既存エンジンに改造は不要
執筆:Jack Harrison(ジャック・ハリソン)
【画像】持続可能な道を探るプロドライブ【ラリーカーを写真で見る】 全26枚
翻訳:Takuya Hayashi(林 汰久也)
英国のレーシングカー・コンストラクターであるプロドライブ(Prodrive)は、持続可能なレース用燃料を開発した。
「ECOパワー」と名付けられたこの燃料は、英エセックス州の燃料サプライヤーであるコリトン・アドバンスト・フューエル社との共同開発により、8か月の開発期間を経て完成した。
この燃料の主な成分は、第二世代のバイオ燃料(農業廃棄物から製造)と、大気中の炭素を回収して作られたeフューエルからできている。これにより、ECOパワーは「同等のガソリン」と比較して、温室効果ガスの排出量を80%削減することができるという。
オックスフォードシャー州にあるプロドライブ本社で開発されたこの燃料は、「ほぼすべての自動車で無鉛ガソリンの代わりに使用することができる」とされている。同社はすでに、今年のダカール・ラリーで総合5位に入賞したハンターT1を進化させた新型レーサー「ハンターT1+」を、既存のガソリンエンジンに一切手を加えることなく、この燃料で走らせている。
同社はまた、この技術をさらに実証するために、「ほぼ同じ」燃料を一般車両で走らせることも検討している。
プロドライブのデビッド・リチャーズ会長は次のように述べている。
「ダカールとFIAクロスカントリーラリー・ワールドカップは、最も過酷な地形を何千マイルも走破するため、次世代の持続可能燃料の利点を紹介し、従来と同じ性能と航続距離を保ちながら、化石燃料の使用を削減するために一般車両に使用できることを実証するのに最適な環境です」
ECOパワーはまず、今年後半に開催されるクロスカントリーラリー・ワールドカップで使用され、1回の走行距離が1200kmを超える5日間のイベントで実力が試される。その後、プロドライブがサポートするバーレーン・レイド・エクストリーム・チームが1月に開催されるダカール・ラリーで使用することになっている。
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みんなのコメント
産業と組み合わせれば自動車走行に要する炭素の大部分を現象可能ということですし、なによりガソリンエンジンをそのまま使えるとなると、新たに電気自動車(特にバッテリー製造)を生産するときに生じる莫大な
二酸化炭素が発生しなくなるってことですからこれ早急にやってもらいたいですね。量産が開始されれば
おそらく現在ネックになっているコストの問題もある程度は解決されるでしょうし。
冗談です(笑)