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12時間の激闘は0.9秒差で決着。サンエナジー1のメルセデスがバサーストを新記録で制す

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12時間の激闘は0.9秒差で決着。サンエナジー1のメルセデスがバサーストを新記録で制す

 IGTCインターコンチネンタルGTチャレンジの開幕戦バサースト12時間レースの決勝が2月5日に行なわれ、サンエナジー1の75号車メルセデスAMG GT3(ジュール・グーノン/ケニー・ハブル/ルカ・ストルツ組)が僅差で総合優勝を果たした。

 計5戦のスケジュールで実施されるIGTCの開幕戦、バサースト12時間レースはレッドブルF1のデモランや、MotoGPの”レジェンド”バレンティーノ・ロッシが本格参戦するなど、大きな注目を集めた。

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 夜明け前の現地5時45分に決勝レースがスタートすると、まずはグループMの999号車メルセデスAMG GT3がポールポジションからレースを引っ張る形に。途中、セーフティカーの影響でスーパーチープ・オート・レーシングの888号車メルセデスや、マンタイ・レーシングの912号車ポルシェ911 GT3 Rが首位に立つシーンもあったが、999号車は終始上位をキープした。

 予選4番手の75号車サンエナジー1のメルセデスは、レース中盤にライバルたちとは違うピット戦略を選んだことで、ピットタイミングによって75号車と999号車が首位を入れ替えながらレースを進めていった。

 結果を左右するドラマが起きたのは、各車が最後のピットストップを済ませた最終盤。999号車は主催者側が供給している車載モデムが故障するという不運に見舞われ、ピットでの対処を強いられたことでタイムロスをしてしまう。

 ポルシェ912号車の前をキープした999号車だったが、ピット前に築いていた30秒のリードは10秒ほどまで目減りしてしまった。対する75号車のラストピットは給油のみのスプラッシュ。これで75号車が逆転し首位に躍り出た。

 メルセデス同士の一騎打ちとなった首位争いは、75号車のグーノンと999号車のマーロ・エンゲルが一進一退の攻防を繰り返したが、思わぬ形でこの勝負は決着した。

 残り時間47分あまり、左コーナーでインをうかがった999号車と75号車が接触。左リヤを押されてしまった75号車はスピンし、グラベルに飛び出してしまったのだ。

 ただ、幸い75号車は無事に2番手でレースに復帰。一方の999号車にはドライブスルーペナルティを科されたことで3番手までポジションを下げた。

 ところが首位争いはこれで終わったわけではなかった。912号車が75号車に追いつき、プレッシャーをかけ始めた。さらには999号車もペナルティを消化した後、16秒の遅れを30分あまりで削り取った。

 しかしグーノンは首位を守りきりトップチェッカー。計323周を走ったが、これは2020年にベントレー・コンチネンタルGT3が記録した大会レコードを9周上回る新記録だ。

 BMW勢は、チームWRTの32号車M4 GT3の4位が最上位。ロッシがドライバーを務めた同じくチームWRTの46号車は6位となっている。

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