■まさに「魔改造」といえるカスタマイズカーを振り返る
旧車やクラシックカーを新車のように蘇らせる「レストア」ですが、つい最近では女優の伊藤かずえさんの愛車である日産初代「シーマ」を、日産自らがレストアしたことで話題となりました。
レストアは欧米や日本で古くからおこなわれており、専門におこなうショップだけでなく、欧州メーカーやマツダ、ホンダ、ニスモなど国内メーカーもレストアビジネスに参入しています。
一般的にレストアは新車の状態に近づけることを目的としますが、なかにはレストアと同時に主要な部品を最新のものに置き換えてカスタマイズする「レストモッド」もあります。
レストモッドとは「レストア」と「モディファイ」を組み合わせた造語で、旧車に最新テクノロジーを注ぎ込むことで現代のクルマと遜色ない性能を発揮したり、高い信頼性を確保できるなどのメリットがあります。
そこで、見た目は旧車なのに中身は最新技術によって生まれ変わったレストモッド車を、3車種ピックアップして紹介します。
●日産「ニューバード」
現地時間の2021年12月16日に、英国日産は「ニューバード」という1台のEVをお披露目しました。
このニューバードは、1986年に発売された欧州仕様の「ブルーバード」(日本では3代目「オースター」として販売された)をベースに、現行モデルの「リーフ」のパワーユニットを移植しており、欧州ブルーバードの生産工場である英・サンダーランド工場の、生産開始35周年を記念したプロジェクトのひとつとして企画されました。
ニューバードは5ドアハッチバックボディで、外観ロンドンに拠点を置く日産デザインヨーロッパが手掛け、1980年代のカルチャーをインスパイアしたカラフルさが特徴です。ほかにもフロントの日産エンブレムは、EV化に合わせてLEDのバックライトが装着されました。
パワーユニットは前述のとおり最新のリーフのもので、オリジナルのエンジンとトランスミッションを取り外し、モーター、インバーター、40kWhのバッテリーパックを搭載。
1回の充電での航続距離は約130マイル(約210km、環境要因や運転スタイルによって異なる)、0-62mph(0-100km/h)加速は15秒弱と推定されます。
また、ユニークなところとしては、従来の給油口の位置に充電ポートを設置しており、メーターパネルの燃料計はそのままバッテリーの充電状態を表示するなど、一見するとEVであることを感じさせません。
ほかにも、パワーステアリングやブレーキ、ヒーターなど各システムを電動化するための改造や、走行用バッテリーの搭載による重量増に対応するために、サスペンションの強化が図られています。
欧州ブルーバードはサンダーランド工場で最初にラインオフしたクルマで、現在はリーフの生産もおこなっていることから、両車が組み合わされたということです。
●アキュラ「スーパーハンドリング SLX」
ホンダは1986年に、アメリカで高級車ブランドのアキュラを設立しました。当初、アキュラブランドで販売されていたのは「レジェンド」と「インテグラ」で、後に「NSX」が加わり、現在ではアキュラ独自のモデルを数多く展開しています。
そして、1996年にはアキュラ初のSUVである「SLX」を発売。いすゞからOEM供給された2代目「ビッグホーン」がベースで、日本でもホンダ「ホライゾン」として販売されました。
この初代SLXに最新SUVの「RDX」からパワーユニットとドライブトレインを移植してつくられたのが「スーパーハンドリング SLX」です。
エンジンは最高出力215馬力を発揮する3.2リッターV型6気筒をから、350馬力にチューンナップされた2リッター直列4気筒VTECターボに換装。
また、スーパーハンドリング SLXの名のとおり、ホンダ独自のトルクベクタリング4WDシステムである「SH-AWD(スーパーハンドリングAWD)」を搭載し、優れたコーナリング性能を実現しました。
スーパーハンドリング SLXは一見するときれいにレストアされただけのように見えますが、テールゲートにSH-AWDのエンブレムが取り付けられ、内装も極力ノーマルを維持していますが、ATのシフターが最新のボタン式に変更されているなど、こだわりが感じられます。
なお、ベース車はコレクターから提供され、製作はアキュラのエンジニアが担当。2019年の「RADwoodショー」でお披露目するために企画されました。
●ジャガー「E-タイプ ゼロ」
英国の伝統ある高級車メーカーであるジャガーには、クラシックカーのレストアと販売をおこなう「ジャガー・ランドローバー・クラシック」という部門があります。
そのジャガー・ランドローバー・クラシックが2017年に、「E-タイプ」をEVにコンバートした「E-タイプ ゼロ」を発表しました。
1961年に発表されたE-タイプは「世界でもっとも美しいクルマ」と評されるモデルで、同社のクラシックスポーツカーを代表する存在です。
このE-タイプのオープンカー(ドロップヘッドクーペ)をベースに、フロントに搭載されていた直列6気筒エンジンを、40kWhのリチウムイオンバッテリーと300馬力のモーターに換装。
このパワーユニットはエンジンと同寸法で重量もほぼ同じに設計され、その結果前後重量配分はオリジナルのE-タイプと変わらず、ハンドリング、乗り心地、ブレーキングなどのフィーリングを忠実に再現したといいます。
また、内装ではオリジナルの意匠を踏襲したインパネながら、液晶モニターや液晶メーターパネルを搭載するなど、クラシカルなデザインと最新テクノロジーが融合しています。
なお、E-タイプ ゼロは2020年から実際にオーダーを受け付けており、ベース車を持ち込めばレストアと同時にEVにコンバートするプランが用意されています。
※ ※ ※
レストアをおこなう際には、どこまでやるか、どこで妥協するかが問われます。
ボディからすべてのパーツを取り外しておこなう「フルレストア」では、新車価格以上の工賃・部品代がかかるのは間違いなく、突き詰めていくと予算は青天井です。
ちなみに、マツダがおこなっている初代「ロードスター」のレストアサービスでは、料金が494万2000円から(消費税込)と、発売当時の新車価格のおよそ3倍の費用がかかることを覚悟しなければなりません。
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みんなのコメント
ロードスターのレストア費用は覚悟しろって
文章の書き方がおかしくね?
くるまのニュースの記事のセンスって
胸くそ悪いヘンな内容のオンパレードだね。
仕事の建前で記事を書いてるだけで、
それを読んでクルマに関心を持ってもらおうとか
そんなこと1ミリたりとも考えたことないだろ。
だからくるまのニュースのネタは荒れるんだ
最新の技術なんか邪道!最新の技術が良いなら最初から新しい車に乗れ!」