■8速PDKモデルの911カレラSよりも35kg軽量
ポルシェAGは、「911カレラS」「911カレラ4S」の7速MTモデルをヨーロッパ市場で導入すると発表した。標準装備のトランスミッションは8速PDK(DCT)となるが、オプションとして7速MTが、追加料金なしで変更注文できるようになったという。
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911カレラS/カレラ4Sの7速MTは「スポーツクロノパッケージ」との組み合わせとなり、「自動回転一致機能(Automatic Rev-match Function)」を搭載する。この自動回転一致機能とは、ドライバーがシフトダウンすると自動的にアクセルを瞬間的に開けてエンジン回転数を上げ、スムーズなダウンシフトをおこなうというものだ。
また、タイヤ温度インジケーターも搭載。これはタイヤ温度が低い場合、インジケーターが青くなりロードグリップの低下を警告、タイヤがあたたまるとインジケーターは青白く変わり、最大グリップが得られる温度になると白に変わるというものだ。これはウインタータイヤが装着されると非表示になる。
スポーツクロノパッケージにはほかにも「PTV(ポルシェトルクベクタリング)」「ダイナミックエンジンマウント」「PSMスポーツモード」「ステイアリングホイールのモードスイッチ(ノーマル・スポーツ・スポーツプラス・ウエット・インディビデュアル)」「時計/ストップウオッチ」などの装備が含まれる。
7速MTを搭載した911カレラSの0-100km/h加速は4.2秒。最高速度は308km/hとなる。また車両重量(DIN)は1480kgで、8速PDK搭載モデルよりも35kg軽量だという。
※ ※ ※
MT車の発表と同時に911カレラシリーズの8速PDK搭載モデルには、シリーズとして初めて「ポルシェ・イノドライブ」が設定された。すでにパナメーラなどに搭載されているもので、アダプティブクルーズコントロールの機能拡張版となる。
これは、事前に最大3kmの走行速度を計算することで、ナビゲーションデータを利用して次の3kmの最適な加速・減速値を計算し、エンジン・PDK・ブレーキを調整してくれるというものだ。コーナーや勾配も自動的に計算、速度制限も考慮され、レーダーとビデオセンサーも使用して、現在の交通状況を検出して制御を調整する。
また、新たなオプションとして、フロントノーズを自動でリフトアップする「スマートリフト」も設定された。
これは段差などがある場所を、ボタンを押して登録。GPS座標でその位置を保存すると、ドライバーがふたたび同じ方向からこの位置に近づいた際に、フロントノーズを40mm自動的にリフトアップしてくれるという機能だ。
さらにオプションで、911カレラシリーズのクーペモデルを対象として、軽量・遮音性の高いウインドウも設定された。
これはフロントガラス・リアスクリーン・ドアウインドウで構成される軽量の合わせガラスで、標準的なガラスと比べて4kg軽量化。さらにロードノイズや風切り音を低減することで、室内の静粛性が向上しているという。
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