二重の意味で記念モデル
text:Tom Morgan(トム・モーガン)
モーガン・プラス4 70thアニバーサリー・エディションの最初に製造された4台が、英国マルバーンにある同社ピッカースレイ・ロード工場の生産ラインをロールオフした。
1950年に製造が始まったモーガン・プラス4の70周年を記念するこの特別なモデルは、わずか20台のみが限定生産されることになっている。英国における税込み価格は6万995ポンド(約810万円)。このたび完成した4台から、すでに予約を入れているオーナーのもとへ納車が始まる予定だ。
この限定モデルにはまた、モーガンが長いこと(1936年に登場した4-4から)採用してきたスティール製ラダー・シャシーの最後を記念する意味も込められている。プラス4の後継となる新型プラス・フォー(数字の “Plus 4” から、新型では “Plus Four” に変わる)では、新しい接着アルミ製のCXシャシーを採用するからだ。この新設計シャシーは、2019年3月に新型車のプラス・シックスと共に発表された。
70周年を意味するプラチナ・カラー
4台のプラス4 70thアニバーサリー・エディションが完成した後、モーガンの工場は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、1ヶ月間の操業停止に入った。モーガンの工場が閉鎖されるのは、第二次世界大戦以来のことだ。
20台のプラス4 70thアニバーサリー・エディションは、70回目の結婚記念日を意味する「プラチナ・アニバーサリー」にちなみ、すべてプラチナ・メタリックでペイントされる。最後となるスティール製シャシーも全車ゴールドで塗装され、ダッシュボードにはシリアルナンバーが刻まれたプラークが付く。ちなみに20台すべてが予約で完売済みだ。
フロントにはモータースポーツから着想を得たエプロンが装着され、サテン・ダークグレーのワイヤーホイールを装備。エクステリアはストーンガードなどがブラックとなる「ブラック・パック」が標準装備される。
ヒーター内蔵のパフォーマンス・シートもブラックの革張りで、ヘッドレストに刺繍が施されている。ダッシュボードに使われているレイヴンウッドという木は、モーガンのデザイン部門を率いるジョン・ウェルズによれば「ほとんどピアノ・ブラックに近い」という。
エンジンも特別チューン
プラス4 70thアニバーサリー・エディションは、エンジンにも特別なチューニングが施されている。モーガンのモータースポーツ部門であるエアロ・レーシングが手掛けたマッピング変更により、最高出力は標準の156psから182psに向上。0-100km/h加速は1秒近く短縮され、「7秒以下」になるという。
だが、ストップウォッチのタイムより重要なのは、モーガンの専門家が「エンジンがさらによく回るようになった」と言っていることだろう。さらにエアロ・レーシング製のスポーツ・エグゾーストも装備されているため、サウンドも魅力が増しているはずだ。
モーガン4/4やロードスター(どちらもすでに生産終了)にもスティール製ラダー・シャシーは使われていたが、プラス4 70thアニバーサリー・エディションはシャシーの世代交代を象徴するモデルになるだろう。
モーガンの上層部は、4台のプラス4 70thアニバーサリー・エディションを4月中に納車する計画を立てていたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響により工場が閉鎖を余儀なくされたため、20台の納車が完了するまでの計画は見直されることになりそうだ。
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