■三菱で一番人気!? 「デリカD:5」が売れ行き好調な訳
2018年の国内新車市場において、三菱のシェアは登録車で1.4%、軽自動車で2.7%の占有率となり、登録車首位のトヨタ(43.0%)や軽自動車で首位のダイハツ(32.8%)と比べてシェアは低いです。
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そんな三菱の登録車において販売好調なクルマは、量販グレードの価格が約400万円から450万円ほどのミニバン「デリカD:5」だといいます。本来は約250万円から設定されているクルマなのですが、なぜ高価格帯のグレードが好調で、そのうえ三菱の国内市場をけん引する売れ行きを見せているのでしょうか。
日本自動車販売協会連合会の2019年の登録車販売ランキングにおいて、デリカD:5の1か月平均の販売台数が1706台を記録。
月販目標台数(2019年度)の1500台を上回っているほか、三菱車で唯一2019年のすべての月で販売ランキングトップ50にランクインしています。
しかし、デリカD:5の主力モデルとなるディーゼル仕様の価格帯は、391万3800円から447万2600円となっており、同社のラインナップのなかでは「アウトランダーPHEV」の次に価格帯が高いです。なお、ガソリン仕様は249万4800円から327万8000円となっています。
デリカD:5の販売比率について、商品企画担当の渡邉氏は「デリカD:5は、2006年にガソリンモデルのみで登場しましたが、2012年にディーゼルモデルを投入し、年々ディーゼルを購入されるお客様が多くなり、2017年には購入者の約95%がディーゼルを選ばれました。
そのような背景も踏まえて、ディーゼルのみ大幅改良をする形となりました」と説明します。
デリカD:5の売れ行きについて、開発主任を務める尾崎氏は次のように話します。
「デリカD:5が売れ続ける要因は、唯一無二のコンセプトでしょうか。ミニバンとSUVの良さを兼ね備えている『オールラウンダーミニバン』ということが、ほかのミニバンやSUVとの差別化を図っている部分として、売れ続けている要因だと思います。
また、デザインが古臭くならず、飽きが来ないことも理由だと思います。ディーゼルエンジン搭載車という部分も大きいです」
※ ※ ※
尾崎氏が指摘するように、SUV並の悪路走破性とミニバンの居住性を両立し、さらにディーゼルエンジンを搭載したクルマは他社にありません。
また、2019年2月にディーゼル仕様車におこなわれた、内外装デザインの変更を伴うビッグマイナーチェンジも、販売面で後押ししているといいます。三菱の販売店スタッフは次のようにコメントします。
「2018年11月に新しいデザインがお披露目された際、お客さまから賛否両論の声を頂きました。しかし、2019年2月の発売時にはデザイン以上に大幅に進化した走行性能や使い勝手に好評の声を頂いております」
ビッグマイナーチェンジでは、三菱車の共通デザインコンセプト「ダイナミックシールド」が大胆に取り入れられたフロントフェイスが採用され、“オラオラ顔”とも揶揄されがちな迫力あるデザインに生まれ変わりました。
しかし、唯一無二のSUVミニバンという点が評価されたことで、見た目・実力がともに備わった、オーナーの個性を表現出来るクルマという点が、ユーザーから受け入れられているといえるでしょう。
■三菱の新型軽自動車は新たな販売の主力となるか?
付加価値の高さが評価されたデリカD:5の成功を受けて、三菱はほかのモデルにおいても独自の個性を持つクルマの開発を進めていますが、そのなかに軽自動車があります。
三菱は、同社と日産の合弁企業であるNMKVが企画・開発をマネジメントして生まれた新型軽自動車「eKクロス/eKワゴン」を2019年3月に発売しました。
eKクロス/eKワゴンは、プラットフォーム、エンジン、CVTといったクルマの主要部分を刷新したモデルとなっているほか、三菱初となる高速道路同一車線運転支援技術「MI-PILOT(マイ パイロット)」の採用など、先進的な装備が多数装備されています。
また、eKクロスにはSUVの要素を盛り込んだデザインが採用されているほか、デリカD:5同様に三菱のデザインコンセプト「ダイナミックシールド」が採用され、軽自動車らしからぬ存在感を持つフロントフェイスとなっています。
そして2019年度内には、東京モーターショー2019で世界初公開された「スーパーハイトKワゴン・コンセプト」が発売される予定です。
公開されたコンセプトモデルは、デリカD:5やeKクロスと同様に「ダイナミックシールド」のフロントフェイスが採用され、三菱らしさを感じさせつつ迫力あるデザインとなっているほか、「MIーPILOT」をはじめとした先進予防安全技術を採用することで、ドライバーの負担を軽減するといいます。
さらに、居住空間を最大化させながら、キビキビと小気味よい走りを実現しました。
新型ハイトKコンセプトについて、グプタ・アシュワニCOOは、次のようにコメントしています。
「私たちにとって軽自動車は、国内販売の過半数を占める重要なカテゴリーであり、スーパーハイトワゴンはとくに激戦区です。2019年3月に発売した『ekクロス』『ekワゴン』に続く、新世代軽自動車の第2弾の位置づけであり、本年度内の発売を計画しています」
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デリカD:5に続く国内販売の柱を2020年に軽自動車で見つけられるのか、三菱の今後が注目されます。
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廉価グレードの2WDのガソリンを選ぶなら、ほかのミニバンのほうが良い。