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フェラーリ296が抱える「大きな問題」/使用時間指定タイヤ/青髪に染めたドライバーetc.【デイトナ24時間水曜Topics】

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フェラーリ296が抱える「大きな問題」/使用時間指定タイヤ/青髪に染めたドライバーetc.【デイトナ24時間水曜Topics】

 2023年IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権は、公式テストと第1戦の予選を前週に終え、いよいよ開幕戦デイトナ24時間(ロレックス24・アット・デイトナ)のレースウイークに突入する。

 レースウイークのスケジュールでは、1月26日木曜、27日金曜にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイでプラクティスが行われ、28日土曜日の午後1時40分(日本時間翌3時40分)に、24時間の戦いが始まる予定だ。

【2023年デイトナ24時間基本情報】耐久レース新時代開幕。スケジュール&TV放送、最新エントリー、特別規則etc.まとめ

 走行前日となった25日水曜日は、恒例の全車記念撮影なども行われ、LMDh規定が導入される新時代への期待はいよいよ高まっている。

 そんなデイトナの水曜のパドックから、各種トピックをお届けしよう。

■クラウドで協力し合うアキュラ勢
 第61回デイトナ24時間に参加する全61台が水曜日にオーバルに集合し、記念写真を撮影した。3列に並べられた車両群の先頭に立ったのは、2022年のDPiチャンピオンであるメイヤー・シャンク・レーシング(MSR)、GTDプロとGTDのディフェンディングタイトル獲得者であるパフ・モータースポーツと、ハート・オブ・レーシングチームの3台だった。

 MSRチームの共同オーナーであるマイク・シャンクは、同じファクトリーアキュラGTPチームのウェイン・テイラー・レーシング(WTR)・ウィズ・アンドレッティ・オートスポートとの協力関係がレースウイークにも続き、ウェザーテック・スポーツカー選手権の全シーズンに渡って設定されていると語っている。

 これはHPDホンダ・パフォーマンス・デベロップメント社長のデビッド・ソルターズが主導する取り組みで、シャンクは、両チームがクラウドベースのポータルでセットアップデータやその他の情報を共有していることを明らかにした。

 WTRアンドレッティは来年、GTPクラスにおいて2台体制への拡大を計画しているが、一方のシャンクはウェザーテック選手権では1台体制で臨むことに満足していると語った。

「私は、今の我々の状況を好んでいるんだ」と彼は言った。

 なお、LMP2クラスにエントリーするクラウドストライク・レーシング・バイ・APRのドライバーであるマット・マクマリーは、GTPクラスにデビューするアキュラARX-06のエンジニアリンググループであるHPDで車両力学エンジニアとしての“本業”もこなす、忙しい週を過ごしている。

 マクマリーはLMDhの車両運動制御システムの一部を担当し、昨年の開発時には自らステアリングを握って何度もサーキットで走行した。

■夜の間のみ使える低温用タイヤ
 IMSAは、ミシュランの低温用ソフトタイヤ(SLT=ソフト・ロウ・テンパチャー)を、決勝中の午後7時から午前8時の間に使用することを許可したと発表した。高温用ソフトタイヤ(SHT)は、レースを通じて使用することができる。

 GTPのエントリーは、レースで最大9セット、イベント全体では最大12セットのSLTの使用が許可されている。先週末のナイトセッションが雨の影響を受けたことから、26日に予定されている夜間プラクティスが多くのチームにとって初めて、このコンパウンドでの走行機会となる。

 このように、IMSAとミシュランはトップクラスで初めて2種類のタイヤコンパウンド使用を許可しているが、これは昨年、レース中の夜間外気温が氷点下となったことに対応したものである。今週末の予報では、日曜日の朝の最低気温は華氏58度(摂氏14度)と、かなり暖かいコンディションになりそうだ。

 ミシュランの新しいGTPタイヤは、これまでのDPiコンパウンドよりも性能と耐久性の面で一歩前進していると考えられており、ミシュランIMSAウェザーテックシリーズのマネージャー、ハンス・エメルによると、開発はWECのハイパーカークラスのタイヤからスタートし、3つのGTPコンパウンドすべてがWECでも活用される予定であるという。

 エメルは次のように語っている。

「サーキットでのテストやシミュレーション、ベンチテストを通じて見えてきたのは、これらのタイヤを開発するための多面的なアプローチだ」

「我々は常に、タイヤの耐久性を向上させることを目標としている。どういうことか? それは、より大きなエネルギーに耐えるタイヤの能力であり、この種のクルマには不可欠なものだ」

■デビュー戦でつまずくフェラーリ296 GT3
 2023年型ポルシェ911 GT3 R、フェラーリ296 GT3、そしてランボルギーニ・ウラカンGT3 エボ2は、IMSAが独自の判断でローリング・アベレージ以外の調整を行う“プロベショナル(試験的)”BoP(性能調整)期間に入っているが、デイトナ24時間に向けた今週のBoP調整は、これ以上行われない予定だ。これは、昨年BMW M4 GT3で採用されたものと同じプロセスである。

 IMSAテクニカルディレクターのマット・クルドックは次のように語っている。

「このデイトナで導入される、3つの新しいGT3プラットフォームがある。2022年のデータがないので、それらは確かに異なる(BoP)プロセスに従っている」

「レースを始め、ウェザーテック選手権クラスの全車両の真のパフォーマンスがどのようなものかを見るのが楽しみであることは確かだ」

 ドライバーのダビデ・リゴンによると、リシ・コンペティツィオーネは、予選ウイークを通じて電子制御の問題に悩まされ続けているという。このチームの新型フェラーリ296GT3は、GTDプロで最後尾、総合53番手からスタートすることになっている。

「プログラミングに大きな問題があったんだ」とリゴンは語っている。

「僕らはその大きな問題を解決するために懸命に働いたので、実はレースペースについて何も分かっていないんだ」

■アイアン・リンクスの強力サポーター
 チームとしては初のデイトナ24時間を迎えるアイアン・リンクスのランボルギーニのマシンのうち、83号車と19号車は新しいエボ2仕様の新車である。

 GTDプロクラスに参戦する63号車は、先月のデイトナでのIMSA公認テストでアイアン・リンクスが走らせたウラカンGT3 エボのシャシーをアップグレードしたものだ。

 チームのアンドレア・ピッチーニによれば、19号車はデイトナ24時間のあとヨーロッパに空輸され、3月7~9日にポール・リカールで行われるGTワールドチャレンジ・ヨーロッパのプレシーズンテストに使用するための準備を行う予定だという。

 なお、アイアン・リンクスは、K-PAXレーシング/フライング・リザード・モータースポーツからトーマス・ブラムとスコット・ジャスムンドを招き、チームの2台のレースストラテジストを務めさせることになった。ふたりともアメリカでの耐久レースの経験が豊富であり、アメリカでのデビュー戦を迎えるイタリアチームの助けとなることが期待されている。

■ル・マンに特別参戦するNASCARのドライバー発表へ
 PR1/マティアセン・モータースポーツのベン・キーティングは、LMP2クラスで4年連続のポールポジションを獲得した。

 予選方式は異なるものの、キーティングは2020年と今年に1周の最速ラップを記録し、2021年と2022年には予選レースをミケル・イェンセンと組んで制している。

***
 サンエナジー1・レーシングのケニー・ハブル、アクシル・ジェフリーズ、ファビアン・シラーらは、GTD予選で2番手となったチームの75号車メルセデスAMG GT3 Evoのメインカラーを反映し、髪の毛をメタリックブルーにスプレー染めしている。

***
 100周年大会となる2023年ル・マン24時間レースに特別枠“ガレージ56”で参戦するNASCAR車両のドライバーラインアップは、今週末に発表される予定だ。

 NASCARカップ・シリーズで7度のタイトル獲得を誇るジミー・ジョンソンと、ル・マン24時間レースウイナーであるマイク・ロッケンフェラーはともにこのNASCAR車両の開発に参加しており、デイトナ24時間レースの後に、デイトナで耐久テストが予定されている。

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