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中古車価格爆上がりの「初代インテグラタイプR」! 庶民も買えた「下町のスーパーカー」を振り返る

掲載 更新 17
中古車価格爆上がりの「初代インテグラタイプR」! 庶民も買えた「下町のスーパーカー」を振り返る

NSXに続いてインテグラに「タイプR」が登場!

 今でこそ、そのスペシャルな存在は多くの人に知られているところだが、1995年8月にホンダがインテグラタイプRを発表したときの衝撃といったらなかった。

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 たしかにホンダ自身がサーキットベストを目指した走りのグレード「タイプR」を最初に生み出したのは1992年のことだったが、そのときのベースはご存知のようにNSXであり、庶民には手の届かないモデルだった。

 しかし、1.8Lエンジンを積む3ドアクーペ(DC2)と4ドアセダン(DB8)という割合に身近なラインアップであるインテグラにタイプRが登場したのだ。ついに誰もが手に入れることができるタイプRが登場したとホンダファン、スポーツカーファンは沸き立った。 インテグラタイプRを「タイプR」たらしめる内容は、メーカーチューンドと呼ぶにふさわしいものだ。

誰の手にも届く「タイプR」が誕生/1995年8月発売

 エンジンは排気量こそベース車同様だが、180psから200psへとパワーアップされた。そのために、手作業によるポート研磨、リフト量を増やした専用カムシャフト、フリクションを低減したピストン、拡大したスロットルバルブ、エキゾーストパイプの拡大といった専用チューンを受けている。赤い結晶塗装のカムカバーはタイプRの象徴となった。 シャーシも引き締められた。車高を15mm下げる専用スポーツサスペンション、フロントとリヤにパフォーマンスロッドの追加、アルミ製タワーバーの採用などが目立つところで、ヘリカルLSDも装備された。それでいてベースグレード比で40kgも軽量化されていた。 コクピットではレカロ製セミバケットシート、MOMO製の350mm小径ステアリング、そしてタイプRのシンボルともいえるチタン製シフトノブを採用。空力のために大きなスポイラーが与えられたのも衝撃的だった。 メーカー希望小売価格は222万8000円とベースグレードに対して12万円少々、比率でいうと6%程度しか価格は上がっていなかった。まさにバーゲンプライスという意味でもインパクトは大きかった。

5穴16インチホイール化のほか排気系などをリファイン/1998年1月発売

 そんなインテグラタイプRが最初にマイナーチェンジを受けたのが1998年1月。このときの進化ポイントで目立ったのがタイヤのインチアップだ。最初のインテグラタイプR(96スペックと呼ばれる)では195/55R15サイズのタイヤで、ホイールも4穴仕様だったが、マイナーチェンジ後(こちらは98スペックと呼ばれる)では、タイヤが215/45R16へとサイズアップされた。 エンジンはエキゾーストマニホールドの設計を見直すなどリファインされ、最大トルクを18.5kg-mから19.0kg-mへとアップ。プラグカバーが96スペックのシルバーから、ブラックのカーボン調となったのも変更点だ。ファイナル(最終減速比)を96スペックの4.400から98スペックでは4.785へとローギアード化することで、よりグリップを高めたタイヤと相まって加速性能を高めている。 ボディではリヤのトレーリングアームの取り付け部やフロントダンパーハウジングの強度アップが図られている。さらにリヤバンパーの形状が新しくなり、床下の空力を感じさせるものとなっている。新開発された16インチホイールが5穴仕様となったのもトピックスのひとつ。ブレーキが拡大されると同時に、ハブ剛性が上げられたというのも見逃せない。

仕様はそのままに鮮やかなサンライトイエローを設定/1999年7月発売

 この初代インテグラタイプRにおける最後のマイナーチェンジが1999年7月で、このときに登場したタイプをモデルイヤーにちなんで00スペックと呼ぶこともある。ただし、00スペックはメカニズム的には98スペック同様で、3ドアにサンライトイエローのボディ色が新設定されたのが大きなニュース。合わせてレカロシートにもイエローが用意された。 マニア心をくすぐるのが00スペックから採用されたシリアルプレート。センターコンソール上に、INTEGRA TYPE Rのロゴと製造番号の入ったプレートが設置されるようになった。 というわけで、インテグラタイプRはメカニズム面では96スペックと98スペックに二分することができる。どちらが優れているのかといえば、メーカー自身が進化させた98スペック以降に分があるのは明らかだ。

96か98かは二の次で最優先すべきはコンディション

 だからといって96スペックが劣っているわけではない。たしかにタイヤサイズやブレーキ容量といった点では98スペックが優れているが、そのあたりはチューニングしてしまえば、どうにでもなる話だ。エンジンの違いにしてもエキゾーストマニホールドを替え、ECUチューンを施してしまえば、その差はないも同然になる。もっとも4穴ホイールの選択肢が少ないのは気になるかもしれないが……。 それよりも、これから初代インテグラタイプRのオーナーになろうとしているのであれば、中古車のコンディションにこだわって探してほしい。さすがにデビューから25年が経っているだけに、さまざまなところに経年劣化が出ているはずで、完璧な状態の個体にはまず出会えないと考えたい。 96スペック/98スペック/00スペックよりも、その個体の状態こそが中古車選びにおいてもっとも重視すべきポイントだ。

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みんなのコメント

17件
  • レカロやモモステにチタンシフトノブまでついてあの値段
    当時は金なくても凄い車買えた
    今のタイプRは総額500万超える簡単に買える人は少ないだろう
  • 当時の話でポート研磨出来る職人さんが1人しかいなくて、その人が病気で休みになって生産が止まったとかなんとかというのあったね。
    その後のタイプRは手作業のポート研磨も無くなってしまったという話。

    今のホンダのスポーツグレードRSとかモデューロはエンジンに一切手が加えられていない標準車と同じままで、エンジンのホンダとは思えない情けなさで買う気も起きない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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