ボディサイズや排気量が小さくても、大きなクルマや大排気量を抜き去ることができる。そんな痛快な逆転劇が、クルマの世界ではよくある話。本企画では、走りの楽しいコンパクトカーのなかでも、特に走りの楽しいクルマを5台、ランキング形式で選んでいただきました!
文:岡本幸一郎 写真:小宮岩男、藤井元輔、NISSAN、ABARTH、Peugeot
「ホンダS2000」という奇跡 なぜ復活待望論が叫び続けられるのか
ベストカー2017年10月26日号
■1位 日産ノートNISMO
最近は小さくて楽しいクルマが増えてきた。そのなかから、特にお薦めしたいモデルをピックアップしてみよう。
まず国産勢。見わたすとカタログモデルのスポーティグレードにコンプリートカー、軽スポーツなどと実にバリエーション豊富で甲乙つけがたし。むろんいろいろな見方はあるとは思うが、そのなかで筆者の一番のお薦めはズバリ、ノートNISMO Sだ。
スモールスポーツらしい刺激的な味と、誰でも楽しませてくれる寛容さの両面を併せ持っていて、リアがよく粘って限界性能が高いなかにも、シャープな操縦性を持ち合わせている。見た目の雰囲気もなかなかよい。内容のわりに価格に買い得感があるところもマルだ。
ちなみにノートe-POWER NISMOも、「エコカーだからスポーツ走行には不向き」と思われがちだが、全然そんなことはない。リニアなレスポンスと太い低速トルクで、ワインディングもめっぽう速くて充分に楽しめる。
また、弟分といえる同門のマーチNISMO Sもかなり楽しいクルマ。共通イメージで仕立てられているが、性格は似て非なる印象で、懐の深いコントローラブルな乗り味が心地よい。こちらも上位に入れたいところだが、ほかにも候補車があるので、話をそちらに進めよう。
■2位 トヨタヴィッツGRMN
2位に挙げたいのはヴィッツGRMNだ。このクルマ、めっぽう速いし突き抜けていて本当に面白い。MTが6速になったのもうれしい。予算に余裕があって、この過激な走りを好む人にとって、という条件付きならイチオシだ。ただし、あまり万人向けでない点と、おそらく価格が高いことを理由に次点としたい。(編集部註/発売は来年春で価格はおそらく360万~400万円程度)
■3位 アバルト595
ここで輸入車勢にも目を向けてみると、ホットハッチの本場ヨーロッパの並み居るキャラの立ったモデルたちが、これまた甲乙つけがたい。
そのなかで、あえて順位をつけると、イチオシはアバルトだ。これを総合の3位としたい。パンチの効いたエンジンとはじけるエキゾーストサウンドに、キビキビとしたフットワーク。「痛快」という言葉がこれほど似合うクルマはない。それをこの個性的なデザインとともに楽しめる稀有なクルマである。
洗練度はそれほど高いわけではないが、面白さではピカイチだ。むろん「695」のほうが速いが、いかんせん高価。「595」のほうが価格もリーズナブルで扱いやすく、それでいて充分に刺激的なので、595のほうがお薦めだよね。
■4位 プジョー208GTI byプジョースポール
4位以降も大いに悩むところだが、輸入車の顔ぶれのなかでけっこう刺さったのはプジョー208GTI byプジョースポール。やはりこういうクルマは突き抜けていたほうが面白い。しかもけっして無茶しているわけではない。そのあたりのさじ加減が巧いのも、このクルマならでは。
ラテン系に比べるとドイツ勢は、むろん性能は充分に高いが、こういうクルマでもカチッとしていてスキがない感じ。いたって生真面目。それがイイという人もいるだろう。でも今回はあえて外すことにしたい。
■5位 ホンダS660
そして5位をどうしようかと思って目を向けたのが軽スポーツ。個人的にもかなり気に入っているS660だ。サイズは軽自動車でエンジンは660cc。それでも作りは本格的なミドシップスポーツというクルマ。ドライブしても文句なく楽しい。ミドシップならではのハンドリングを、こんなにも手軽に味わえるところにも大きな価値がある。いろんな意味で小さくても存在感のある1台に違いない。
ここで述べておきたいのは、完成度の高さという尺度と乗って感じる楽しさという尺度は、必ずしも一致しないことだ。
たとえばフィットRSは、マイナーチェンジで大幅に洗練度が増して、上質なドライブフィールを得た。半面、いかにもスモールスポーツっぽいエキサイティングなテイストは、ややなりをひそめた。いわば大人のスモールスポーツになったわけだ。デミオMB15の印象もそれに近い。むろんそういう味が好きな人もいるだろうが、ここでの順位は楽しさを基にしているので、ご了承いただきたい。
ところで、まだ乗っていないが、まもなく登場するスイフトスポーツが聞いたところでは相当な力作らしい。おそらく完成度が高くて楽しさも兼ね備えていそう。大いに期待したいところだ。
とにかく、こうした安くてワクワクさせてくれるクルマが増えるのは大歓迎だよね。
■【番外】スズキ スイフトスポーツ(by編集部)
残念ながら登場直後でこのランキング制定時点ではまだ試乗できていないため「番外」とさせていただいたが、本企画の主旨からいって新型スイフトスポーツは国産スモールスポーツの大本命。選出&ランキングをつけていただいた岡本氏も期待にあふれた原稿を書いてくれていたが、ベストカー編集部も熱く注目している。
スイフトスポーツの4代目は歴代で初めてターボエンジンを搭載。この1.4Lターボは140psと最高出力はそれほどでもないが、2500回転から3500回転までの間に発生する23.4kgmの最大トルクがポイント。低中速トルクが厚い欧州車的な走りになっていることは想像に難くない。
先代に対し70kgも軽量化し、1トンをきった970kgの車重と、全幅を広げることで前後ともに40mm広がったトレッドにより、軽快さと安定性が増していることも予測できる。米モンロー社製のダンパーがいい仕事をしてくれることも歴代モデルで実証済みだし、それに加えてベース車の走りのよさも鑑みると、死角がまったく見当たらないのだ。早く乗って確かめてみたい!
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