2022年のル・マン24時間レースに先立ち、主催のACOとFIAは歴史的な発表を行ない、世界耐久選手権(WEC)が誕生して以来初めてとなるGT3規格を2024年シーズンから導入することを明らかにした。
このレギュレーション変更については、WECドライバーも諸手を挙げて歓迎している。
■WEC、GTEに代わる新設GT3クラスについて説明。“プレミアムキット”導入での他選手権との差別化は賛否を呼ぶ?
WECがGT3規格導入に踏み切るに至った要因は、既存のGTE規格に適合したマシンを開発する自動車メーカーが減少したため。2024年からのGT3規定の導入が、これまでコストのかかるGTEを敬遠してきたメーカーをWECへ呼び込む呼び水となると予想されている。
2024年のル・マンでは、多数のGT3マシンが参戦すると見られており、世界最大のスポーツカーレースに多くのメーカーやチームが一堂に会することとなりそうだ。
アストンマーチンのファクトリードライバーであるニッキー・ティームは、2013年からWECのGTEクラスへ参戦しており、同社の『バンテージGT3』にも精通。2台のマシンを乗りこなすティームは、GTEの消滅を悲しむ一方で、WECのGT3規定導入がスポーツカーレースを新たな高みへ押し上げると考えている。
「どのシリーズにも(GT3が)ある通り、これが進むべき道なんだ」
そうティームはmotorsport.comに語った。
「自動車市場は、よりクリーンなモノへと動いている。まずはGTEのような純粋なGTカーで最後の1年を楽しんで、来年を迎えたいと思うだけだ」
「よりカスタマー志向の強いGT3へ移行する前の最後のシーズンに参加できたことは、誇りであり名誉なことだ」
「LMDhと同様に、GT3も特にル・マン周辺では見応えのあるモノになると思う。すごいことになりそうだ。GT3はABSのサポートも充実しているから運転しやすいし、より集団は接近するだろう」
「ファン目線に立ってみると、LMDhが登場して大きなメーカーとGT3が加わる……20年先まで見据えた最高の時代になるだろうね。ル・マンはもちろん、参加するどんなイベントでもそう感じられるはずだ」
ティームが語る通り、WECは2023年シーズンから同選手権のハイパーカークラスに、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権との共通規定”LMDh”を導入。WECへはポルシェとキャデラックが既にグリッドへ加わり、BMWやアルピーヌ、ランボルギーニもそれに続くこととなっている。
GT3規格の導入を歓迎しているドライバーはティームだけではない。ポルシェのファクトリーチームからLMDhマシン『963』を走らせるニック・タンディも、WECのこの動きにはメリットも大きいと考えている。
ル・マンやデイトナ、ニュルブルクリンク、スパといった世界的に有名な24時間耐久レースで総合優勝もしくはクラス優勝した経歴を持つタンディだが、彼はGTEとGT3の両方で豊富な経験を持っている。
そしてその中で、2021年にはIMSAのGTE Proクラスに唯一のフル参戦メーカーとして参加していたコルベットのドライバーとして、縮小していくクラスを走ったほろ苦い経験もある。
タンディはGT3マシンがGTEほど洗練されたマシンではないことを認めつつも、多数の参戦が予想されるGT3クラスのバトルの激しさがデメリットを補って余りあると感じているという。
「これにはふたつの見方がある」とタンディは言う。
「ひとつは、これはスポーツでありバトルが必要だということをまず覚えていなければならないということだ」
「GT3が導入されることで、あらゆるメーカーのマシンが利用できるようになる。技術レベルやBoP(性能調整)、マシン本来のパフォーマンス、チーム、ドライバー、資金を均一化してグリッドに並び、バトルができるようになった。素晴らしいレースになると確信しているし、これが必要だったのだ」
「ただ僕にとって少し悲しいのが、現在のGTE規定マシンのような技術的自由度が無くなってしまうことだ。GT3はもう少しホモロゲーションが厳しくて、ホモロゲーション取得後にチーム側で可能なことは限られている。
「製品を手に入れたら、あとはレースに出るだけ……それが唯一の欠点だ。でもスポーツとしての側面と比べれば、デメリットは非常に小さい」
「僕はこのスポーツにとって良い選択であることを願っている。LMDhとLMH、そしてGT3という世界トップクラスのシリーズが今後何年も続いていくわけだから、スポーツカーレースの今後5~10年は魔法のような時間だろうね」
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