愛嬌のある犬型ロボットが工場に就任
自動車工場における「ロボット」といえば、溶接や塗装、組み立て、搬送などの現場で稼働するFA(工場自動車)機器を指す。多関節のアームが器用に溶接する様子や、音楽を鳴らしながら工場内を無人移動する搬送車の姿を見たことがある人も多いだろう。
自動車工場にロボット犬が着任! フォードが「スポット」を生産ラインに導入する理由とは【動画】
フォードが2020年8月から工場へ導入したのは、「産業用」と言い切ってしまうにはあまりに愛嬌のあるロボットだ。
歩き、跳び、屈み込む
アメリカでロボットの研究開発を牽引するボストン・ダイナミクス(Boston Dynamics)のプロダクト「スポット(Spot)」は、“ロボット犬”の愛称で知られる。4本のアームを活き活きと動かしながら、歩く、跳ぶ、屈み込むといった動作をまるで本物の動物のようにこなす。
2020年7月にはプロ野球のソフトバンク戦で“感染リスクのないファン代表”として応援を披露。鹿島建設がトンネル内の“巡回員”として導入するなど、日本でも徐々に活躍する姿を見せつつある。
2台のロボット犬の業務内容は「測定」
今回フォードがリースしたのがその犬型ロボット。「フラッフィー」と「スポット」と名付けられた2台が働くのは、ミシガン州にあるヴァン・ダイク・トランスミッション工場。
同工場は設備改修を進めており、レーザースキャナーと高解像度カメラを搭載したロボットは施設内のあらゆる箇所を測定するのが任務。改築に使用するCADデータをアップデートするための素材を収集する。
最高速度5km/hで2時間稼働
ロボット犬の体重は70ポンド(約32kg)。お手、お座りはもちろん、360度撮影や、30度までの傾斜と階段の上り下りもできる。動力はバッテリーで5基のカメラを搭載、最高速度3mph(約5km/h)で最長約2時間の移動が可能。
クラウチングスタイルから伸びまで姿勢を自由に変えることができ、平坦路から凸凹道、階段までひょいひょい機敏に歩き回る。小さな身体を活かし、人間の入りづらい場所にもするりと移動。転んだら自分で起き上がるし、衝突の危険があるときには、カメラの映像を映し出すタブレットを持った操縦スタッフが緊急停止することも可能だ。
もう一台、工場内には施設を自動スキャンする「Scouter(スカウター)」と呼ぶロボットも稼働している。ロボット犬がこのスカウターに乗車し、狭い場所で仕事を引き継ぐ、ということもある。
コストと作業日数を大幅に削減可能
フォードのデジタルエンジニアリングマネージャー、マーク・ゴデリスは説明する。
「これまでは三脚を抱えて工場内を歩き回って、そこら中で立ち止まっては5分間かけてレーザースキャンしなければなりませんでした。ひとつの工場をスキャンするのに2週間はかかるでしょう。フラッフィーの助けがあれば、その半分の時間で任務をこなすことができるんです」
ロボット犬はコストの削減にも貢献する。従来の方法では1工場のスキャンに30万ドル(約3100万円)かかっていたものが、わずかな経費で可能になるようだ。
全米へ“出張”して遠隔稼働する計画も
現在、ロボット犬はプログラムされた経路に従い、専用のアプリを入れたタブレットから50m以内の距離で稼働する。将来的には全米各地の工場へ“派遣”し、現地のデータを即時送信するようにしていく予定である。
より早く、よりスムーズにユーザーへ新車を届けるために、今日もフラッフィーは働いている。その軽妙な動きや仕事ぶりは公式動画でチェック可能だ。
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