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「変化の兆しなし」のレクサスを見切り、ランボルギーニには落胆。BMW入りは「簡単な移行」とファン・デル・リンデ

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「変化の兆しなし」のレクサスを見切り、ランボルギーニには落胆。BMW入りは「簡単な移行」とファン・デル・リンデ

 ケルビン・ファン・デル・リンデは、BMWを「無視できない存在だった」と表現し、弟シェルドンとのつながりがあったことで、このドイツ・ブランドに加わることは「もっとも簡単な移行」だったと述べた。

■「短期的には、変化の兆しがないのは明らかだった」レクサスRC F GT3

ケルビン・ファン・デル・リンデ、弟シェルドンが在籍するBMWに加入。2025年はGT3レースを担当へ

 この南アフリカ人は先月、BMWのファクトリードライバーリストの最新メンバーとして発表され、今週末のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第1戦デイトナ24時間レースにおいて、ポール・ミラー・レーシングのGTDプロ・プログラムの一員として、同ブランドでのデビュー戦を迎える。

 ファン・デル・リンデは、WEC世界耐久選手権で1年間レクサス陣営のアコーディスASPチームに在籍した後、BMWに加わる。また、2年前にアウディのファクトリー・ロスターを離れた後は、アプトと契約していた。

 ファン・デル・リンデはBMWへの移籍決断を左右したふたつの主な要因について説明した。それは、弟のシェルドンとマネージャーのデニス・ロステック(BMWのファクトリー・エースであるレネ・ラストとシェルドンのマネージャーを務める)を通じた既存のつながりと、ランボルギーニが1シーズンでWECから撤退すると発表したことだった。

「BMWは、多かれ少なかれ、常に無視することができない存在としてあった」とファン・デル・リンデは語った。

「弟は長年そこでレースをしていたから、僕には彼らとのつながりがかなりあったんだ」

「また、僕のマネージメントもすでにそのつながりを持っているから、物事がその方向に進むとき、常に半分は扉が開いていたと言える」

「率直に言うと、ランボルギーニがWECのLMDhプログラムを1年で中断すると発表した。僕にとっては、それが主な焦点のひとつだった。だから、僕にとっては、おそらくそれは正しいことではないという明確な兆候だった」

「その後、12月半ばにアプトとのプライベート契約を再度締結しようとしたが、正直言ってそのレースプログラムは、規模が足りなかった」

「BMWは僕にとって適切な新しい行き先だったと思う。プライベートではなく、メーカーにフルタイムで復帰することは、長期的な観点から見て、僕とっては良い動きだったと思う」

「先ほども言ったけど、僕は弟を通じて多くの人々を知っているので、もっとも簡単な移行だったと思うね。レースプログラムなどについて話し合うと、僕にとってはかなり前向きで興味深いものに思えたんだ」

 BMWに移籍し、その後WECでチームWRTのLMGT3ラインアップに加わると発表されたことで、ファン・デル・リンデは、日本のメーカーとの複数年にわたる契約のはずだった最初の1年を終えたところで、レクサスを離れることになった。

「双方にとって、期待していたような形にはならなかった」とレクサスでのプログラムをファン・デル・リンデは振り返る。

「そこに到着する前には、もっと違った状況を期待していたし、おそらくその頃はもう少し成功しているだろうと予想していた。それがモチベーションをかなり下げていると感じた」

「自分がまた同じような目に遭いたいのかどうか、分からなかった。短期的には、そこに変化の兆しがないのは明らかだったから、BMWからオファーが来たとき、それを追求する必要があることは僕にとって明白だった」

「僕はおそらく、実際にフィールドに必要な人数を埋めるという精神的な挑戦を、過小評価していたのだろう」

「それは僕が実際にする必要がなかったこと、または慣れていなかったことであり、それがどれほど難しいことかを過小評価していたのかもしれない」

「だから、まだ(レクサスで)懸命に働いている人たちには敬意を表する。素晴らしい人たちだ。でも僕は、もう1年それをやる気はなかった」

■LMDhのテストドライブも望む

 BMWが12月にファン・デル・リンデの契約を発表したとき、彼はGT3ドライバーという立場で契約したとの説明がなされた。

 その観点から、28歳の彼はLMDhチームに加わる可能性を低く見積もっているが、一方でMハイブリッド V8のハンドルを握ってテスト走行をしたいという希望も表明している。

「もちろん毎年、運転したいという希望はある」とファン・デル・リンデ。

「しかし、いまはLMDhの時代がかなり深まっており、特定のスペシャリストが自分たちの存在をある程度認識し始めている」

「だから、一般的に、とくに経験豊富な選手と契約できるメーカーの場合、新人がその分野に参入するのは年々難しくなっていると思う。そうだろう?」

「つまり、ぜひやってみたい。いつかそのクルマをテストできる可能性は確実にあるが、もちろん確定したわけでもない。だから現時点では、僕の側からすれば、ただの希望でしかない」

「でも同時に、GT3のシーンで地位を確立したとも感じており、そこでは居心地が良く、もっとレースに出て勝てると感じている。やりたいことリストには、あと2、3レースあるんだ」

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