日本導入87台の“サーキット直系”MハイパフォーマンスFRモデル
ビー・エム・ダブリューが限定車「BMW M2 CS」を発表しました。CSは「コンペティションスポーツ」を意味するハイパフォーマンスモデルで、日本国内では87台のみ販売となります。同モデルはベースのM2比で約30kgの軽量化と約50ps・50Nmの出力向上を果たし、最高出力530ps、最大トルク650Nmを発揮する胸熱なホットモデルです。
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歴代M2を凌駕するハイパフォーマンス仕様をCSというネーミングが体現
BMW M2 CSは、コンパクトスポーツの象徴ともいえるBMW M2をベースに開発されたモデルだ。1985年登場の初代M3や1973年のBMW 2002ターボが築いた“走り”の伝統を受け継ぎ、セグメント唯一の後輪駆動を採用することでも知られる。その理想的な前後50:50の重量配分により、俊敏で安定したハンドリングを実現。今回のM2 CSは、既存のM2をさらに極めたハイパフォーマンス仕様だ。
最大の特徴は約30kgの軽量化と大幅な出力向上だ。搭載する3L直列6気筒Mツインパワーエンジンは、ブースト圧の向上や制御の最適化により、最高出力530ps、最大トルク650Nmを発揮。これは通常のM2比でそれぞれ約50ps・50Nmの向上となる。0-100km/h加速は3.8秒という俊足で、まさに“コンペティション・スポーツ(CS)”の名にふさわしいスペック。ちなみにトランスミッションは8速ATのみの設定となる。
軽量化にはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の採用が大きく寄与している。ルーフ、トランクリッド、ドアミラーキャップ、ディフューザーなどをCFRP製とし、ボディ剛性を保ちつつ軽量化を実現。さらに、カーボンセラミックブレーキを装備することで制動力を高め、サーキット走行時の耐熱性能も向上している。エクステリアは、ブラックを基調にレッドアクセントを施した特別なバッジ類を採用し、精悍な印象だ。
コンペティションなモデルでありながら日常領域をも最適化
インテリアもレーシングスピリットに満ちた仕上がり。センターマーク付きのアルカンターラ巻きMステアリング、Mカーボンファイバートリム、CFRP製センターコンソール、そしてCSロゴが点灯するイルミネーション。さらに、前席には軽量Mカーボンバケットシートを採用し、後席には大人2名が十分座れるスペースを確保。日常使用にも配慮されている点が特徴だ。
シャシーも専用チューニングが施され、BMW M2 CSならではのダイナミクスを実現。専用のエンジンマウントの採用、DSC/MDMの制御セッティング変更、サスペンションローダウンなど、サーキットでの俊敏性と安定性を高次元で両立する。車両諸元は全長4590mm×全幅1885mm×全高1405mm、ホイールベース2745mm、車両重量1700kg。WLTCモード燃費は9.9km/Lと、高出力モデルとしては効率性も確保している。車両本体価格は1188万円。
【AMWノミカタ】
通常モデルのM2のスペックは480ps、600Nmで0−100km/h加速は4.0秒を記録。このコンパクトなサイズのクルマには十分すぎるパフォーマンスだが、M2 CSはそれをさらに50ps、50Nm上まわる530ps、650Nmで登場。
エンジンパフォーマンスの向上、CFRPやカーボンセラミックブレーキの採用による軽量化、シャシーの専用チューニングなどBMW M社が生む工業的芸術作品を体感し、楽しめる人には通常モデルとの470万円の価格差は大きくないかもしれない。
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