現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 窓がなかったりドアが見えなかったり公道走ってたら2度見必至! ナンバー付きが違和感しかない市販車4選

ここから本文です

窓がなかったりドアが見えなかったり公道走ってたら2度見必至! ナンバー付きが違和感しかない市販車4選

掲載 6
窓がなかったりドアが見えなかったり公道走ってたら2度見必至! ナンバー付きが違和感しかない市販車4選

 この記事をまとめると

■コンセプトカーのような見た目の市販車を紹介

確かにデカイけどまさかダメとは! 普通免許で乗れない「意外なクルマ」3台

■実際にコンセプトモデルとして発表したものをほぼそのまま出した例もある

■個性的なクルマも多いが故に故障するとややこしいことになる機能もあった

 市販化されたのが信じられない成り立ちのクルマたち

 自動車メーカーが次の新車を打ち合わせる会議、どうやったら覗けるものですかね。あーでもない、こーでもないがずっと続いた挙句「じゃ、これで行こう!」と結論付けられる瞬間なんてゾクゾクするんじゃないかと。とりわけ、今回ご紹介するクルマの会議なんてめっちゃ面白そうじゃないですか! 大の大人が喧々囂々(けんけんごうごう)で、こぶしを握り締め口角泡を飛ばすシーン、想像するだけでそのクルマが欲しくなってくるものです。

 BMW イセッタ

 フロントマスクがドアになっている、例のファニーフェイスなバブルカー。BMW製となっていますが、元はイタリアのISO(イソ)が設計し、バイエルンはライセンス生産をしていたに過ぎないのです。が、生産台数が本家を大きく上まわり(イソ:1000台、BMW:16万台!)、期間も長かったことからBMWイセッタの方が世界的に浸透している次第。

 いろいろな文献で語られていますが、最初に設計・デザインがなされた際、ふたりのエンジニアがISO製スクーターを2台並べ、その間にでっかい冷蔵庫を置いたのが基本ディメンジョンだったとか。1950年初頭の出来事とはいえ、あまりに牧歌的。イタリア人のことですから「いっそこのまま走らせてみれば」くらいの軽口も出たかもしれません。

 エンジンは変わった燃焼室をもった2サイクルで236ccの排気量。車体後ろに配置され、後1輪を駆動するスタイルはまんまスクーターといってもいいでしょう。果敢にも1954年のミッレミリアにエントリーしたものの、宿敵フィアット・トポリーノに苦杯を飲まされる始末。思い込みの激しいイタリア人エンジニアたちの作戦会議はさぞかし白熱したかと思うと、イセッタが愛らしく見えて仕方ありませんね。

 ルノースポール・スパイダー(スピダー)

 やっぱりフランス人の熱血漢てやるときはやりますね! だてにワインとタバコふかしてるわけでもなさそうです。なにしろ、ルノースポールがアルピーヌのブランド復活前に「とにかく作っちまえ」とばかりにリリースしたスパイダーはフロントスクリーンすら付いていなかったのですから。「乗るときはゴーグルかヘルメットね。メルシー」みたいな。陣頭指揮をとったのは誰あろう、かのパトリック・ルケマン。ルノーのデザイン担当副社長みたいなポジションまで登りつめたエンスーデザイナーです(ちなみに、どデカい2ドアクーペ、アヴァンタイムもルケマン作)。

 FFのメガーヌで使われていた4気筒エンジンを、駆動ユニットごと車体中央に置いたミッドシップスポーツで、プッシュロッドのダブルウイッシュボーン、サーボなしブレーキなど、レーシングカー同様の仕上がり。ジュネーブショーに出品された姿そのままの市販というのは誰もが唖然としたことでしょう。F1モナコの前座レース、YouTubeで見られますがとにかく痛快&難しそう。これをライブで観ていたルノースポールのスタッフは快哉を叫んでいたこと、想像に難くありません。

 個性的な仕組みが修理の際に仇となったケースも

 テスラ・モデルX

 自由の女神が見守ってる国だからか、テスラもだいぶ自由な発想でモデルXをリリースしたのではないでしょうか。だいたいSUVを名乗っていることからして自由すぎる気がしないでもありません。もっとも、バッテリーをシャシー下面に集中配置したおかげで車高は高くとも重心は低く、前後モーター駆動なので室内にドライブトンネルなど突起もない。しかも、電動で開閉するリヤドアは「ファルコンウイング」と呼ばれ、2ヒンジの中折れ機能付き。センサーでもって開き方を自動で選ぶなど頭良さげな装備なのです。

 これ、ショーで発表した時は「もっさりしてやがんの」と思われた方も少なくないと思いますが、ほぼステージ上のままのスタイルでリリースされ、しかも走ってみれば「チョッ速!」。既存の自動車メーカー、そのほとんどが「してやられた!」と歯噛みしたのではないでしょうか。オートパイロットなるドライバーサポート機能も全車標準装備するなど、スタイルだけでなく機能までも「未来のクルマ」になっていたというのは喝采もの。

 もっとも、オートパイロットには不具合も散見できるのですが、そこは自由の女神に免じて許してあげるのがよろしいかと。

 BMW Z1

 Wikiで知ったのですが、Z1の開発を指揮していたのは後にポルシェAG社長になったウルリッヒ・ベッツ博士だったのですね。彼は社長という役職からは想像しづらいほどスポーツカー好きで、ポルシェに移籍してからはヴァイザッハのテストコースに入り浸る時期もあったと噂されています。実際、911の運転も上手だったみたいです。

 そんなベッツ博士ですから、フランクフルトで発表後すぐに3万5000台もの受注があったことには大喜びしたに違いありません。実際の生産台数こそコストや製造ラインの都合から8000台となりましたが、一般道での強烈なインパクトに変わりはありません。ちなみに、Zはドイツ語のZukunft(未来)から名付けられているというのもコンセプトモデルっぽい成り立ちではありませんか。

 また、Zアクセルと名付けられ、フランクフルトでスケルトンを見せていたリヤサスペンションですが、これは後のモデルにも採用されることになるBMW初のマルチリンク。「未来」をコードネームに使うだけあって、将来的な技術のショーケース的な役割も担っていたということでしょう。

 さらに、コンセプトモデルのまんまって感じなのがボディ下方向に格納されるドア。しかも、ドアが収納されたまま走ってもOKというバイエルン的おおらかさには世界が度肝を抜かれたはず。もっとも、これがよく壊れたようで、BMWディーラーでさえお手上げだったとか(白金にかつて存在した市井の町工場がちゃんと直してましたけどね)。

 もちろんアルピナ版も限定66台ながら生産されました。いつも通り2.7リッターまでスープアップが施され、0-100km/hがオリジンの8.4秒から7.1秒へと快速化されたほか、最高速が228km/hまで伸びたとのこと。面倒くさそうなクルマではありますが、やっぱりこらえがたい魅力に満ちている1台といえるでしょう。

こんな記事も読まれています

脱「コの字」型ヘッドライト採用! [新型フォレスター]は新世代スバルSUVの旗手となるのか?
脱「コの字」型ヘッドライト採用! [新型フォレスター]は新世代スバルSUVの旗手となるのか?
ベストカーWeb
FIAがスーパーライセンス規則を変更、17歳でF1参戦が可能に。注目されるアントネッリのF1プランへの影響
FIAがスーパーライセンス規則を変更、17歳でF1参戦が可能に。注目されるアントネッリのF1プランへの影響
AUTOSPORT web
フェラーリの「ル・マン24時間」総合優勝はなんと10回! 跳ね馬の58年前の栄光の戦績を振り返りながら、2年連続優勝を祈りましょう
フェラーリの「ル・マン24時間」総合優勝はなんと10回! 跳ね馬の58年前の栄光の戦績を振り返りながら、2年連続優勝を祈りましょう
Auto Messe Web
「B+COM TALKワイヤーマイクペアユニット」はこれからインカムを始めるふたりにピッタリ!セットでお得に高性能をゲット!  
「B+COM TALKワイヤーマイクペアユニット」はこれからインカムを始めるふたりにピッタリ!セットでお得に高性能をゲット!  
モーサイ
【20世紀名車ギャラリー】ゆったりとしたツーリングが似合う英国オープン、1955年式トライアンフTR2の肖像
【20世紀名車ギャラリー】ゆったりとしたツーリングが似合う英国オープン、1955年式トライアンフTR2の肖像
カー・アンド・ドライバー
洗車のオプション「下回り洗浄」は選択するべきですか? クルマの「底面」は見えないのに、なぜ洗浄する必要があるのでしょうか?
洗車のオプション「下回り洗浄」は選択するべきですか? クルマの「底面」は見えないのに、なぜ洗浄する必要があるのでしょうか?
くるまのニュース
【リコール】レクサス、トヨタ スバル25車種23万台超リコール
【リコール】レクサス、トヨタ スバル25車種23万台超リコール
Auto Prove
光明は高速グラベルラリーにあり。不運が続くトヨタのエバンス「早い段階で自信を取り戻すことが重要」
光明は高速グラベルラリーにあり。不運が続くトヨタのエバンス「早い段階で自信を取り戻すことが重要」
AUTOSPORT web
トヨタ8号車が総合トップ! 雨が強まりSCでレース折り返し|ル・マン24時間:12時間経過
トヨタ8号車が総合トップ! 雨が強まりSCでレース折り返し|ル・マン24時間:12時間経過
motorsport.com 日本版
【クルマら部】クルマ愛クイズ!三菱が誇るスペシャリティクーペ『FTO』から全4問!
【クルマら部】クルマ愛クイズ!三菱が誇るスペシャリティクーペ『FTO』から全4問!
レスポンス
木村武史、レクサスで挑む6回目のル・マン24時間に自信あり「ひさびさに手ごたえがありますよ」
木村武史、レクサスで挑む6回目のル・マン24時間に自信あり「ひさびさに手ごたえがありますよ」
AUTOSPORT web
アルファロメオ『ジュニア』が「ミッレミリア」に出走…イタリアのヒストリックカーレース
アルファロメオ『ジュニア』が「ミッレミリア」に出走…イタリアのヒストリックカーレース
レスポンス
BMW Motorrad「R 12」はフラットツイン入門に最適!! クルーザースタイルで抜群の親しみやすさを実現
BMW Motorrad「R 12」はフラットツイン入門に最適!! クルーザースタイルで抜群の親しみやすさを実現
バイクのニュース
三菱の「ランエボ“SUV”」!? 高性能4WD搭載の「スポーティモデル」! 斬新ドアも超カッコイイ「e-EVOLUTION C」とは
三菱の「ランエボ“SUV”」!? 高性能4WD搭載の「スポーティモデル」! 斬新ドアも超カッコイイ「e-EVOLUTION C」とは
くるまのニュース
レッドブルF1代表がメルセデスの皮肉に反撃「我々はダウングレードで彼らのアップグレードに勝った」
レッドブルF1代表がメルセデスの皮肉に反撃「我々はダウングレードで彼らのアップグレードに勝った」
AUTOSPORT web
超低い車高がカッコいいのよ!! V12が最高に気持ちいい! スーパーカーブームの火付け役[フェラーリ512BB]
超低い車高がカッコいいのよ!! V12が最高に気持ちいい! スーパーカーブームの火付け役[フェラーリ512BB]
ベストカーWeb
【本物】キャメルトロフィーのランドローバー「ディフェンダー90」を1年前に入手!「レース当時の姿を再現するのがライフワークです」
【本物】キャメルトロフィーのランドローバー「ディフェンダー90」を1年前に入手!「レース当時の姿を再現するのがライフワークです」
Auto Messe Web
メリットがあるのは間違いないもののコスパは果たして!? タイヤに「窒素ガス」を注入するのはあり?
メリットがあるのは間違いないもののコスパは果たして!? タイヤに「窒素ガス」を注入するのはあり?
WEB CARTOP

みんなのコメント

6件
  • 走っていてビックリなのはゴードンマーレー設計のロケット!あれはナンバーが付くのが不思議です。あとはラディカルSR4ね。箱根でたまに見かけたけどルマンなどに出ているレーシングカーそのまんまだもんなぁ。
    BMWZ1は正規で入っているのはアルピナだけのはずで輸入元はニコルだった。なのでBMWディーラーに持ち込んだらそりゃあ困ったでしょう。
  • 初代?ホンダバモス、スマートクロスブレード………
    けっこうクセの強いのがまだまだありそうな?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村