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タイム差コンマ1秒。小雨降る最長のデイ2で、ラッピとオジエのトップ争いが加熱/WRCイタリア

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タイム差コンマ1秒。小雨降る最長のデイ2で、ラッピとオジエのトップ争いが加熱/WRCイタリア

 地中海に浮かぶサルディニア島で、6月1日から開催されているWRC世界ラリー選手権第6戦『ラリー・イタリア・サルディニア』は、2日(金)にデイ2のSS2~7が行われ、前日に引き続きエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合トップとなった。日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合5番手につけている。

 6本のSSの合計距離が138.04kmと今大会最長の一日となったデイ2の終わりに用意された全長49.90kmの超ロングステージ“モンテ・レルノ・サ・コンチェッタ2”。ラッピはここで2番手タイムを刻み、トヨタのセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)から総合首位の座を奪い返した。

【順位結果】2023年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア SS7後

 0.1秒差という僅差の戦いが繰り広げられた競技2日目は、事前の予報どおり不安定な天候のなかでのラリーとなり、ステージは全体的に湿り気を帯びたグラベル(未舗装路)サーフェスに。場所によっては水たまりや、ぬかるみができている箇所もあった。

 前日のスーパーSSで幸先よくステージウインを飾ったラッピだったが、デイ2のオープングではオジエから1.7秒遅れてのステージ2番手となり、総合でも2番手にダウンした。トヨタGRヤリスで今季4回目の参戦となるオジェは、午前中のモンテ・レルノでライバルを圧倒。超ロングステージを走りきった直後、ミッドデイサービスを迎えた段階で2番手ラッピに16.3秒のリードを築いた。

 しかし、ランチ後に行われた3つのスピードテストでは、いずれもラッピが“8冠王者”に先行し、徐々にタイムギャップを詰めていく。6.7秒差で迎えたSS7、元トヨタドライバーのフィンランド人は、同郷のカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)に次ぐ2番手タイムをマーク。対するオジエはライバルから6.8秒の遅れを取り4番手タイムで2日目の競技を終えた。この結果ラッピがコンマ1秒差で逆転に成功し、二日続けてラリーリーダーとなっている。

「さらにプッシュする必要はなかった。コンマ1秒あれば充分だ」と笑顔でコメントしたラッピ。

「無事にフィニッシュできて嬉しいよ。かなりトリッキーなステージで、左リヤ(タイヤ)のスローパンクチャーもあって少し混乱し始めていた。しかし僕たちはここにある。すべてが順調で、明日を楽しみにしているんだ」

 トップから18.6秒遅れたティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)は、断続的なハンドブレーキの不調に悩まされながらも、表彰台圏内のポジションを維持してみせた。

■勝田貴元を含むトヨタ勢が4、5、6番手で並ぶ

 そのヌービルを27.5秒差で追うロバンペラは、午前中は滑りやすい路面に苦戦し8番手と順位を落とすも、午後は雨の影響でルーズグラベルの“掃除役”の荷が軽減された。このことも手伝い徐々にペースアップした最年少王者は、一日の最後のSS7でステージウインを達成。同時に総合順位を3つ上げ、総合4番手となっている。

 SS2でベストタイムをマークした勝田は一時総合3番手までポジションを上げたが、SS4であわや崖下に転落というヒヤリとする場面があり、これによって約20秒を失ってしまう。総合5番手で迎えた午後のループは、ヌービルや僚友のエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)らと順位を争い、最終的にロバンペラから1.3秒差の5番手で競技2日目を終えた。

 SS6終了時点で4番手につけていたエバンスは、最後のロングステージで右フロントタイヤのパンクに見舞われたため、チームメイトから18.2秒遅れての6番手となっている。このトヨタ勢と順位を争っていたMスポーツのオット・タナクは、フォード・プーマ・ラリー1のウォーターポンプの不具合を克服した後、エバンスと4.2秒差の総合7番手でデイ2最後のステージを終えた。

 一方、僚友のピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)はSS7でコースオフを喫しデイリタイアに。彼のマシンはSS5のスタート前にギアが入らないトラブルが出ていたが、全長50km弱のステージで発生したアクシデントがこれに関連するかどうかは不明だ。

 総合トップ10リザルトには、7番手タナクの後方にWRC2リーダーとなったサミ・パヤリ(シュコダ・ファビアRSラリー2)が8番手で続き、アドリアン・フルモー(フォード・フィエスタ・ラリー2)が9番手、現クラス王者のエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビアRSラリー2)が10番手となっている。

 ラリー・イタリア・サルディニアの競技3日目となる3日(土)は、オルビアのサービスパークを中心に、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行していく。計8本のステージの合計距離は133.62kmで、これはデイ2に匹敵する長い一日となることを意味する。また、デイ3は前日よりもさらに西側のエリアで競技が行われるためリエゾン(移動区間)距離は426.80kmと長く、一日の総走行距離は560.42kmに達する予定だ。

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