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【内燃機関も忘れない】『2030経営方針』から紐解く、マツダの現在地とは

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【内燃機関も忘れない】『2030経営方針』から紐解く、マツダの現在地とは

2025年3月期は増収減益の見込み

11月7日、マツダは2025年3月期の第2四半期決算説明会を行った。

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これによると、2025年3月期第2四半期累計実績では、グローバルの販売台数は約63万台、売上高は2兆3939億円、営業利益は1030億円、当期純利益は353億円となっている。

通期では、グローバルの販売台数は約135万台、売上高は5兆円、営業利益は2000億円、当期純利益は1400億円となる見通しだ。対前年では、1723億円の売上高増に対し677億円の純利益減となる、いわゆる増収減益となる見通しだ。

これには、CX-50やCX-90が好調で北米販売が過去最高となる見通しながら、日本やアジア市場の販売が低迷していることや競争環境の激しさなどが要因とされている。

日本ではCX-8の販売が終了し、CX-60の品質問題などの影響があったが、問題を改善してCX-80も発売。中国市場では、新型BEV(バッテリー電気自動車)セダンのEZ-6を投入。いずれの市場でも巻き返しを図る。

収益基盤を再構築し、通期見通し達成に経営陣は一丸となって取り組むマツダだが、欧州でもCX-80が発売され、北米ではCX-50のハイブリッドも投入される。CX-60/70/80/90のラージ商品群もようやくラインナップが勢ぞろいする。米国では新世代店舗を開設し、日本でも2025年初めには東京・南青山にブランド発信拠点となるショールームを開設予定だ。

来年以降のマツダには、さらに注目しておきたい。

2030年経営方針 フェーズ1の最終年にあたって

そんなマツダが現在掲げている『2030経営方針』の進捗を見ておきたい。

2020年から2024年まではフェーズ1として、電動化・カーボンニュートラルへの準備と成長投資の原資獲得、2025~2027年はフェーズ2として電動化へのトランジション、2028~2030年はフェーズ3としてバッテリーEVの本格導入を目指している。

現在はフェーズ1の最終年にあたるわけだが、まずはトップラインの成長による成長原資の獲得。この3年間で出荷台数と売上単価は増加し、売上高経常利益率も改善した。当期純利益の3年間累計は4900億円となり、各年の期初公表計画を累計で約1300億円上回る見通しだ。キャッシュフローの創出力も改善されている。

次に、原価低減活動の取り組みとしては、種類数の適正化(次期CX-5では現行モデル対比約60%の種類数制限を目標とする、など)、調達構造の変革(既存の購入部品において次期CX-5は現行モデル対比6%の原価効率化、など)、プロセス変革(専門的知見を有する共創パートナーとして平時から開発活動を推進、など)、コスト構造改革活動(2027年4月期までに約3%=1000億円の原価低減にチャレンジ、など)が行われている。

そして、電動化技術や電池の準備として、パナソニック エナジー社、パナソニック オートモーティブシステムズ社、AESC ジャパン社と電池供給に合意し、2030年に想定される能力の確保にめどが立った。また、パナソニック エナジー社より調達する電池のモジュールパック工場は山口県内に建設を決定し、次世代電池技術の自社開発を、グリーンイノベーション基金事業として推進中。社内に試験ラボを開設した。

電動化時代でも内燃機関を忘れない

マツダの電動化について、もう少し詳しく見ていこう。まずフェーズ1では、トヨタ製のハイブリッドシステムをCX-50に搭載し、北米市場に投入する。中国市場では長安汽車との合弁会社で協業BEVとなるEZ-6を発売した。

マツダ製のハイブリッドシステムは、フェーズ2で次期CX-5に搭載され、フェーズ3ではラージ商品への技術要素の展開が検討されている。マツダ製のハイブリッドシステムはトヨタ製のものとは異なり、マツダらしい「エンジンを主体とした」システム、すなわち高い熱効率のエンジンに小さなモーターを組み合わせたシステムだという。

フェーズ2では、専用のプラットフォームを採用したBEVも登場予定だ。これはフェーズ3に向けて、PHEV(プラグインハイブリッド車)への派生も検討されている。さらに中国市場ではフェーズ2においてクロスオーバーSUVのBEVを協業で投入する予定だ。

電動化を進めながらも、内燃機関にも積極的だ。ロータリーエンジンのエミッション適合性開発は順調に進捗している。昨年のジャパンモビリティショーで注目を浴びたアイコニックSPに関してのアナウンスはなかったが、開発は進められているようだ。

また、さらなる理想燃焼を追求し環境、走行性能を高めたSKYACTIV Zガソリンエンジンを開発中だという。これはスーパーリーンバーン(超希薄燃焼)を採用した4気筒エンジンで、2027年中の市場投入を目指している。エンジン全体の種類数は段階的に集約し、効率化を図っていく。

現在、マツダの電動化事業本部は300名を超える陣容で、事業戦略・技術・商品開発をワンストップショップ化、組織をフラット化している。ロータリーエンジンでは、開発グループが今年2月に再結成された。さらにソフトウェア人材採用強化に向け、R&Dのソフトウェア部門と人事採用部門を東京へ移転し、希少人材へのアクセスを強化した。

電動化を加速する社内体制を強化しながらも、内燃機関を忘れない。マツダの次の一手が楽しみだ。

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みんなのコメント

7件
  • けったましーん
    北米好調っていうけどほんとうかな?台数5万台増えたが利益50億も減らしてるんだけど。
  • jo_********
    スカイアクティブって一体なんだったんだろう?
    今もあるのか知らんけど、スカイアクティブって言うエンジンだかシステムだかがあったのは知っとるよ。

    車名の数字も良くわからんし、数字の規則性も良くわからん。
    あと女性がリーダーだった?観音扉の車は全く売れてないとは聞いてる。発表のときに小難しいそれっぽい屁理屈を並べて得意気に話してたのが今となってはジワる。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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