ファミリー層にアピールする、個性的かつ乗りやすそうなレジャーバイク
ホンダ・シャリイに端を発するのが、アンダーボーンフレームを採用したレジャーバイク。足を大きく上げなくて済むまたがり性、オートマチックや自動遠心クラッチ採用で、性別年齢に関係なく簡易に乗れる操縦性などで、スクーターと異なる個性をアピールした。バイク界で主流になることはなかったものの、意外にも長寿といったモデルたち。スクーターのように画一的なデザインとはちょっと違っているけど、乗りやすそうで個性的。こんなモデル、今あったらイイかも。
【画像13点】今あったら逆に新鮮!! アンダーボーン系レジャーモデルたちをじっくりチェック!
シャリイホンダCF50/CF70(1972~)
スーパーカブ系OHC横型単気筒搭載のファミリーレジャーモデル。老若男女問わず、家族全員が楽しめるとアピールし、50は自動遠心クラッチのリターン3速と2速ロータリー変速を用意(70は3速)。1970年代後半のソフトバイク人気を経て、第二次スクーターブームの1980年以降も生き残った意外な長寿モデル(70は1988年モデルから廃止)で、50は1999年まで存続。多機種に採用されたエンジン系統のため、チューンアップパーツも豊富で、一部マニア間では同車のカスタム・チューンも流行。
【シャリイホンダCF50-II/CF70主要諸元】※( )内は70
■エンジン:空冷4サイクル単気筒OHC2バルブ ボア・ストローク39×41.4(47×41.4)mm 排気量49(72)cc 始動方式キック
■性能:最高出力3.5ps/7500rpm(4.5ps/7000rpm) 最大トルク0.37kgm/6000rpm(0.53kgm/5000rpm)
■変速機:3段リターン※CF50-Iは2段ロータリー
■寸法・重量:全長1615 全幅630 全高960(mm) 乾燥重量69(70)kg
■登場時価格:7万5000円※CF50-Iは7万3000円(7万8000円)
ヤマハ・チャピィLB50/LB80(1973~)
シャリイが登場して1年後の1973年、手軽に乗れるタウンミニバイクとして登場し、空冷2サイクルピストンリードバルブ単気筒を搭載。都会で暮らす女性をメインユーザーに据え、小柄な体格でも乗りやすい車体に小径8インチを組合せ、オートマチック2段変速(手動切替式の副変速機装備)を用意。一方1974年には男性を意識した手動クラッチ+ロータリー式4段変速車もラインアップ。後に遠心クラッチ3段変速仕様も追加され1984年頃まで販売。
【チャピィLB50/LB80主要諸元】※( )内は80
■エンジン:空冷2サイクルピストンリードバルブ ボア・ストローク40×39.7(47×42)mm 排気量49(72)cc 始動方式キック
■性能:最高出力3.5ps/5000rpm(4.5ps/5500rpm) 最大トルク0.55kgm/4000rpm(0.65kgm/4000rpm)
■変速機:オートマチック2段変速
■寸法・重量:全長1570×665×925(mm) 乾燥重量71kg
■登場時価格:8万2000(8万7000)円
スズキ・ランディー50(1976~)
上記2社に遅れること3年、スズキも同種モデルのランディー50を投入。メイン購買層は女性としつつ、4種のカラーには男性を意識した塗色も用意。空冷2サイクルピストンリードバルブ単気筒は、自動遠心クラッチ3段変速とフルオートマチック仕様が存在。途中ヘッドライト位置など細部変更を受けたほか、原付二種のランディー55が1981年に追加発売。だが、わずかな排気量増では利点も少なかったのか1984年に消滅。その後も50ccは生き残り、1995年まで販売。
【ランディー50主要諸元】
■エンジン:空冷2サイクルピストンリードバルブ ボア・ストローク41×37.8mm 排気量49cc
■性能:最高出力3.5ps/6500rpm 最大トルク0.45kgm/4500rpm
■変速機:3段ロータリー
■寸法・重量:全長1590 全幅660 全高920 乾燥重量70kg
■登場時価格:9万6000円
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みんなのコメント
ヤマハのパッソル、タウニィも個性的だった。
流れが変わったのはヘルメット義務化あたりか、スクーターはシート下にトランクを設けたがその他のアンダーボーン車は対応できなかった。