いよいよ今冬~来春にも高らかに復活することになる新型スープラ。
本稿では最終確定情報として、その量産型市販車のデザインおよび各種スペックをお届けします。また、これまで入ってきた情報を整理し、最新情報と組み合わせてご紹介します。これを読めば新型スープラのことが、かなりはっきりと見えてくるのではないでしょうか。
文:ベストカー編集部
ベストカー2018年3月10日号「SUPER SPY SCOOPスープラ最新情報」より
■先代の面影を残しつつ、革新性もあるデザイン
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さっそく今回判明した最終デザインを見ていこう。
新型スープラの全体的なフォルムは2014年に公開されたコンセプトカーの「FT-1」をベースとしているが、フロントヘッドライトの造形から受ける印象、リアビューでは、トランクリッド上部が跳ね上がったダックテール形状になっているところなどは(2002年に生産終了となった)A80型スープラを彷彿とさせる。
特徴的だったフロントノーズの処理は市販車らしくなりながら、コンセプトカーである「FT-1」のイメージを巧みに継承している
歴代初の2シーターモデルとなる新型のフロントバンパー中央部ノーズデザインは、当初F1マシンのような形状だったが、市販モデルではその要素を受け継ぎながら巧みに昇華させたデザインに変更されている。
中央にかけて左右にラウンドしたバブルルーフの形状も独特だ。
オープンカーである新型BMW Z4とプラットフォームを共有するとはいえ、クローズドボディのクーペとなる新型スープラはオリジナルデザインが与えられ、トヨタのフラッグシップスポーツにふさわしい存在感を放っている。
ボディサイズは全長4380×全幅1855×全高1290mmでホイールベース2470mmと、A80スープラから全長で140mm短くなり、逆に全幅は45mmワイドになり、全高が15mm上げられている。
さらにホイールベースも70mm短縮されているが、これはA80までは5人乗りだったのが新型では2シーターとなったことが影響しているとみられる。スペックの詳細については下記にてチェックしていこう。
BMW製のB58T型直6、3ℓツインターボは同じエンジンのBMW340iの326psを上回る340ps
■先代よりもややコンパクトなディメンション
前項まででお伝えしたエクステリアデザインの詳細とともに、今回は新情報として新型スープラの確定スペックも判明したので、さっそくお伝えしたい。
これまでも情報が入るたびにスペック情報もお伝えしてきたが、今回はボディサイズからエンジンスペックまで新たに確定情報を入手した。
前述のように、そのボディサイズは全長4380×全幅1855×全高1290mm、ホイールベース2470mm。新型スープラは「トヨタブランドのフラッグシップスポーツ」というイメージがあるわりに、そのボディサイズは意外に小さい。かなりのワイドフォルムではあるが、一世代前のスポーツモデルよりも長さはかなり短く、このデザインから想像するよりもコンパクトなサイズだといえる。
2014年1月に開催されたデトロイトショーに出品された「FT-1」。4年前は、さすがにここまでデザインを踏襲した「スープラ」となって登場するとは思わなかった
車両重量は1388~1496kg。おおよそ同サイズのポルシェ718ボクスターよりも約20kg重い程度に抑えられている。
エンジンラインアップは3種類。いずれもBMW製で、3Lの直6ターボとチューニングの違う2タイプの2L、直4ターボエンジンを設定する。
トップグレードが搭載する3Lターボは340ps/45.9kgmを発生。最高出力は現在のBMW3シリーズでは326psだが、スープラではパワーアップされ搭載される。
2タイプある2Lターボはそれぞれ、197ps/32.6kgm、258ps/40.8kgmを発生。最高速度は197ps仕様が235km/h、258ps仕様が250km/h以上(リミッターなので3Lも同じ)をマークし、0~100km/h加速加速は2Lターボの197ps仕様が6.6秒、258ps仕様が5.4秒、3Lターボが4.8秒だという。
先代A80型スープラのようなパワフルさを求めるなら3Lターボだが、2Lターボでも充分に走りの楽しさを味わえそうだ。
トランスミッションは全車8速AT。3ペダルMTの用意はなく、新型スープラはより大人の本格FRスポーツとして生まれ変わる。
■3月のジュネーブショーにはレーシングバージョンが出品
まもなく、3月9日から開催されるジュネーブモーターショー。この新型発表の祭典では、TMGによるスープラのレーシング仕様が初公開される(市販バージョンの新型スープラについては3月末のニューヨークショーもしくはこの先のモーターショーで披露されることになる)。
新型スープラは市販バージョンよりもひと足先に、3月初旬のジュネーブショーでレースマシンのGTEが初公開される
欧州を拠点に車両開発をはじめ、トヨタのさまざまなモータースポーツ活動を行っているTMG。そのTMGによるレーシング仕様の詳細についてはまだ明らかになっておらず「GT3マシンか?」という憶測もあったが、「LM-GTEクラス」のレーシングマシンである、という情報が入ってきた。
LM-GTEクラスは、グループGT-2から発展した耐久レース用競技車両のカテゴリーのひとつで、ル・マンやWEC(FIA世界耐久選手権)、デイトナ24時間レースなどに参戦が可能。レギュレーションによってエンジン排気量は、NAが5.5Lまで、過給器付きは4Lまでとなっている。
トヨタは現在、WRC、WEC、ニュル24時間レースなど、世界のモータースポーツへワークス参戦&活躍しているわけだが、このスープラのLM-GTEマシンはル・マンをはじめWECなど、海外の耐久レースに参戦するのは間違いないところ。
現在、トヨタはWECにスポーツプロトカーの「LMP1」クラスへハイブリッドマシンで参戦しているが、このスープラGTEでGTカーの「LM-GTEクラス」でも戦うことになるわけだ。
LMP1はこれまでと変わらずワークス体制となるが(今年からF1王者のフェルナンド・アロンソがトヨタで参戦)、スープラGTEのほうはプライベーターを含めた参戦となる可能性もあり、その存在を欧州や北米の耐久レースでアピールすることになる。サーキットデビューは2019年と予想。
■ここで「スープラ」の歴史をざっと振り返ってみよう
スープラが誕生したのは1978年。初代は2代目セリカをベースにフロントノーズを延長した上級モデルとして登場。国内モデル名となったセリカXXの「X」連記は成人指定度を連想するとして避けられ、輸出仕様はスープラの名が与えられた。
初代セリカXX(1978年~1981年)/スープラ(日本仕様は2代目までセリカXX)の歴史はこのモデルから始まった。歴代のトップグレードはすべてNA&ターボの直6エンジン。新型もそれを受け継ぐ
1981年にセリカXXは2代目にFMCされるが、日本国内でもスープラの車名になったのは3代目となるA70型から。
2代目セリカXX(1981年~1986年)/2代目XXは一転してスポーティ路線へと変更
初代と2代目は5M系の直6DOHC搭載車がトップグレードとなっていたが、1986年登場の3代目(初めて車名が「スープラ」となる)は前期型が7M系直6、3L、DOHCCターボ、後期型が1JZ系の直6、2.5Lツインターボがトップグレードに。前期型の3Lターボには1988年、グループAホモロゲ用にターボAタービン採用でパワーアップされた3.0GTターボAが500台限定で発売されている。
初代スープラ(1986年~1993年)/セリカから独立。後期型には直6、2.5Lターボ搭載
1993年には最終型のA80型スープラにフルモデルチェンジ。パワートレーンには2JZ系の直6、3L、DOHCツインターボがトップグレードのRZなどに設定された。
2代目スープラ(1993年~2002年)/今なお高い人気を誇る当時のスポーツフラッグシップ
ホンダNSX、日産GT-R、マツダRX-7、三菱GTOなどと並び、フラッグシップスポーツカーとしてトヨタのイメージを牽引、ハイパワー化を受け止める頑強なエンジンや素直なボディバランスと足回り、どことなく愛嬌のあるマスクも手伝って根強い人気を博したが、2002年8月、平成12年度排出ガス規制に対応できずに生産終了となった。
歴代モデルのサイズを見ると、全長は初代~3代目までが4600mmを超え、ホイールベースも2代目までは2600mmを超えていたのに対し、新型は全長もホイールベースも歴代で最も短くなっているのが興味深い。パワートレーンの進化と合わせ、新型の走りには大いに期待したい。
一部繰り返しとなるが、新型スープラはまずジュネーブショー(3月6日、日本時間午後17時45分)でレーシングバージョンが公開され、その後、3月末のニューヨークショーもしくはその後のモーターショーで市販型が発表、今年末~来年春にかけて日本で発表発売となるスケジュール。
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