国土交通省は2018年8月9日、スバル及び日産自動車における燃費及び排出ガスの抜取検査に係る不正事案を受け、その他の自動車メーカー等に対して、同種事案の有無に係る調査を実施を要請。その結果、スズキ、マツダ及びヤマハ発動機から、排出ガス等の抜取検査において不適切な取扱いがなされていたとの報告があったことを発表した。
※関連記事:
スズキ、燃費・排出ガスの抜取検査結果で約6,400台に不正 対象車両の約50%
ヤマハ、完成検査時の排出ガス抜取検査に関しての不正を報告
国土交通省では2018年7月9日、燃費・排出ガスの抜取検査での不正があったスバル・日産以外の自動車メーカー等に対して調査の実施、および結果を一ヶ月以内に報告するよう要請していた。
今回の報告によると、ヤマハ発動機(平成28年1月~平成30年7月間の抜取検査)では335台中7台で全体の2.1%、マツダ(平成26年11月~平成30年7月間)では1,875台中72台(3.8%)、そしてスズキ(平成24年6月~平成30年7月間)では12,819台中6,401台(49.9%)にものぼっている。
なお、スズキ、マツダ、ヤマハ発動機以外の自動車メーカーなどからは、不適切な取扱いはなかったとの報告されたとしている。
※参考記事:
日産、完成検査時の排出ガス測定・燃費検査で不正、国内5工場で計1171台
【調査結果および対応の概要】
1.調査対象:
国内で型式指定を取得している自動車メーカー等(23社)
2.調査期間:
平成30年7月9日~8月8日
3.調査指示内容
スバル及び日産自動車における燃費及び排出ガスの抜取検査において、測定結果の書き換え及び試験条件を逸脱した無効な測定を有効なものとして処理した事案が判明したことを踏まえ、同種事案の有無について調査するようを指示。
4.主な報告の概要
スズキ、マツダ、ヤマハ発動機の3社において、運転が測定モードに合わせられず失敗した測定(トレースエラー)を有効とした事案が判明。
(各社の台数)
・ヤマハ発動機:平成28年1月~平成30年7月の間の抜取検査
335台中7台(2.1%)
・マツダ :平成26年11月~平成30年7月の間の抜取検査
1,875台中72台(3.8%)
・スズキ :平成24年6月~平成30年7月の間の抜取検査
12,819台中6,401台(49.9%)
5.国土交通省の対応
(1)スズキ、マツダ及びヤマハ発動機への対応
今後、報告内容を精査するとともに、必要となる場合には厳正に対処。
(2)その他各社への対応
今後、報告内容を精査するとともに、その結果に応じ必要な措置を講じる。
なお、海外生産メーカーとの関係等から提出が遅れている一部の輸入事業者(3社)については、調査結果の報告を待って、改めて公表。
(3)測定結果の書き換え及び試験条件の逸脱に対する追加対策の実施
複数の自動車メーカーにおける燃費及び排出ガスの抜取検査に係る不適切事案を踏まえ、省令を改正し、自動車メーカー等は、完成検査の際に測定した値等の記録を保存するとともに、当該記録の書き換えをできなくする措置又は書き換えた場合にその事実が判別できる措置等を講ずることとすることとして、8月10日よりパブリックコメントを行う。
スバル及び日産自動車の燃費及び排出ガスの抜取検査に係る不正事案を受けた他の自動車メーカー等における確認の結果について(国土交通省)
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