効果はあるだろうが費用対効果は疑問
ガソリン添加剤。いわゆる、燃焼室や吸排気バルブ、インジェクターなどに堆積したカーボンなどの汚れを除去して、エンジンをリフレッシュするというもの。効果がないとは言わないが、費用対効果にかなり疑問が残る。
【ドッチがお得】安いオイルをこまめに換えるor高いオイルを長く使う
まず、ガソリンスタンドなどで売っている、一本数百円のものは、水抜き剤に毛が生えたようなもの。その水抜き剤すら不要なのだから(ガソリンスタンドで聞かれる「水抜き剤入れますか」って本当に必要? 参照)、安価なガソリン添加剤など不必要。
日産純正の「ピットワークF1」やワコーズの「フューエルワン」(中身はどちらも変わらない)などは、300mℓで1700円ぐらい。これは効果があったという評判もチラホラ聞くし、使用後、燃費が2km/ℓぐらい向上したというユーザーもいるらしい。
しかし、仮に10km/ℓのクルマが、12km/ℓになったとしよう。ガソリンが1ℓ=110円だとすると、1700円で15ℓ購入できる。満タンで50ℓのクルマなら、10km/ℓ=で500km走行できて、それが12km/hになると600km走れる。でも、1700円で15ℓガソリンを追加できれば、10km/ℓでも、650km走れるわけで……。
もちろん、2回目以降の給油でも同じように、低燃費が続くなら、やがて元はとれるだろうが、そもそも燃費向上がガソリン添加剤の主目的ではない。
添加剤の使用後はエンジンオイルの交換が必要
ちなみに、これらの燃料添加剤の主成分はPEA(ポリエーテルアミン)で、そのPEA自体は難燃性。つまり燃焼しづらい物質なので、ガソリンに対し、添加割合が1%を超えないよう、注意書きに記されている。
その燃えなかったPEA系の燃料添加剤はどうなるかというと、エンジンオイルに混ざっていく可能性がある。そもそもカーボン除去効果が有効であれば、エンジン内部のカーボンを溶かし、そうした汚れもエンジンオイルに吸収されるので、オイルは必然的に真っ黒になり、劣化も一気に加速する。
そうしたことを考えると、燃料添加剤を使用した後は、オイル交換やフィルター交換もセットで、考えておいた方がよさそうだ……。
ただし、シェルのV-Power(8000kmの使用で吸気バルブに堆積したカーボンを除去!?)や、エネオスのヴィーゴ(エンジンの吸気弁に堆積した汚れを86%削減)、エッソ・モービル・ゼネラルのシナジーF-1(合成清浄剤を添加)など、大手のハイオク・ガソリンは、清浄性能をウリにしているので、普段からこれらのハイオクを給油しているクルマなら、わざわざガソリン添加剤を投入して、カーボン等を除去する必要はないはず。
逆に言えば、レギュラー仕様のクルマなら、ときどきこうした燃料添加剤を使うのもアリだろう。
もっと言えば、きれいに燃焼していれば、そもそもカーボンなどたまらないはずなので、カーボンの蓄積などを気にするのなら、普段からときどき“全開”にすること。
ECUとインジェクターが、賢く燃焼をコントロールしているといっても、常時、アクセル開度が低く、中から高回転をほとんど使わないとしたら、カーボンも溜まって、吹き上がりが悪くなるのも当然!
「全開にしてやるのが、エンジンに対する礼儀だ」といった先賢がいるが、けだし名言ではなかろうか。
エンジンのレスポンスが悪い、吹き上がりが悪いと感じたら、ガソリン添加剤を入れる前に、暴走しろとはいわないが(ハイオクを給油して!?)ときどきはフラットアウトし(アクセルを床まで踏んで)、レッドゾーンまで回してあげた方が、カーボンも取り除け、エンジンも調子よくなるってものだろう。
(文:藤田竜太)
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
恐怖の爆走ミサイル!! 30キロ“逆走”映像が公開 「ぶつかりそうになっても止まらない」その始まりは?
「ガソリン安くなって最高!」 免許証の「知られざるヒミツ」知ってる? 「無事故&無違反」の“優良ドライバー”のみ受けられる「おトクすぎな神サービス」とは
それ違反だろ! 知らなかったじゃ済まされない! うっかり交通違反5選
ホンダ新型「“デカイ”SUV」がスゴイ! 斬新な「シンプルデザイン」&高級感マシマシで超カッコいい! 600万円オーバーの「プロローグ」とは?
新車で149万円! トヨタの格安「3列ミニバン」なぜ日本で売れず? 全長4.1mに「7人乗り」実現した斬新モデル「セッテ」は隠れた名車か!
有名配信者になって一攫千金……もいいけど自分のクルマで仕事外でやれよ! トラックドライバーに急増中の「仕事中YouTuber」に物申す
バブルならではの「贅沢Z」! 280馬力規制のきっかけにもなったZ32型「フェアレディZ」のスリリングな世界
高速道路の料金を払いました。だからSA・PAで「自分の車を停めて友人と相乗り」してもいいですよね…←許されませんよ?な根拠
新車で149万円! トヨタの格安「3列ミニバン」なぜ日本で売れず? 全長4.1mに「7人乗り」実現した斬新モデル「セッテ」は隠れた名車か!
エンジン車好きは安心してほしい! 最近のEVには「そのうちハイブリッドが加わる」可能性が高い
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?