■突如開催が発表された兼重前社長の謝罪会見
2023年7月25日午前11時にビッグモーターによる謝罪会見が開かれました。
そこでは、一連の騒動に関する謝罪や社長交代が明かされてましたが、実際にはどのような会見だったのでしょうか。
【衝撃画像】 「えっ…!」これがビッグモーターの不正行為の決定的瞬間です(20枚)
ビッグモーターに関する不正疑惑は多岐にわたります。
2022年6月下旬には買取したクルマに対して「書類に不備があった」とウソをつきユーザーに60万円を返金させたことで従業員が逮捕されたという報道がありました。
その他、実店舗では熊本浜線店の指定工場(民間車検場)が国土交通省九州運輸局から指定取り消しの処分、唐津店(佐賀県)が保安基準適合証等の交付停止という処分を受けています。
また2023年6月15日に一般社団法人 日本損害保険協会は定例会見を開始。そこで同協会の会長はビッグモーターに関する見解を示しています。
2023年7月18日には「当社板金部門における不適切な請求問題に関するお詫びとご報告」というお知らせをビッグモーターが発表していました。
この報告の中には不正請求に関する調査報告書の公開や様々な再発防止策、そして全取締役に関する報酬の自主返上を実施することなどが記されています。
独自に関係者に取材したところ、「現時点(3年分)でビッグモーターは損保各社への不正請求分50億円以上を賠償するでしょう。その前の2年分も合わせると調査費用含めて合計で100億円近くなる可能性もあります」との回答でした。
そして、冒頭の7月25日に突如として謝罪会見が開かれました。
会場はベルサール六本木でかなり広いスペースが用意されていました。
周辺はテレビ局やラジオ局の中継車であふれておりこの件についてメディアの関心がいかに高いかがわかります。
会見には7月26日付で辞任した兼重宏行前社長、新社長に就任した和泉伸二氏、同じく副社長の石橋光国氏ら4名が出席しました。
しかし、一連の不祥事で「戦犯」とされる前副社長の兼重宏一氏の姿はありませんでした。
■謝罪会見で兼重宏行前社長は何を語ったのか?
兼重氏は会見の中で次のような謝罪の言葉を述べました。
「不適切な保険金請求を行っていたお客様に対しましては、損害保険会社様と連携しながら、すみやかに返金も含め対応をすすめてまいります」
「このような事態を招いてしまったことをトップに立つものとして重く受け止めており、ざんきに耐えません」
一方の新社長の和泉氏は次のように述べていました。
「不正請求、被害にあわれたお客様におわび申し上げる。過去に利用してくださった客に対しても、商品やサービスに心配をおかけし、深くおわび申し上げる。
これまで弊社は創業者の兼重のリーダーシップのもと、今や業界を代表する企業になった。
その反面、あまりにも強すぎるリーダーシップに頼り切っていた面も否めない。
社員が正しい仕事を出来るよう、ガバナンスを徹底してまいります」
そして「迷惑をおかけした保険会社、取り引き企業すべてのステークホルダーに改革をやり抜くと言うことを約束したい」と話し涙を流しながらお詫びしました。
さらに兼重宏行前社長は次のように続けています。
「今回の板金塗装部門における保険金不正請求問題は同部門単独で行われたことで他の経営陣は知らなかった。それは事実です」
「報告書を見て、こんなことまでやるのかとがく然とした。車を傷つけるなどあり得ない。
これは一線を越えている。ゴルフボールを靴下に入れて振り回して損傷範囲を広げて水増し請求する。本当に許せません。
ゴルフボールで傷つける、ゴルフを愛する人に対する冒とくですよ」
この発言「知らなかった」についてはある部分では本当かもしれませんが、「知らなかった」という発言が非難を浴びています。
※ ※ ※
一方でビッグモーターの関係者は次のように話します。
「不正請求自体は内部告発によって2021年秋に社長・副社長の耳に入っていたはずですが、側近の役員たちによって兼重前社長の耳に入ることを抑えていた可能性はあります。
副社長は知っていたでしょう。兼重社長は副社長よりもはるかに、お客のことを大切に考える人です。人望も厚いです」
なお、兼重親子はビッグモーターの株を大量に所有していますが、会見にて兼重前社長は「私も息子の宏一も、今後、経営に関与することは一切ない」と述べています。
■新社長の和泉伸二氏、新副社長の石橋光国氏はどんな人?
兼重親子が退陣して、新たな社長に就任した和泉伸二氏、同副社長の石橋光国氏とはどんな人なのでしょうか。
筆者がビッグモーターの不祥事取材を続ける中で関係者の口から度々彼らの名前は出ていました。
今回の就任についてビッグモーター関係者に話を聞いてみました。
「いろんな意味で思い切った人選だと思いました。
社長べったり、副社長べったりの側近役員もそれぞれ存在しますが、彼らが選ばれることはなかった。
和泉さんはかつて私の上司でもありましたが、男気のある人で人を引っ張っていく器がある人です。
石橋さんはバッシーとの愛称で呼ばれており、こちらも人柄の良さ、正直な性格は高評価です。
ビッグモーター再生のためには、兼重体制を極力断ち切る方向に行くべきです。
その意味でも和泉さん、石橋さんの2トップの存在は心強いですね。
2人とも自ら率先して不正を働いたり、不正を指示したりする人物ではありません。前途多難だとは思いますが、2人には頑張って欲しいです」
筆者も様々な取材を続けており、これまで100人近い関係者や被害者に話を聞いてきましたが、ビッグモーターの悪事は保険金不正請求にとどまりません。
むしろ、不正請求の現場となった「板金部門」の売り上げはビッグモーター全体のわずか6%前後です。
これまでもくるまのニュースでは触れてきましたが、クルマの買い取りや中古車販売、車検の現場において様々な不正が行われています。
ビッグモーターという会社は「法律より会社のルール」を優先するとんでもない会社です。
ネガティブなことには正面切って向き合うことはありません。お客からのクレームもほぼ対応しません。
「担当の営業が退職したからわからない」などの一点張りでとにかく逃げようとします。
最後に。筆者も参加した今回の会長記者会見で大きく評価できたことがあります。
それは報道関係者からの質問に「すべて」答えたということです。
質疑応答では多くのメディアが手を挙げて質問しましたが、その手が上がらなくなるまで全員の質問に答えていました。
その結果、会見終了予定の12時半を過ぎてすべてが終わったのは13時10分と予定時間を40分もオーバーしていましたが極力質問に答えようとする姿には好感が持てました。
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