この記事をまとめると
■プジョーから408というクロスオーバーSUVが登場した
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■元々408は新興国向けのシリーズとして展開されていた
■BEVモデルの登場も予告しておりこれからさらに盛り上がる可能性が高い
新興国向けだったクルマが世界展開に格上げ
ステランティスから、オンラインで行われるワールドプレミアの案内が来た。
対象は、プジョー新型「408」だ。
今回で3代目となる408だが、日本では408と聞いてもどんなクルマが想像できる人はけっして多くないと思う。なぜならば、408は当時のPSA(プジョー・シトロエン)が経済新興国市場向けに特化した商品として企画したクルマだからだ。
初代が登場したのは2010年のこと。時代はまさにBRICs(ブリックス)と呼ばれるブラジル、ロシア、インド、中国、そして南アフリカといった人口が多かったり、地下資源や農産物が豊富な国が、欧米や日本などの先進国を猛追し始めた頃だった。
そうしたなか、408は中国で初公開されて生産され、ついでロシアでも生産が始まった。
そのほかにも、ブラジルに近い南米のアルゼンチンや、BRICsと並んで経済発展が著しかった東南アジアでは国策として自動車産業へ注力していることで知られるマレーシアでの生産も始まった。
経済新興国での生産と販売において、当然ながらもっとも重要視されたのがコストだ。そのため、既存の308のプラットフォームなどを応用して408を仕立てたかたちだ。
2代目になると仕向け地のほとんどが中国となり、中国でのプジョーブランドを支える中核モデルとなっていった一方で、グローバルでは408の存在感は薄れていった。
一気にキャラ変をして世界市場をターゲットにした1台に進化
ところが、今回3代目となった408は、初代と2代目とは”まったく別物”のグローバルカーとして生まれ変わった。
とにかく、ひと目見て”あっ”と驚くような、先進でスポーティ、かつプジョーらしい猫系動物の躍動感を感じるデザインなのが、なんとも魅力的だ。
ミッドサイズのクロスオーバーSUVに属するが、他に類のないような特別感がある。ボディ寸法は、全長4687mm×全幅1848mm×全高1478mmで、ホイールベースは2787mm。プラットフォームは最新のEMP2を用いる。インテリアはプジョーやシトロエンの真骨頂である、近未来感が満載だ。
エンジンラインアップは、1.2リッターターボや1.6リッターターボに加えて、プラグインハイブリッド車もあり、さらに近い将来にはEVのe-408がラインアップされることが公表されている。
こうした思い切った商品コンセプトの転換ができた背景には、やはりステランティスという企業体としての経営方針がある。
旧PSAと旧FCAが合体して生まれたステランティスには現在、14ものブランドがあるが、それらのなかで生産における効率化アップのために、プラットフォームやパワーユニット、そしてEV関連パーツなどの共通化を進める。
それと並行して、各ブランドの特徴を強調することに重きを置いている。
その中で、プジョーの上級モデルである408をグローバルカーとして再定義したといえるだろう。新型408のライバルとしては、たとえばホンダが概要を発表したばかりの「ZR-V」や、EVでいえばトヨタ「bZ4X」やスバル「ソルテラ」の名前が挙げられるだろう。
日本導入については未公開である。
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