VWのプラットフォーム採用 中型クロスオーバー
フォードは、フォルクスワーゲン・グループのMEBプラットフォームをベースにした新型EVを開発中だが、テスト走行中のプロトタイプが公道で目撃された。
【画像】VWの血が流れるフォードの中型電動クロスオーバー【トヨタbZ4Xなどのライバルと写真で比較】 全74枚
この新型EVは12月に一部公開され、ミドルサイズの電動クロスオーバーとなることがわかった。それ以上の詳細は不明だったが、今回目撃されたプロトタイプから、その全体像が見えてきた。
どうやら、現在販売されている大型のマスタング・マッハEとは大きく異なるデザインが採用されるようだ。サイズ的には内燃機関搭載のクーガとほぼ同じだが、車高はやや低め。直線基調のスクエアな2ボックススタイルは、米国で人気のF-150やブロンコからの影響であろう。
そのサイズから、フォルクスワーゲンID.4と同じバリエーションのMEBプラットフォームが使われることは明らかだ。MEBを使用するのは、フォードのEVとしては初となる。
全長約4600m、全幅約1850mm、ホイールベース約2800mmで、最高出力は148psから300psまで(仕様により異なる)と予想される。バッテリーは2種類から選べ、航続距離は340~480kmになる見込みだ。
車名はまだ定かではないが、新型EVの詳細は今年3月に正式発表される予定だ。
「アドベンチャー」強調のスタイリング
フォードのEV部門「モデルe」の責任者であるマーティン・サンダー氏は12月、Twitterでフロントエンドの一部を公開し、次のように述べた。「(ドイツ・)ケルンからやってくる最初のEVのカバーを外す、2023年の到来が待ち遠しい」
この発言から、新型EVはドイツ・ケルンで生産されることがわかる。投稿された画像では車体のほんの一部しか見えないが、これまでにないデザインを採用していることは明らかである。
一方、フォードの欧州マーケティング責任者であるピーター・ジリグ氏は、自身のLinkedInに新型EVの暗転画像を投稿している。情報はほとんど明かされていないが、新しいデザインのLEDライトが確認できる。
ジリグ氏は投稿で、フォードの新型車はすべて「アクティブ・アドベンチャー(冒険心)」という理念に基づいてデザインされるとし、「フォードが米国ブランドであることは知っていても、そう感じていない消費者と感情的につながる」ことを目指していると述べた。
「アクティブ・アドベンチャーは、本物であるからこそ意味があります。フォードは何か新しいものを発明しているわけではなく、120年近い間、フォードを定義してきた強みを生かそうとしているのです。無形ですが現実にあるものを利用しています」
具体的には、クーガなどのミドルサイズSUVとともに、「アクティブ・アドベンチャー」というモデルラインとして展開する予定だ。
新しいモデルラインは他に3つあり、「ワイルド・パフォーマンス」はスポーツカーのマスタング、「アーバン・エスケープ」はプーマのような量販モデル、「アルティメット・アウトドア」はブロンコやレンジャー・ラプターなどのオフロード車で構成されている。
新型EVが生産されるケルン工場では、現在欧州向けのフィエスタの生産が行われている。フィエスタは2023年7月に生産を終了するため、生産ラインに空きができる予定である。
モデルe責任者のサンダーはAUTOCARの取材に対し、フィエスタの生産終了は「やむを得なかった」と語っている。
「当社はここケルンで量産EVを製造することを決定しました。工場を完全にBEV生産に対応させるため、スペースが必要になったのです。そのため、フィエスタの生産をストップするという決断を下さなければなりませんでした」
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宣伝にならんぞw