今年の予防安全性能評価のトップはトヨタ カローラ スポーツ 平成30年度前期自動車アセスメント結果

1995年から国土交通省とNASVA（自動車事故対策機構）が実施している自動車アセスメント（ジャパン ニュー カー アセスメント、略称：JNCAP）の2018年前期の結果が発表されました。

自動車アセスメントとは、消費者が新車を購入する際により安全なクルマを選ぶことができるように、またメーカーがより安全なクルマの開発を行うように、新型車でかつ販売台数の多いクルマの中から、学識経験者やユーザー代表者などが選抜したクルマの安全性能の評価とそのテスト結果を公表するものです。

試験は大きく分けて2つあります。1つ目は実際に衝突試験を行い乗員保護性能などを評価する「衝突安全性能評価」と、衝突を予防する安全技術を評価する「予防安全性能評価」です。

平成30年度の衝突安全性能評価の得点は「乗員保護性能評価」（59点満点）、「歩行者保護性能評価」（37点満点）、「シートベルトリマインダー評価」（4点満点）を合計し、満点は100点となります。

今回衝突安全性能評価試験を実施したクルマは4台で、点数は以下の通りです。

三菱 エクリプス クロス　89.7点
トヨタ カムリ　85.5点
スズキ クロスビー　85.2点
ホンダ オデッセイ　83.9点
（順不同）

いずれも「ファイブスター賞」と呼ばれる衝突安全性能評価における最高評価を獲得しました。

平成30年度の予防安全性能評価の得点は被害軽減ブレーキ評価（対車両 32点満点）、被害軽減ブレーキ評価（対歩行者 65点満点）、車線逸脱抑制評価（16点満点）、後方視界情報評価（6点満点）、高機能前照灯評価（5点）、ペダル踏み間違い時加速抑制評価（2点満点）を合計し、満点は126点となります。その合計点から12点を超えると「ASV+」、46点を超えると「ASV++」、86点を超えると「ASV+++」という評価基準に認定されます。

予防安全性能評価試験を実施したクルマは11台で、点数は以下の通りです。

スズキ クロスビー　63.9点（ASV++）
スズキ ソリオ/ソリオ バンディット　111.1点（ASV+++）
スバル フォレスター　122.3点（ASV+++）
トヨタ カローラ スポーツ　122.4点（ASV+++）
トヨタ カムリ/ダイハツ アルティス　75.6点（ASV++）
ホンダ N-VAN（＋スタイルファン ホンダセンシング）　120.6点（ASV+++）
ホンダ N-VAN（L ホンダセンシング）　119.2点（ASV+++）
ホンダオデッセイ　62.7点（ASV++）
マツダアテンザ　113.3点（ASV+++）
三菱eKスペースカスタム/eKスペース/日産デイズルークスハイウェイスター/デイズルークス　93.2点（ASV+++）
三菱エクリプスクロス　63.5点（ASV++）
（順不同）

衝突安全性能評価は各モデル拮抗しており、近年のクルマの耐衝撃性能の高さを感じますが、予防安全性能評価は先進安全装備の有無で点数にバラツキがあるといった様子で、どれだけ先進安全装備がついているかが得点から読み取れそうです。

結果は自動車事故対策機構のHPから見ることができます。
http://www.nasva.go.jp/mamoru/index.html

※写真について
　1枚目：平成30年度前期自動車アセスメント結果発表会場にて行われたデモンストレーション。クルマはスバル フォレスター。
　2枚目：アクセル踏み間違い評価の試験の様子。前進だけでなく後進も評価します。
　3枚目：室内には様々な機器が設置されています。
　4枚目：踏み間違いを再現するため、テストドライバーがブレーキを離すとアクセルが踏まれるようになっています。
　5枚目：トヨタ カローラ スポーツは今回の予防安全性能評価で最高得点を獲得しました。