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【New C3って何?】シトロエン 新興国市場に本格進出 過酷な環境に耐える新モデル開発

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【New C3って何?】シトロエン 新興国市場に本格進出 過酷な環境に耐える新モデル開発

現地に合わせたタフな仕様

シトロエンは、欧州以外の地域での成長を目指し、発展途上のインドや南米でシェアを獲得するため、手頃な価格の「New C3」をはじめとする製品導入計画を立てている。

【画像】仏メーカー、存在感示せるか【シトロエンの最新モデルを写真で見る】 全122枚

今後10年で販売台数の30%を欧州以外の地域で達成することを目標とし、高成長市場での存在感を高めようとしている。例えば、インドは2025年までに年間400万台規模(2020年度は約270万台)の市場になると予測されている。

こうした地域で販売されるNew C3は、欧州の都市型C3とは異なり、路面や交通環境が厳しい状況での使用を想定しているため、価格、耐久性、機動性に重点を置いて設計されている。

全長3980mm、ホイールベース2540mmと、欧州仕様の新型C3と同等のサイズを持つが、SUV風のスタイリングが施されており、結果的にC3エアクロスに近いものとなっている。また、インドではサイズに応じて税金が計算されるため、全長4m未満のNew C3は税率が低くなる。

高めに設定されたサスペンションと大径の25インチタイヤにより、180mmの最低地上高を確保。アプローチ・アングルとデパーチャー・アングルも改善されたNew C3は、欧州仕様よりも高いドライビング・ポジションを有し、荒れた路面でのボディ損傷を防ぐことができる。

無骨なスタイリングは、見た目だけでなく機能性も兼ね備えている。シトロエンは、南米の舗装が特に荒いことに着目し、メカニカルな部分を保護するために特別な措置を講じたと述べている。

成長市場での存在感を高める

発展途上国向けに新たに開発される3台の「C-Cubed」シリーズのうちの1台がNew C3だ。同シリーズのモデルは、New C3と同様にタフな外観と悪路走破性を備えることになるだろう。

New C3のインテリアは、快適性と収納力を重視した、機能的なレイアウトになっている。5人乗りで、315Lのトランクを持ち、後席のレッグルームはクラス最大の653mmを確保しているという。

また、スマートフォンの普及に伴い、スマートフォン・ミラーリング機能を備えた10.0インチのタッチスクリーンを搭載。収納スペースや充電器も備えている。

New C3は、新興市場へ進出するシトロエンの新たなスタートを示すモデルであり、14のブランドを抱えるステランティスの中でシトロエンの地位を確固たるものにすると期待される。南米では数年前から進出しているが、インド市場では馴染みが薄く、2019年からSUVのC5エアクロスを少数販売しているに過ぎない。

シトロエンのヴァンサン・コベCEOは、「ジェネラリストの自動車メーカー」として、これらの新市場で高い価値を提供していくと述べた。一般的に、クルマは「住宅に次ぐ大きな買い物」であり、特にインドでは「クルマを所有することは社会的成功と独立の証」であるという。

マルチ・スズキとの戦いも

しかし、シトロエンがインド市場への本格的な進出を発表するわずか1週間前に、フォードが同市場からの撤退を発表した。シトロエンが同じ問題に直面しないためにはどうすればよいかとの質問に対し、コベはこう答えた。

「インドが厳しい市場であることは周知の事実です。わたしはインドで多くのモデルを発売する機会に恵まれましたので、知恵とまではいかないまでも、少しは経験に基づいた話ができます」

「インドにクルマを導入する際には、4つのことに取り組む必要があります。1つは、『ローカライゼーション』、2つ目は『安心』です。インドには、40年以上の歴史を持ち、販売台数の50%以上を占め、大陸全体で1万か所の販売拠点を持つ有力なプレイヤー(マルチ・スズキ)がいます」

「そこで生き残るためには、競争力、存在感、部品の入手可能性を確保する必要があります。そして、3つ目が『機動力』、4つ目が『柔軟性』です。更地(グリーンフィールド)に工場を新設し、ディーラー網に投資して、売上が上がるのを待っていたら、収益を得る前に固定費に追われてしまいます」

そこでシトロエンは、建設費を節約するために既存の土地(ブラウンフィールド)に投資し、C5エアクロスで徐々に生産を拡大してきた(今年8月の販売台数はわずか50台で、通年では500~1000台程度と予測されている)。

コベによれば、ディーラー網も「柔軟で機敏」であり、ターゲット地域の人口の少ないエリアに適したメンテナンスプログラムに結びついているという。

注目すべきは、New C3はガソリン車のみの展開で、EVの可能性については言及されていない点だ。

コベは、インドとラテンアメリカで販売されている車両は「技術的には」電動化できるとしながらも、「市場の準備ができていない」と述べた。

インドではCAFE(Corporate Average Fuel Economy:企業別平均燃費)法が、南米ではエネルギー使用量の規制制度があり、これらの市場ではすでに「CO2排出量が減少曲線を描いている」という。当面の間は、電動モデルを販売するよりも、全体のCO2排出量を削減することが優先される。

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みんなのコメント

3件
  • 右ハンドルだし、これ、日本にも欲しい。
    フェイスリフト後のC3エアクロスの顔よりずっといい。
  • まさにインド向けC3って雰囲気。パリって感じはしないね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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