イーロン・マスク テスラ株の非公開化を検討 「長期的な環境づくりのため」

もくじ

ー 420ドルで非公開化を検討
ー 株主投票を経て決定へ

420ドルで非公開化を検討

テスラCEOのイーロン・マスクは、「長期的なミッション」に専念するため、株式を非公開化することを検討しているようだ。

テスラは米国NASDAQに上場しているが、その株価はここ数カ月で大きく変動している。マスクはテスラ株の20%を保有しているが、ツイッター上で衝撃的なアナウンスをした。彼は現在の市場価格よりも20%ほど高い420ドル（4万7000円）で非公開とする考えを示したのだ。

マスクはこのツイートの後、テスラの従業員宛のメールにおいて、「テスラの運営のためベストな環境を作るため」と説明したが、決定された事項ではないという。

彼は「すべての従業員が株式を保有していることから、株式公開会社である限り株価の変動に左右され続けることになります。また、四半期ごとの決算が義務付けられることから、それを意識した経営判断をしなければなりません。これは長期的に見て必ずしも良い選択ではないこともあります」

株主投票を経て決定へ

アナリストや投機家などに対するマスクのフラストレーションはここ数カ月で高まりをみせている。先日の記者会見においても「退屈で馬鹿げた質問だ」などと攻撃している。

マスクは現在の株主について、株式が非公開化された後もその株を保有し続けるかどうか選択を迫ることになる。彼は将来的にテスラが「より安定的な成長」をする段階となったら再び公開する可能性を示唆した。

この提案は今後株主投票にかけられることになる。このツイートの後、テスラ株の取引は一時停止されたものの、380ドル（4万2000円）の終値をつけている。これは史上最高値に近い価格だ。

マスクのこのアナウンスは、サウジアラビア王室が20億ドル（2227億円）相当のテスラ株を取得したとの報道に直後に出されたものだ。