日本では昨年10月にフルモデルチェンジが行われたばかりのスバル レガシィ アウトバックだが、北米では2022年4月13日、ニューヨークモーターショー2022にて早くも改良新型が発表された。
ひと目見て驚くのは、ライトの横からバンパーにかけて伸びる、まるで象の牙のような黒い樹脂製の造形。インパクトはもの凄い! さらにアイサイトも進化しているという。
こ、この顔はっ!? レガシィアウトバックの顔が激変! アイサイトも大幅進化! 日本発売はいつ?
この北米仕様のビッグマイナーチェンジ版レガシィアウトバックと同様に日本仕様はいつ発売されるのか? いまわかっている情報すべてお伝えしていこう。
文/伊達軍曹
写真/スバル、ベストカーweb編集部
■改良新型レガシィ アウトバック北米で早くも登場!
2022年4月、ニューヨークモーターショー2022で公開された改良新型のスバル レガシィ アウトバック。フロントデザインが大胆に変更された
今回発表された北米市場での2023年モデルとなる改良新型アウトバックは、フロントグリルを大型化するとともに、新デザインのLEDヘッドライトとフォグランプを採用。
今回、ギョッとしたのはフロントバンパーおよびホイールアーチのクラッディング(いわゆる黒い樹脂のモール)も大型化。一瞬プジョーの牙のようなLEDデイライトを思い出したが、これは無塗装の樹脂製バンパーがコの字型に独立した形になっている。こんなデザインは今まであっただろうか。しかもマイナーチェンジというタイミングでこのデザインを提案してきたのにも恐れ入る。
車内装備では、ワイヤレスのAppleCarPlayとAndroidAutoを備えた「STARLINK 11.6インチマルチメディアプラスシステム」が最新バージョンに。高解像度タッチスクリーンとメーターの連携をはじめ、オーディオや「X-MODE」などの車両機能も画面上でコントロールできるようになった。
そして改良新型アウトバックは、スバルとして「what3words(W3W)」を初めて採用した。
what3wordsとは、英国ロンドンのwhat3words社が開発した新しい位置情報システム。地球上を3メートル四方、合計57兆個の正方形に区切り、それぞれの区画に3つの単語で構成する「3ワードアドレス」を割り当てという、今までになかったシンプルなコーディング(符号化)システムだ。
このコーディングにより、例えば「大きな公園の噴水前」や「森の中でテントを張っている場所」など、これまでのマップデータでは見つけにくかった場所まで正確に移動し、共有できるようになるという仕組みである。
「what3words」は、STARLINK11.6インチマルチメディアナビゲーションシステム搭載モデルに標準装備される。
運転支援システムのアイサイトは全グレードに最新バージョンが標準装備され、上級グレードの「Touring」には従来からのステレオカメラに加え、アイサイトの認識性能を強化する「広角単眼カメラ」を新採用。
追加された広角単眼カメラにより、改良新型アウトバックは車両が低速で交差点に入る際、歩行者や自転車を従来型以上に素早く認識し、横断自転車や歩行者との衝突回避を行うという。
標準となるパワーユニットは最高出力182psの2.5L水平対向4気筒自然吸気エンジンだが、「XT」には同260psの2.4L水平対向4気筒ターボエンジンを搭載。トランスミッションは全車、パドルシフトを備えた8速マニュアルモード機能付きCVTの「リニアトロニック」だ。
■日本への導入は?
国内現行型のレガシィ アウトバック
以上のとおり、なかなか魅力的な内容およびビジュアルとなっているスバルアウトバック(日本名:スバルレガシィアウトバック)の北米向け2023年モデルだが、気になるのは「このビッグマイナーチェンジしたレガシィアウトバックが日本にはいつ入ってくるのか」ということだろう。
2021年10月に発表され、今年1月頃からデリバリーが始まった新型レガシィアウトバックが納車されたばかりの人は微妙な思いだろうが、それ以外の人間にとっては「できれば早く発売してほしい!」と思うのが、さまざまな新機能や新デザインが採用されたマイナーチェンジモデルというもの。
しかし、日本ではつい半年ほど前にフルモデルチェンジを受けたばかりのレガシィアウトバックゆえ、さすがに今年の夏から秋にかけてのマイチェン時期に、北米市場の2023年モデルと同様の改良が日本仕様でも行われるとは考えにくい。
だが世の中には「まさか」ということもあるため、絶対にないとは言いきれない。そのあたり、どうなのだろうか?
「断言はできませんが、これまでのパターンから考えると、この仕様への改良が行われるのは今年の夏ではなく、一番早くても2023年の夏ではないかと思います」と、筆者の質問にそう答えたのは、熱狂的なスバリストとして知られる自動車ライターのマリオ高野氏だ。
「これまでのスバルのパターンでいうと“D型”への改変時に顔つきを変える場合が多いんです。もちろん、過去にはそれ以前に顔を変えられたモデルもありましたが、たいていはD型になるときです。
で、日本仕様の現行型アウトバックはA型ではなくB型からスタートしていますので、早ければ今年の夏か秋に“C型”になり、そして同じく早ければその翌年、2023年の夏か秋に“アプライドD”になるでしょう。そしてその際に、今回ニューヨークで発表された顔つきとなるのでは――というのが私の予想です」。
ということは、少なくとも今年のうちにソッコーでレガシィアウトバックのデザインが変更される可能性はないと考えていいのだろうか?
「もちろん『絶対ない』とは断言できませんが、たぶんないだろうと思います」。
フロントマスクを中心とするデザインが変更されるのが来年か再来年夏のD型になるときだとしても、それ以前のC型になる際に、アイサイト関係などが新しくなることはあるのかもしれない。
だが仮にそうだとしても、「必ずそうなる」とは断言できない以上、今、現行型のレガシィ アウトバックが欲しいと思っている人は、結局は“今”買うしかないのだろう。
なぜならば、人間に与えられた時間というのは意外と短いものなので、「無為に待つだけの時間」というのは極力減らしたほうがいいからだ。
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みんなのコメント
デザインの調和ってことを知らんのか。
違和感ありすぎ。