ジムニーシエラを覚醒させるTF035ターボキット
MTモデルで40馬力以上、ATモデルで34馬力のパワーアップ率
「4代目プレリュードを覚醒させる!」隠れた名エンジンH22Aをボルトオンターボで完全武装
東京オートサロン2020で発表され、大きな話題を呼んだトラストのJB74ジムニーシエラ用ボルトオンターボキット。すでにMTモデル用の販売をスタートさせているが、ここにきて待望のATモデル用も完成! MTモデル用と同価格で8月中のデリバリー開始が決定したのだ。
キットにはタービン本体の他に、EXマニやインタークーラー、オイル配管、遮熱材など、取り付けに必要なショートパーツを全て同梱。さらに、ユーザーニーズに合わせてメタルキャタライザーの有無を選択できるようにしているのもポイントだ。
タービンはK15Bエンジンに最適な、アクチュエーター式のTF035HL-14GK(6cm2)を採用。タービン本体は、ロストワックス製法のステンEXマニを介してオーバーヘッドでマウントされるが、レイアウトは非常に秀逸で最初からターボエンジンであるかのような仕上がりを誇る。
基本的にボルトオン設計となっているが、純正ウォッシャータンクはインテークと干渉するために撤去する必要がある。なお、トラストでは専用の小型アルミウォッシャータンク(2万4000円)を用意しているので、同時購入が望ましいだろう。見栄えを気にしないユーザーは、汎用のカンガルータイプウォッシャーバッグ(4000円)でもOKだ。
キット付属のインタークーラーはタイプ41Fというコンパクトサイズで、フロントグリル裏にマウントされる。パイピング径はイン側もアウト側も50φで、タービンサイズに見合った冷却経路が用意されているのだ。
制御ツールはキットに含まれていないが、トラストではターボ専用セッティングを施した独自のメインCPチューン(13万8000円)をオプション設定している。ECUを車両から外してトラスト本社に郵送すると、オリジナルデータに書き換えられたECUが戻ってくるという流れだ。
パワーアップ率は強烈だ。まずMTモデルから。ターボキット装着前(ノーマル)は89.4ps/12.1kgmだったのに対し、装着後は131.9ps/18.9kgm(キャタ無し)へと大幅な出力アップを達成している。しかも全域で、だ。
一方のATモデルは、オートマとの兼ね合いからブーストの過渡特性をMTモデルよりも抑える方向でセットアップされているものの、純正の77.3ps/10.6kgmから111.7ps/16.5kgm(キャタ無し)へと、30ps以上のパフォーマンスアップを達成している。
排気系はトラストのクロスエキゾーストG-STYLEマフラー(13万8000円)の装着を推奨。メイン50φ→90φチタン風テールを持つこのモデルは、NAはもちろんターボ化にも適した排気効率を有している。ちなみに、同社のチューンドECUはこのマフラー装着を前提にしたデータとなっている。
実際の体感度もかなりのもので、低回転域から力強いターボトルクを感じながら胸のすく加速フィールを味わえる。MTはもちろんATとの相性も非常によく、NAではルーズに感じるトルコン制御がダイレクトに生まれ変わったかのような印象すら受ける。それくらいにパワー感が高まっているのだ。
価格はMTモデルもATモデルも共通で、キャタライザー付きのキットが43万円、キャタライザー無しのキットが35万円となる。パワー志向のジムニーシエラオーナーにとっては、まさに垂涎の存在が誕生したというわけだ。
●問い合わせ:トラスト TEL:0479-77-3000
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