現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 「ロンドンタクシー」販路拡大へ 英LEVC新戦略発表 全長5.9mの大型EVバンも

ここから本文です

「ロンドンタクシー」販路拡大へ 英LEVC新戦略発表 全長5.9mの大型EVバンも

掲載 5
「ロンドンタクシー」販路拡大へ 英LEVC新戦略発表 全長5.9mの大型EVバンも

英タクシーメーカー EV販売拡大

ジーリー傘下の自動車メーカーであるロンドン・エレクトリック・ビークル・カンパニー(LEVC)は、大規模なグローバル展開を進めるにあたり、複数の商用バンやMPVを発売すると発表した。

【画像】ロンドン名物「ブラックキャブ」はEVに【LEVC TXを写真でじっくり見る】 全39枚

LEVCは「ブラックキャブ」や「ロンドンタクシー」の名で知られる英国のタクシーメーカーで、現行型のTXは発電用エンジンを積んだ電動車となっている。今後は「SOA(スペース・オリエンテッド・アーキテクチャ)」という新しいプラットフォームを基軸にEVラインナップを拡大していく方針だ。

SOAプラットフォームの特徴は柔軟性の高さにあり、全長4860m~5995mm、ホイールベース3000mm~3800mmと、メルセデス・ベンツのスプリンターバンを上回るサイズの車両にも対応できる。

これにより最大4列シートの装着が可能となり、4列目はトランクフロアの下に収納でき、荷室がフラットになるよう工夫されている。

現行のTXと同様に乗降性を重視しており、386mmという比較的低いステップ高を実現する。LEVCによると、これは欧州の平均的なバンよりも74mm低く、足の不自由な人でも乗り降りがしやすいという。また、トランクリップも28mm低くなっており、重い荷物の積み下ろしも容易であるとのこと。

エアサスペンションを装備し、フロントで20mm、リアで40mm車高を下げることができ、乗降性の向上に貢献する。

SOAプラットフォームのもう1つの特徴は高剛性にあり、ねじり剛性は4万1000Nm/degと、一般的な欧州製MPVの2倍になるとされている。

これにより、ドイツの高級SUVよりも乗り心地と洗練性が「10%向上」し、高速走行時の室内騒音も低減したと、チーフ・アーキテクチャー・デザイナーのケント・ボベラン氏は述べている。

航続距離578km 加速力はスポーツカー並み?

SOAに搭載されるバッテリーや電気モーターは、スマート#1やZeekr 001などのEVに使われるジーリーのSEAプラットフォームと共有される。

ボベラン氏は、あるモデルで540ps以上の出力と、スポーツカー並みの0-100km/h加速タイムを実現すると述べた。また、リアモーターをメインで使用し、フロントモーターはフル加速時にのみ作動する予定だという。

3種類のバッテリーパックが用意されており、それぞれの航続距離は73kWhのLFP(リン酸鉄リチウム)バッテリーで364km、102kWhのNCM(ニッケル・コバルト・マンガン)バッテリーで494km、さらに大型の120kWhのNCMで578kmとされる(いずれもWLTPテストサイクル値)。

10~80%の充電は30分で完了し、全車にヒートポンプが搭載される予定だ。

車載インフォテインメント・システムもまったく新しいものとなる。ジーリーの関連会社であるEcarxと共同開発されたシステムで、最大8枚のスクリーンと12台の室内カメラに対応するコンピューティング・パワーを備えているという。

SOAプラットフォーム車では、おそらく自動運転機能も2020年代後半に導入されると思われるが、初期の段階ではレベル2の運転支援に限定されるだろう。

どのようなモデルが登場するかは明らかではないが、LEVCはタクシー、ファミリー向けMPV、高級MPV、バン2車種からなる「Xspace Family」を予告している。

英国におけるLEVCの歴史は1908年まで遡ることができるが、すべての車種が英国で製造される可能性は低い。

マネージング・ディレクターのクリス・アレン氏は記者団に対し、「TXタクシーは常に英国で製造されます。このSOAから生まれるさまざまな車両の製造拠点をどこにするかという点では、市場がどこにあるのかという同じ問いに立ち戻ることになります。その製品、その地域の需要を満たすために、どこが効率的なのか。そのため、市場に出たときに、製造拠点の場所を決めることになるのです」と語っている。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ピックアップがいまプチ人気! マー坊の中古車も高い! だったら「トライトンミニ」を出せば売れるんじゃ……の可能性をマジメに考えてみた
ピックアップがいまプチ人気! マー坊の中古車も高い! だったら「トライトンミニ」を出せば売れるんじゃ……の可能性をマジメに考えてみた
WEB CARTOP
HKS、スポーツサス「HIPERMAX R」のレート変更用スプリングを単品販売へ
HKS、スポーツサス「HIPERMAX R」のレート変更用スプリングを単品販売へ
レスポンス
スバルの2024年4~9月期決算、円安効果で営業利益19.5%増 米国の競争激化で通期見通しは据え置き
スバルの2024年4~9月期決算、円安効果で営業利益19.5%増 米国の競争激化で通期見通しは据え置き
日刊自動車新聞
トヨタ「4ランナー TRD サーフコンセプト」が「SEMAショー2024」に登場。往年のピックアップトラックをオマージュ
トヨタ「4ランナー TRD サーフコンセプト」が「SEMAショー2024」に登場。往年のピックアップトラックをオマージュ
Webモーターマガジン
スマホ屋のEVが「世界最速の4ドアセダン」に、3モーターで1548馬力『SU7 Ultra』発表
スマホ屋のEVが「世界最速の4ドアセダン」に、3モーターで1548馬力『SU7 Ultra』発表
レスポンス
ボート競技に魅入られた女性の情熱と紙一重の狂気『ノーヴィス』
ボート競技に魅入られた女性の情熱と紙一重の狂気『ノーヴィス』
バイクのニュース
【スクープ】トヨタ「スプリンターカリブ」の名が復活!? カローラTREKよりもパワフルで、SUVテイストに
【スクープ】トヨタ「スプリンターカリブ」の名が復活!? カローラTREKよりもパワフルで、SUVテイストに
LE VOLANT CARSMEET WEB
BASF、2024-2025年の 自動車のカラートレンド予測を発表: コレクションのテーマは「ROUTING」(最適な経路選択)
BASF、2024-2025年の 自動車のカラートレンド予測を発表: コレクションのテーマは「ROUTING」(最適な経路選択)
AutoBild Japan
マツダの若者向け「斬新コンパクトカー」! 個性的な“丸目フェイス”採用した「カスタマイズ仕様」に大注目!“謎の小窓”も搭載の「隠れ家的モデル」とは
マツダの若者向け「斬新コンパクトカー」! 個性的な“丸目フェイス”採用した「カスタマイズ仕様」に大注目!“謎の小窓”も搭載の「隠れ家的モデル」とは
くるまのニュース
三菱ふそうエアロキング&日野プロフィア3軸牽引車を自ら操る! 運転体験ツアー企画
三菱ふそうエアロキング&日野プロフィア3軸牽引車を自ら操る! 運転体験ツアー企画
レスポンス
バニャイヤ、セパン初日トップタイムで逆転に向け好発進! マルティン転倒も2番手確保|MotoGPマレーシアGPプラクティス
バニャイヤ、セパン初日トップタイムで逆転に向け好発進! マルティン転倒も2番手確保|MotoGPマレーシアGPプラクティス
motorsport.com 日本版
【新グレード追加】レクサス「LBX」にエレガントを設定 ニーズに寄り添う選択肢を提供
【新グレード追加】レクサス「LBX」にエレガントを設定 ニーズに寄り添う選択肢を提供
AUTOCAR JAPAN
【Wheel Catalog 2024 Winter】すべてのカーライフを個性的に彩る、ウェッズ流2ピースマジック「マーベリック・1613M」
【Wheel Catalog 2024 Winter】すべてのカーライフを個性的に彩る、ウェッズ流2ピースマジック「マーベリック・1613M」
LE VOLANT CARSMEET WEB
ポルシェ963からフェラーリ499Pへ。バトンの僚友、フィル・ハンソンがAFコルセ83号車に加入
ポルシェ963からフェラーリ499Pへ。バトンの僚友、フィル・ハンソンがAFコルセ83号車に加入
AUTOSPORT web
小さいミニがついに出た! 全幅1755mm、新型「エースマン」は元気で電気なクロスオーバーSUV【試乗レビュー】
小さいミニがついに出た! 全幅1755mm、新型「エースマン」は元気で電気なクロスオーバーSUV【試乗レビュー】
くるくら
マセラティ史上最もパワフルなサーキット専用スーパースポーツカー、「MCXtrema」が英国に到着!
マセラティ史上最もパワフルなサーキット専用スーパースポーツカー、「MCXtrema」が英国に到着!
LE VOLANT CARSMEET WEB
マツダ、「MXー30」を一部改良 安全装備の機能を向上 特別仕様車も設定
マツダ、「MXー30」を一部改良 安全装備の機能を向上 特別仕様車も設定
日刊自動車新聞
全長4.9mの新スポーツバック/アバント アウディ新型「A6」に後輪駆動のエントリーモデルが欧州で追加 気になる価格とは
全長4.9mの新スポーツバック/アバント アウディ新型「A6」に後輪駆動のエントリーモデルが欧州で追加 気になる価格とは
VAGUE

みんなのコメント

5件
  • ここにも中華製EVが、、、もうトヨタは入り込む余地が無さそう。
  • ジャパンタクシーはみっともない。ロンドンタクシーというのは街に溶け込み文化そのものだがジャパンタクシーは猿真似のトヨタのエゴ。日本の都市景観を著しく破壊している。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村