土曜日の午前中、東京都心で受け取ったマクラーレン「570S クーペ」で首都高辰巳PAを目指す。渋滞に辟易とさせられることが多い首都高であるが、交通量が少なければ、こんなに走らせて楽しい道路はそうそうない。
楽しいだけでなく、クルマの良し悪しを判断するのにも適している。さまざまな長さのストレートとさまざまな曲率のコーナーが複雑に組み合わせられていて、さほどスピードを上げなくてもそのクルマの素性がわかりやすい。
しかも区間によって路面状態が異なり、静粛性、制振性を確かめるのにもぴったりだ。空いた首都高を走らせて気持ち良いクルマこそが走らせて楽しいクルマだ。
その点、今回受け取った570Sクーペはあらゆるチェック項目においてパーフェクトだった。
ディへドラルドアを開け、低い座面のシートに座る。ドアを閉めてポジションを合わせるとすこぶる視界がよいのに驚く。くわえてペダル、ステアリングホイール、ミラー、そしてシートがきわめて自然な位置にくるように調節することができ、走らせる前から感心するばかり。
全長4530mm、全幅2095mm、全高1202mmと、スーパースポーツとしては目立って大きいわけではない。両側のディへドラルドアを開け放った際の幅は3225mm。おなじサイズの一般的なクルマが、ヒンジドアを目いっぱい広げるよりも狭いのだ。
ただし通常のドアなら少し開けただけでも出入りできるが、570Sクーペのドアは全開かそれに近いくらい開かないと入れない。全開にすると高さは1988mmに達する。自宅駐車場内で全開にできるかどうか確認する必要があるほか、出先でも駐車する場所に気をつける必要はある。
ジェット機の離陸時を思わせる加速感
フロントリフトシステムで車高を上げ、段差をスマートにクリアして地下から地上へ出て、一般道を縫うように走行する。
カーボンモノセルの剛性感はとても高いが、前後左右のタイヤが路面に合わせてスムーズにストロークするため、乗り心地はすこぶる良好だ。ペダルやステアリングをはじめ操作全般が軽く、大きくて重いものを動かしている印象がまったくない。
公道で3.8リッターV型8気筒ツインターボエンジンの実力を垣間見ることができるのは、たとえば自動車専用道路へ合流するときの加速時の、わずか数秒間だろう。
アクセルペダルを深く踏み込むと、さっきまでジェントルな振る舞いに終始していた570Sクーペは豹変し、野太いエグゾーストノートとともに航空機の離陸時に似た加速Gをドライバーに感じさせる。これはとんでもないゾーンへ突入するぞ! と感じさせるところで前のクルマが迫ってお楽しみは終了。
合流の都度、絶対観にいきたくなる映画の予告編を見せられているような気分にさせられる。
低速でも楽しめるマクラーレンの魅力
ただスピードを出さずとも首都高と570Sクーペの組み合わせは悪くない。路面状況の変化を逐一正確にステアリングフィールとして伝えてくるにもかかわらず、不快な手応えのみ消し去られているのは、単にダンパーの出来の良さだけによるものではないような気がするが、どういう技術によるものなのかわからない。
レインボーブリッジを通って浜崎橋JCTから都心環状線の外回りに合流し、地下のテクニカルな区間を、ほんのわずかな操作にもクルマがビビッドに反応するのを確かめながら駆け抜けるのは、たとえ60km/h前後しか速度を出していなくても、いやそのくらいの速度で走らせるからこそ、実に味わい深いドライブとなる。
大イベントに向けた建設ラッシュで目まぐるしく変化する街並みを見下ろしながら、最高速328km/hのスーパースポーツをあえて低速で走らせることで感じられた魅力はいくつもあった。
なるほど。これこそ東京ならではのマクラーレンの楽しみ方ではないか、と、思うのであった。
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