スタイル/性能/ヒストリー、すべてが最高
1967年式トヨタ2000GT。2000GTは1965年の東京モーターショーでプロトタイプを公開。翌1966年に日本グランプリや鈴鹿1000km24時間耐久レースなどのレースに参戦し完成度を高め、1967年5月に市販された。新車時価格は238万円。1967年に公開された映画『007は二度死ぬ』のボンド・カーとして活躍するなど華やかな経歴を持つ。
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☆スタイリングはトヨタの社員デザイナー野崎喩(さとる)さんが担当。ボディは全長×全幅×全高4175×1600×1160mmとコンパクト。全高は現在のトヨタGR86より150mm低い
☆取材車は対米輸出用の左ハンドル車。337台の総生産台数中輸出は102台。ガーナにも1台輸出されていた。
☆2000GTはトヨタ車初のDOHCユニットを搭載。排気量1988c、最高出力150ps/6600rpm、最大トルク18.0kgm/5000rpm。取材車は完全整備済み
☆2000GTは光軸を米国安全基準に適合させるためリトラクタブル式ランプを採用。下側はドライビングランプ。
☆取材車は腐食の心配がある純正マグネシウムホイールから同じデザインの6Jアルミ(写真)に交換。タイヤは195/70R15サイズのBSレグノ装着
☆マフラーはセンター2本出し。排気音は乾いた快音。
☆ボディサイドの右側リッド内にバッテリーを搭載。
☆左側リッド内にエアクリーナーとウオッシャータンク格納。
☆開発にはヤマハ発動機が協力して生産はヤマハが担当した。美しい本木目パネルの製作には日本楽器(現ヤマハ)の技術が応用されている。ノンパワーのステアリング操舵力はかなり重い。2000GTのトップスピードは220km/h。1966年の超高速耐久トライアルでは3つの世界記録と13の国際記録を樹立した。
☆シートはビニールレザー張り。クッションは薄いがサポート性と座り心地はいい。ヘッドレスト未装備。
☆取材車の速度計は輸出仕様のためマイル表示。160mph(約257km/h)まで刻印。
☆室内中央の補助計器はドライバー方向にオフセット。本木目パネルは美しい
☆前期型は時計とストップウオッチ(右)が並列する、後期型はシングルタイプ。
☆ミッションは5速MT、後期型は3速ATも設定。駐車ブレーキはステッキタイプ。
☆ペダルはやや重めの設定。トゥボードが深く足は前に投げ出すドライビング姿勢になる。
☆ドア両側にライター付きの灰皿を設置。ウィンドウ開閉は手動タイプ、開閉音は重厚。
☆ラゲッジスペース下にスペアタイヤを収納する。各部の仕上げは上質。
[新車時の車両データ]
サイズ:全長×全幅×全高4175×1600×1160mm、ホイールベース2330mm、車重1120kg。エンジン:1988cc直列6DOHC12V、150ps/6600rpm、18.0kgm/5000rpm、プレミアムガソリン仕様(燃料タンク容量60リッター)。トランスミッション:5MT。駆動方式:FR。乗車定員:2名。タイヤ&ホイール:165HR15+センターロック式マグネシウム。新車時価格:238万円(日本仕様/取材車は左ハンドル仕様)。
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