421ps/6750rpm、最大トルク500Nm/5000rpm)で、過給器にF1由来のエレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャーを採用する。同ターボチャージャーの電気モーターは厚さ約4cmで、排気側のタービンホイールと吸気側のコンプレッサーホイールの間のターボチャージャーの軸に一体化。このモーターが電子制御でターボチャージャーの軸を直接駆動してコンプレッサーホイールを加速し、コンプレッサーホイールが通常のターボチャージャーと同じく排気の流れによって駆動されるようになるまで過給を行う仕組みだ。特性上、アイドリングスピードから全回転域にわたってレスポンスの速さが大きく改善され、合わせてアクセル操作に対するエンジンのレスポンスがいっそう自然なフィーリングとなることから、よりダイナミックな走りが楽しめる。
M139エンジンには、電気モーター(最高出力10kW/2500~5100rpm、最大トルク58Nm/50~1300rpm)と第2世代BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)、48V電気システム、駆動用リチウムイオンバッテリーが組み合わされる。ターボチャージャー自体は48V電気システムを電源とし、最大17万5000回転まで作動。また、ターボチャージャーと電気モーター、そして電子制御ユニットはエンジンの冷却システムに接続され、常に最適な温度に管理する。さらに、BSGはマイルドハイブリッドとして機能し、ブースト機能のほかセーリングモードや回生ブレーキにより効率を最大限にアップ。そして、48V電気システムはECOスタートストップ機能やセーリングモードの間の切り替えがほぼ感じられないほど滑らかに行われるようにセッティングした。
組み合わせるトランスミッションは、従来63モデルのみに搭載していたAMGスピードシフトMCT(電子制御9速AT)をGLC43にも展開する。トルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを搭載し、ダイレクト感のある素早いシフトチェンジと高い伝達効率を実現した。一方で駆動機構については、パフォーマンス志向フルタイム4輪駆動システムのAMG 4MATICを採用。前後のトルク配分は31:69と、AMG独自の後輪重視型に設定する。また、操舵機構にはリア・アクスルステアリングを装備。約100km/h以下ではリアホイールをフロントホイールとは逆方向に最大約2.5度傾け、駐車時の取り回しやすさを向上させるとともにワインディングロードなどでの俊敏なハンドリングを実現し、約100km/hを超えるとリアホイールをフロントホイールと同じ方向に最大約0.7度操舵することで、走行安定性を大きく向上させた。
懸架機構は現行のGLCクラスと同形式の前4リンク式/後マルチリンク式で構成したうえで、フロントに専用開発のステアリングナックルやサスペンションジョイントを、リアに専用開発のホイールガイドや追加のエラストキネマティクスサポートを配し、合わせて電子制御の連続可変ダインピングシステムを組み込んだAMG RIDE CONTROLサスペンションを採用する。シューズには20インチAMGアルミホイール(RVM)+前265/45/後295/40R20タイヤを装着し、制動機構には前4ピストン固定キャリパー+ドリルドベンチレーテッドディスク/後1ピストンフローティングキャリパー+ベンチレーテッドディスクを組み込んだ。また、メディアディスプレイにクルマのフロント部分下方の路面の映像を映し出す「トランスペアレントボンネット」や、車両の傾き、路面の勾配等をディスプレイに表示する「オフロードスクリーン」も標準で採用している。
エクステリアに関しては、メルセデス・ベンツのデザインの基本思想である「Sensual Purity(官能的純粋)」を踏襲したうえで、随所に専用のアレンジを施す。フロントマスクはハイグロスクロームの縦ルーバーを備えたAMG専用グリルを採用するとともに、エプロンに配した左右にコの字型を描く大型のハイグロスブラック仕上げフリックやパワードームを備えたボンネットなどを装備して、アクティブな表情を形成。一方、サイドビューはフロントフェンダー部に“TURBO ELECTRIFIED”エンブレムを配して電動化されたターボチャージャーを搭載した先進のパワートレインを備えていることを強調し、またホイールアーチにはボディ同色のワイドタイプを、ドアミラーにはハイグロスブラックを採用することでより印象的なSUVフォルムに仕立てる。そしてリアセクションは、力強く張り出したフェンダーと水平基調のバンパー、ディフューザー風のエプロン、ツーピース構造で内部に立体感があるスリムなリアコンビネーションランプ、左右2本ずつのエグゾーストパイプなどを装着して、存在感あふれる後ろ姿を創出した。
内包するインテリアは、Sクラスの要素を取り入れながらアンスラサイトライムウッドのインテリアトリムやナッパレザー巻きのAMGパフォーマンスステアリングホイールなどを配備して、GLC43ならではのスポーティさを演出したことがトピックだ。ダッシュボードは上下2段を基調に構成。上部は翼のような形状で仕立て、ここに航空機エンジンのナセルを思わせる丸みをつけたやや横長の角型エアアウトレットを配置する。一方、下部には大きなインテリアトリムをあしらってセンターコンソールからダッシュボードへと連続性を持たせ、合わせて縦型11.9インチのメディアディスプレイとダッシュボードをドライバー側に6度傾けて視認性および操作性を向上させた。また、メーターパネルには自立型でダッシュボード上部と大きなインテリアトリムの手前に浮かんでいるように見える12.3インチの大型コックピットディスプレイを装備。コックピットディスプレイとメディアディスプレイは5つのスタイル(ジェントル、スポーティ、クラシック、Supersport、Offroad)と3つのモード(ナビゲーション、アシスト、サービス)の中から選択することが可能だ。また、よりラグジュアリーでクールな雰囲気を醸し出すブラックオープンポアウッドインテリアトリムをオプション(AMGレザーエクスクルーシブパッケージ)で用意している。
シートに関しては、サポート性に優れサーキットでのスポーツ走行時でも安定したドライビングポジションを維持できる一方で、長時間のドライビングでも疲れにくい快適性も兼ね備えたレザーARTICO/MICROCUTスポーツシートを標準装備。AMGレザーエクスクルーシブパッケージを選択すると、上質なナッパレザーを張ったスポーツシートに換装される。また、室内を彩るアンビエントライトは64色から選べるとともに、単色の発光に加えて色の連続変化を可能とした。ラゲッジルームについては後席使用時で620リットル、後席格納時で最大1680リットルの容量を確保し、合わせてEASY-PACK自動開閉テールゲートを組み込んで利便性を高めている。
安全運転支援機能のインテリジェントドライブについては、メルセデス・ベンツの最新ハードウェアおよびシステムを導入。機能としては、必要な車線認識を従来のステレオマルチパーパスカメラだけではなく、360度カメラシステムも使用することで対応可能なカーブが増えたり、高速道路上で今まで以上に精密に車線中央を維持したりすることができるアクティブステアリングアシスト、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックやアクティブステアリングアシストが使用されていない場合でも作動するようになったアクティブエマージェンシーストップアシスト、警告や緊急ブレーキ機能を含むアクティブブレーキアシスト、自車と同じ方向や反対方向に進む歩行者および自転車を含む車両も検知する緊急回避補助システム、芝などの路肩に対しても反応するように設定したアクティブレーンキーピングアシスト、停車時でドアを開けようとした際に後方から障害物が迫っている場合の警告機能を組み込んだアクティブブラインドスポットアシストなどを採用する。また、AR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションを組み込んだ対話型インフォテインメントシステム「MBUX」や、最新のテレマティクスサービス「Mercedes me connect」といった先進機能も装備した。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「ヘッドライトが眩しいクルマ」なぜ増えた? 信号待ちで「ライト消さない人」が多数派になった理由とは? ヘッドライトの“新常識”ってどんなもの?
「左足ブレーキ」の是非を問う!…AT車普及率98%の日本なら、なおさら「踏み間違い」による事故を減らすことができます【Key’s note】
電気自動車に積む「リチウムイオン電池」には2種類がある! レアメタル不足問題を解決する「LFP」ってどんなバッテリー?
ターボ=正義ではないのよ! ロードスターにターボがない[納得]のワケ
メリットなかった!? トヨタもホンダも「アイドリングストップ機能」廃止へ! 「使いにくい」の声も! どんな反響があった?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?