EV専用プラットフォーム
text:James Attwood(ジェームズ・アトウッド)
【画像】VW ID.3、日産リーフ、ルノー・ゾエ、ヒュンダイ・コナ・エレクトリック、キア・ソウルEV【ライバル比較】 全53枚
フォルクスワーゲンのデザインチーフ、クラウス・ビショフは、新しいID.3のようなEV専用のプラットフォームを開発することにより、自由度が大幅に増すとして、複数のパワートレインに対応するプラットフォームの開発を否定した。
VWグループは、MEBプラットフォームを専用の電気アーキテクチャーとして開発してきた。
これは、ID.シリーズのさまざまなEVモデルに使用され、既存の燃焼エンジンモデルと共に提供される。
兄弟ブランドのアウディ、セアト、シュコダも、MEBプラットフォーム上に構築された、純EVモデルを提供する。
対照的に、グループPSA、BMW、ボルボなど、VWグループの主要なライバルは、複数のパワートレインで提供可能なプラットフォームを開発している。
プジョー208とボルボXC40は、燃焼、ハイブリッド、および純電動のバリエーションで提供される。
新しいユーザー体験とデザインの提供
VWが、EV専用のプラットフォームの開発を選択した理由について、ビショフは「新しいユーザー体験とデザイン」の提供が可能となるためと述べている。
「電気自動車が提供する、新しいアーキテクチャにより、まったく新しいデザインアプローチが生まれます」
「環境への影響を最小限に抑え、広いキャビン、完全なデジタルアーキテクチャなど、カスタマーに大きなメリットを提供することを目標としています」
「電気自動車を、従来の型にはめてしまうのは、間違いだと思います」
「クルマのスペースとプロポーションが異なるため、EV専用のプラットフォームを使用すれば自由度が増します」
「内燃エンジンを搭載対象から外すと、プロポーションとボディスタイルを変えることが可能となり、特にインテリアのデザインに柔軟性が得られます」
ビショフは、デザインの自由度が高まったとは言え、電気自動車にまだ慣れていない潜在的なカスタマーを遠ざけないよう、過激になりすぎないように注意する必要があると述べている。
「新しさを求めすぎて、バランスが取れていなかったり、ブランドらしさが無ければ、カスタマーを失う可能性があります」
「誰にとっても初めてのことです。勇敢かつ直実に進んでいく必要があるでしょう」と締めくくった。
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