違いを実感しにくい軽トラックだがそれぞれに特徴がある
限られたボディサイズと排気量で作られている軽自動車。各社ともその範囲の中で個性を出そうと日夜努力を重ねているのはご存じのとおり。
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そんな軽自動車のなかでも我々一般人から見ると違いを実感しにくいのが軽トラックではないだろうか。現在、日本国内で新車購入できる軽トラックは、ダイハツ・ハイゼット(OEMはスバル・サンバー、トヨタ・ピクシストラック)、スズキ・キャリイ(OEMは日産NT100クリッパー、マツダ・スクラム、三菱ミニキャブ)、ホンダ・アクティ(OEM供給なし)の3車種となるが、それぞれの特色をチェックしてみよう。
ダイハツ・ハイゼット
通算で10代目となるダイハツ・ハイゼットトラック。現行モデルは2014年9月にデビューしており、3車種のなかでは一番新しいモデルとなる。
2018年5月のマイナーチェンジでは、軽トラックとしては初の衝突被害軽減ブレーキが装着されるなど、安全性にも考慮したモデルとなっている(スズキ・キャリイにも2019年9月の改良で装着された)。
さらに軽トラックとしては唯一LEDヘッドライトの設定があるモデルでもあり、視認性の面でもほかのトラックの先を行くのがハイゼットと言える。
また、ボディカラーもオプションカラーを含め8色が用意され、働くクルマながら選ぶ楽しみがあるモデルとも言えそうだ。
もっともパワフルなのはキャリイ!
スズキ・キャリイ
2013年8月に登場した11代目モデルが現行型となるスズキ・キャリイトラック。まったくの余談となるが、車名は”キャリィ“ではなく、”キャリイ“となるのでお間違いなく。
そんなキャリイは、軽トラックとしては業界初となる56km/hオフセット衝突法規に対応したボディが魅力。また軽量化にも力を入れ、最軽量モデルで680kgという車両重量を実現している(ハイゼットは740kg、アクティは770kg)。
そして搭載されるエンジンも3車種のなかでは一番パワフルな37kW/63N・mというエンジンを搭載し、軽量なボディと相まって軽快な走りが魅力となっている。
ホンダ・アクティ
すでに2021年6月での販売終了が予定されているホンダ・アクティ。現行モデルは2009年12月に登場しており、3車種のなかでは一番の長寿モデルということになる。
アクティは軽トラックのなかでは唯一、エンジンをリヤの車軸の前に搭載するミッドシップレイアウトを採用しており、前席下にエンジンを搭載する他車に比べ、静音性や防熱性に優れるのはもちろん、駆動輪(後輪)へのトラクション性能も高いというメリットを持っている。
またリヤサスペンション形式もデファレンシャルをボディ側に固定し、バネ下重量を軽減したド・ディオン式を採用しており、メカにこだわるホンダらしい軽トラックとなっているのも魅力のひとつと言えるだろう。
軽自動車枠が決まっているため、荷台のサイズには大差ない3車種ではあるが、メカニズム的には各車違いがあるということがおわかりいただけただろうか。働く軽トラックとはいえ、やはり奥が深いものなのである。
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