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2022年の富士24時間が始まる。総合トップ争いは同一周回の接戦/決勝8時間経過レポート

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2022年の富士24時間が始まる。総合トップ争いは同一周回の接戦/決勝8時間経過レポート

 6月4日、静岡県の富士スピードウェイでENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook第2戦『NAPAC 富士 SUPER TEC 24時間レース』の決勝がスタートした。レース開始から8時間を経過した時点では、Grid Motorsport AMG GT3(マーティン・ベリー/高木真一/黒澤治樹/山脇大輔)が総合トップに立っている。

 現在、日本で唯一の24時間レースとして開催されている富士24時間は、6月2日の専有走行、3日の公式予選を経て24時間の決勝レースを迎えた。前日の予選日には雨が降る場面もあったが、決勝日は少し雲があるもののドライコンディションでのレースとなった。

【途中経過】2022スーパー耐久富士24時間レース/決勝8時間後

 手元の計測で気温20度、湿度67%というコンディションのなか、レジェンドドライバー鮒子田寛がグリーンフラッグを振り、ポールポジションを獲得した888号車Grid Motorsport AMG GT3高木真一を先頭に1周のフォーメーションラップがスタートする。

 ホームストレートに戻ってきた隊列がアクセルを踏み込み、14時59分39秒にいよいよ24時間の長きに渡る戦いの火蓋が切って落とされる。富士24時間のスタートは台数が多いため3つのグループに分けられるが、各グループとも接触なく1コーナーを通過していく。

 総合優勝を賭けてレースを争うST-Xクラスはポールスタートの888号車高木が好スタートを決め、1周終了時点で2番手の62号車HELM MOTORSPORTS GTR GT3鳥羽豊におよそ2秒差をつける。その62号車の後方には31号車DENSO LEXUS RC F GT3嵯峨宏紀がテール・トゥ・ノーズに迫り、3周目にオーバーテイクした31号車が2番手に浮上する。

 その後は各マシンとも順調に周回を重ね、レース52分経過で5番手の81号車DAISHIN GT3 GT-R大八木信行が早めのルーティンピットインを選択。大八木からエースの藤波清斗に交代する。この81号車の選択は功を奏し、一旦は前に行かれていた62号車と9号車がピットに入ると3番手まで順位を上げてくる。

 82周目、永井秀貴がドライブする31号車がADVANコーナーで他クラスのマシンと接触、右フロントサスペンションにダメージを負い緊急ピットインを余儀なくされてしまう。31号車はその後コースに復帰したが、小高一斗のドライブ中にミッショントラブルに見舞われ、ピットでミッション交換を行ったため、8時間経過で総合49番手までポジションを落としている。

 トップ争いは、127周終了で黒澤治樹から山脇大輔に交代した888号車が首位に立っていたが、141周目にダブルスティントを任された62号車の平木湧也が山脇をかわして総合トップに浮上する。

 スタートから大きなアクシデントなくレースが進んでいたが、62号車が149周目に入ったときに最終コーナーイン側に310号車GRGarage水戸インター GR SUPRA GT4野中誠太がマシントラブルからストップしてしまい、この日初めてのフルコースイエロー(FCY)が導入された。

 FCYはその後セーフティカー(SC)に変更され、レースが再開されると62号車はリードを広げながら快走をみせる。序盤にトップを走行した888号車はピットタイミングで81号車にかわされ、クラス3番手にポジションを落としてしまった。

 しかし、その30分後、トップが208周目に入ったときに1コーナーでオイルが撒かれ、その処理を行うために2度目のセーフティカーが導入される。このSC中にトップの62号車と2番手の888号車がピットインを行い、888号車が62号車を逆転して再びトップに立つ。

 およそ30分間のSC導入後、レースは217周目から再開を迎える。トップの888号車高木は62号車を10秒ほど引き離して走行を続けるも、2番手に下がった62号車もトンが1周あたり1秒ずつ追い上げる走りをみせる。

 226周目、トンはついに高木に追い付きテール・トゥ・ノーズまで接近するも、他クラスのマシンを巧みに利用した高木が1秒ほどのギャップをキープしながら落ち着いた走りをみせる。レースはそのまま8時間が経過し、888号車はトップをキープしたまま走行を続け、2番手に62号車が同一周回で続いている。

 ST-Zはレース序盤にトップに立った22号車PORSCHE 718 Cayman GT4 RS CSが8時間経過でも首位を走行。2番手にはポールスタートの500号車5ZIGEN AMG GT4が1分差で続く。

 ST-Qはスタートからノートラブルの3号車ENDLESS AMG GT4がクラストップとなる総合9番手を走行。ORC ROOKIE Racingの2台は、ORC ROOKIE GR86 CNF Conceptが総合25番手、水素エンジンを搭載するORC ROOKIE GR Corolla H2 conceptはスタートスティントをMORIZO、第2スティントをヤリ-マティ・ラトバラが努め、水素補給と当初の予定どおりのインジェクター交換を済ませ総合53番手となっている。

 注目のニッサンZ Racing Conceptの2台は、カーボンニュートラル・フューエルを使用する230号車がレース序盤は順調に走行していたが、ナイトセッションで佐々木大樹のドライブ中にエンジンベルト周りのトラブルに見舞われリペアエリアでの修復作業を余儀なくされてしまう。15分ほどリペアエリアで修復作業した後にエンジンが掛かった230号車はピットへ戻され、ガレージでの作業完了後にレースに復帰している。

 僚友の244号車は、レース序盤から二度に渡る左フロントタイヤのパンクに見舞われてしまうが、そのアクシデント以外は順調に走行を続けて総合15番手につけている。

 Team SDA Engineering BRZ CNF Conceptは最後尾スタートながら快調な走行を続け総合27番手までポジションを上げている。55号車のMAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio conceptは6時間が経過したときにミッショントラブルに見舞われるも、修復を行い総合54番手を走行している。

 ST-1は2号車シンティアム アップル KTMが序盤からトップを快走。しかし、ピット作業違反によるペナルティストップ60秒を科せられてしまい、2番手の47号車D'station Vantage GT8Rに大きく差を縮められる結果に。

 ST-2はスタートから13号車ENDLESS GRヤリスが2番手に3周差をつけトップ。ST-3は52号車埼玉トヨペット GB クラウン RS、ST-4はデビューレースのTOM'S SPIRIT GR86がノートラブルでクラスポールから独走中となり、ST-5は17号車DXLアラゴスタNOPROデミオがトップを走行している。

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