4月19日(金)、2024年WRC世界ラリー選手権の第4戦となる『クロアチア・ラリー』が開幕。デイ1は8本のスペシャルステージが行われ、ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)とエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)が同タイムで総合首位タイとなっている。TGR-WRTから参戦する日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合6番手で大会初日を終えた。そんな1日目を戦った各陣営から、ドライバーたちの声が届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1総合5番手
「本当にいいステージだったし、とても楽しめたよ。前のクルマが走ることで路面が汚れてくるのはたしかだけど、公平に言えばダストは少なかったと思う。タイムを改善する必要はあるけれど、問題ないよ」(SS2)
開幕から白熱タイムバトル勃発。エバンスとヌービルが0秒差の総合首位タイに/WRCクロアチア
「僕はどこでもプッシュできるように、マシンと戦っている感じがする。コンディションは本当にクレイジーで、最初は雪のクリスマスのようだったし、後半は春のイースターみたいだった。ただ全体が汚れているわけではなかったので良かった」(SS7)
「ポジティブなかたちでステージを終えることができて良かった。セットアップの変更がうまくいっているようだ。このように一日を締めくくることができて本当にうれしい。今のところ良い一日だったよ」(SS8)
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1総合8番手
「ここは出走順がクレイジーだし、最良のタイヤ選択ではなかったようにも思う。前を走るクルマのせいで、路面がどんどん変わってしまうんだ。すでに路面は汚れていて、いたるところにラインができているのが分かる。コースから外れないようにしなければならない」(SS1)
「ここも多少は良かったけれど、全体的に出走順が厳しい。一番最後のエリアはとても滑りやすかったけれど、前半は多くのコーナーで慎重になり過ぎてしまった」(SS4)
「(ステージは)とても難しい。大きなインカットがたくさんあるし、本当にジェットコースターのようだった。路肩が低すぎて、タイヤが地面に触れなくなる部分もあった。だが、初日を最後までやり遂げることができたのは良いことだ」(SS8)
※いずれもSS走行直後の公式インタビューより
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合首位タイ
「僕たちはすべてのステージで全力を尽くしたが、デイ1を終えてエルフィン(・エバンス)と対等になっている」
「それでも、今日の午後はパンクで重要な10秒ほどを失ってしまったし、マシンと路面コンディションのバランスに一日中苦戦していた」
「今日の午後は道路の掃除役をやることになるので、トリッキーになることもわかっていた。だから僕たちはラインがまったく見えなかったんだ。全体として、総合的な結果には満足しているし、明日はアドバンテージを上げるために戦うつもりだ」
●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合4番手
「ある時点でとてもフラストレーションを感じていたし、午前中はペースを上げられずに終えてしまった。実際、最初のループはかなり苦戦した」
「マシンと格闘しながらより良いタイムを出そうとしていたせいで、何度かヒヤリとする瞬間があったんだ。ただ、午後になってようやく感覚が整ってきて、走行中に安定するようになった。それでも大きな自信はなかったが、明日はまたマシンに戻ってステージに臨むよ」
●アンドレアス・ミケルセン(#9 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合7番手
「厳しい一日だった。もっと上位で戦いたいと思っていた。でも少しずつ自信がついてきて、競うためのスピードも出てきたよ」
「マシンについてもちょっと気になる部分があり、本来の機能がうまくいっていないと感じているので、分析しなければならない。明日はもっと良くなるよう期待している」
「一番重要なのは、マシンのフィーリングをこれまでに経験したような状態まで良くすることだ。今日はなにかがおかしかったからね。明日は再度集中し、もっと強くなって戻ってくるよ」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合首位タイ
「今朝はクルマが走れば走るほど路面が汚れていき、後方から出走した選手たちよりも速く走ることができたが、ティエリー(・ヌービル)には及ばなかった」
「最初のステージはかなり滑りやすいコンディションだったが、午前中を通してそれなりの走りやすさを感じていたし、ペースも上げることができた」
「午後になってから、ティエリーにパンクが起きた後はいい戦いをすることができたと思う。ギャップはとても小さく、各ステージでのタイム差はわずかなものだった。クルマは全体的に調子が良く、バランスも悪くないが、明日は天候に左右される可能性がある。きっとチャレンジングな一日になるだろう」
●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合3番手
「自分にとってはいい一日だったし、とてもハッピーな気分だ。一日を通してハードにプッシュしたが、ドライビングにもクルマにも満足しているよ」
「出走順によってタイムを失うことは分かっていたし、実際朝はそうなってしまった。午後のステージの序盤は、天候に恵まれないという不運に見舞われたがなんとか乗り切り、最後のステージではとてもいいタイムを出すこともできた」
「それは自分たちにとってポジティブなことで、そのおかげで上位争いに復帰することができた。明日は、天候次第では新たなラリーが始まるような感じになるかもしれない。このように汚れていて滑りやすい道は、雨が降るとさらに難易度が増すからね」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合6番手
「このラリーが非常に厳しいことは分かっていました。クルマが走れば走るほどインカットによりグラベルや泥が路面に掻き出され、コンディションはどんどん悪化していきました」
「そうなることは予想していましたが、今朝はそれ以上に苦戦しました。自信を持って、求めるレベルで走ることは簡単ではありませんでした。一日を通して改善を試み、午後のステージに向けてはクルマのセットアップを変更しました」
「その結果、一日の終わりにはフィーリングが好転し、最後のステージではかなり良くなりました。明日は、今日とは全く違うコンディションになるかもしれず、新たな一日に臨むようなものですので、明日もベストを尽くして戦います」
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