現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【試乗】新型 BMW 2シリーズクーペ「220i」|“駆けぬける歓び”がすべてつまったFRコンパクトクーペ!

ここから本文です

【試乗】新型 BMW 2シリーズクーペ「220i」|“駆けぬける歓び”がすべてつまったFRコンパクトクーペ!

掲載 32
【試乗】新型 BMW 2シリーズクーペ「220i」|“駆けぬける歓び”がすべてつまったFRコンパクトクーペ!

ピュアな内燃エンジンを積んだ後輪駆動

BMW 2シリーズクーペは、2013年に発表された1シリーズクーペの後継モデルとしてスタートしたものだ。当時のベース車である1シリーズハッチバックは、競合となるメルセデス・ベンツ Aクラスやフォルクスワーゲン ゴルフがFF(前輪駆動)であるのに対して、唯一、FR(後輪駆動)を採用していた。そこにBMWらしさを感じとっていたファンも多くいたはずだ。

BMW 2シリーズクーペ(現行型)のカタログを見る

しかし、BMWも効率化を図っていく中で、2020年に登場した現行型1シリーズハッチバックではFFを選んだ。ということは次期型2シリーズもFFになるというのが自然な流れだと誰もが思うだろう。

実際のところ2シリーズには様々なモデルバリエーションが用意されており、4ドアモデルの2シリーズグランクーペやミニバンタイプの2シリーズアクティブ&グランツアラーはFFである。

ところが、BMWは同じ2シリーズであっても2ドアクーペにのみ、FR(もしくはそれをベースとした4WD)を採用し続けるという英断を下した。ひとクラス上の3シリーズなどと共通のCLARプラットフォームを用いて、それを堅持したのだ。 ボディサイズは、全長4560mm、全幅1825mm、全高1405mm、ホイールベース2740mm。先代よりはひとまわり大きくはなったけれど、それでも現代の基準でみればコンパクトな部類だろう。最新のBMWが採用する大きなキドニーグリルじゃないところも好感がもてる。前後のフェンダーはブリスター形状になっており、とても引き締まって筋肉質に見える。

インテリアのデザインは、プラットフォーム同様ひとクラス上の3シリーズのものを踏襲する。インフォテインメントは最新のもので、「OK、BMW」と話しかけると起動し、音声会話でエアコンやオーディオなどの操作が可能なBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントを搭載する。その一方で、いまBMWはAmazon Alexaとの連携をはじめている。この2シリーズでもAlexaに話しかけるだけで天気予報やニュースの確認、音楽のストリーミング再生、さらにAmazonでのショッピングや、対応するホームデバイスの操作などが可能になっている。最近ではボルボがGoogle OSを車両に取り込みはじめ話題になっているが、今後は自動車とGAA(Google、Amazon、Apple)との統合はさらに加速していくだろう。

パワートレインは2種類。220i クーペは、最高出力184ps、最大トルク300N・mを発揮する2L直列4気筒ターボエンジンを搭載。8速オートマチックトランスミッションを介し、後輪を駆動する。もう一方のM240i xDriveクーペは、BMWの魅力のひとつである直6エンジンを搭載する。3L直6ターボエンジンは387ps/500N・mと、コンパクトなボディに十分すぎるほどのパワーを発揮するため、駆動方式は4WD化されている。トランスミッションはこちらも8速ATとなっている。  ボディはボンネットだけではなく、エンジンキャリアや接続部などにもアルミニウム材を用いることで剛性の強化と軽量化を実現。そもそも剛性に有利な2ドアであることもあって、走りだしてすぐにステアリングを通して剛性感の高さが伝わってくる。FRの220iクーペは、みなぎるような大パワーというわけではないが、4気筒特有の音も抑えられており、必要にして十分な加速をみせる。何より俊敏かつ軽快なハンドリングで、あらためてFRの気持ちよさを味わわせてくれる。

一方、M240i xDriveクーペは、アクセルペダルに力を込めるとターボ加給しているとは思えないほどスムーズに6気筒エンジンが吹け上がる。さすがに387ps/500N・mはパワフルだけれど、シャシーが音を上げることはなく、4WDだけあって明らかにスタビリティが高い。また、試乗車はオプションの電子制御式ダンパー・アダプティブMサスペンションを備えており、乗り心地の面でもコンフォートからスポーツまで、幅広く対応した。

この新型2シリーズクーペ220iには、コンパクトで軽くて、後輪駆動で、前後重量配分50:50と、BMWが掲げる“駆けぬける歓び”を具現化する要素がすべてつまっている。それはサーキットに行かなくても、街中を走るだけでコンパクトなFR車をドライブすることが、いかに楽しいかを再認識させてくれる。いまどきピュアな内燃エンジンを積んだFRコンパクトクーペの新型車を出すなんて、車好きに向けたBMWからのある意味では最後の、エールに違いない。  BMW 2シリーズクーペ(現行型)の中古車を探す▼検索条件BMW 2シリーズクーペ(現行型)× 全国文/藤野太一 写真/柳田由人、ビー・エム・ダブリュー

BMW 2シリーズクーペ(初代)の中古車市場は?

1シリーズ クーペの後継として2014年に登場した初代2シリーズ クーペ。コンパクトなボディに、ロングノーズでキャビンを後方に配置したFRモデルで、BMWのクーペらしいスポーティなスタイルを備えていた。ラインナップは220iに加え、ハイパフォーマンスモデルのM235i(2014~2016年)とM240i(2016年~)となる。

中古車流通量は100台以上と、クーペとしては比較的豊富。中古車平均価格は約270万円で、220iなら100万円台から、M235iなら200万円台から探すことができる。  BMW 2シリーズクーペ(初代)の中古車を探す▼検索条件BMW 2シリーズクーペ(初代)× 全国文/編集部、写真/ビー・エム・ダブリュー【試乗車 諸元・スペック表】●220i Mスポーツ型式3BA-12CM20最小回転半径5.2m駆動方式FR全長×全幅×全高4.56m×1.83m×1.41mドア数2ホイールベース2.74mミッション8AT前トレッド/後トレッド1.59m/1.57mAI-SHIFT-室内(全長×全幅×全高)-m×-m×-m4WS-車両重量1530kgシート列数2最大積載量-kg乗車定員4名車両総重量1750kgミッション位置フロア最低地上高0.13mマニュアルモード◯標準色アルピン・ホワイトオプション色ミネラル・ホワイトメタリック、ブルックリン・グレーメタリック、ブラック・サファイアメタリック、サンダーナイトメタリック、ポルティマオ・ブルーメタリック、メルボルン・レッドメタリック掲載コメント-型式3BA-12CM20駆動方式FRドア数2ミッション8ATAI-SHIFT-4WS-標準色アルピン・ホワイトオプション色ミネラル・ホワイトメタリック、ブルックリン・グレーメタリック、ブラック・サファイアメタリック、サンダーナイトメタリック、ポルティマオ・ブルーメタリック、メルボルン・レッドメタリックシート列数2乗車定員4名ミッション位置フロアマニュアルモード◯最小回転半径5.2m全長×全幅×全高4.56m×1.83m×1.41mホイールベース2.74m前トレッド/後トレッド1.59m/1.57m室内(全長×全幅×全高)-m×-m×-m車両重量1530kg最大積載量-kg車両総重量1750kg最低地上高0.13m掲載用コメント-エンジン型式B48B20A環境対策エンジン-種類直列4気筒DOHC使用燃料ハイオク過給器ターボ燃料タンク容量52リットル可変気筒装置-燃費(JC08モード)15.4km/L総排気量1998cc燃費(WLTCモード)13.3km/L└市街地:10km/L└郊外:13.6km/L└高速:15.3km/L燃費基準達成-最高出力184ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm300(30.6)/4000エンジン型式B48B20A種類直列4気筒DOHC過給器ターボ可変気筒装置-総排気量1998cc最高出力184ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm300(30.6)/4000環境対策エンジン-使用燃料ハイオク燃料タンク容量52リットル燃費(JC08モード)15.4km/L燃費(WLTCモード)13.3km/L└市街地:10km/L└郊外: 13.6km/L└高速: 15.3km/L燃費基準達成-

BMW 2シリーズクーペ(現行型)のカタログを見るカーセンサーEDGE.netはこちら

こんな記事も読まれています

新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
ベストカーWeb
なぜ「SLS AMG」は比類なきスポーツカーだったのか? メルセデス・ベンツとAMGが注いだコスト度外視の革新的技術とは
なぜ「SLS AMG」は比類なきスポーツカーだったのか? メルセデス・ベンツとAMGが注いだコスト度外視の革新的技術とは
Auto Messe Web
MotoGPスペインGPプラクティス|王者バニャイヤ、レコード更新し初日最速。マルク・マルケス3番手
MotoGPスペインGPプラクティス|王者バニャイヤ、レコード更新し初日最速。マルク・マルケス3番手
motorsport.com 日本版
トヨタ・ランドクルーザーの中核モデル「250」シリーズが発売。特別仕様車のZX“First Edition”とVX“First Edition”も設定
トヨタ・ランドクルーザーの中核モデル「250」シリーズが発売。特別仕様車のZX“First Edition”とVX“First Edition”も設定
カー・アンド・ドライバー
ボルボ「XC40」仕様変更&プレミアムな装備を採用した特別限定車を発売
ボルボ「XC40」仕様変更&プレミアムな装備を採用した特別限定車を発売
グーネット
日産 新エネルギー車のコンセプトカー4車種をお披露目 北京モーターショー【動画あり】
日産 新エネルギー車のコンセプトカー4車種をお披露目 北京モーターショー【動画あり】
グーネット
ホンダ 新EVシリーズ第2弾 新型「e:NP2」「e:NS2」発表 北京モーターショー
ホンダ 新EVシリーズ第2弾 新型「e:NP2」「e:NS2」発表 北京モーターショー
グーネット
エンジン版と共有部品ナシ! ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 ちゃんと「らしい」 航続500km以上
エンジン版と共有部品ナシ! ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 ちゃんと「らしい」 航続500km以上
AUTOCAR JAPAN
3時間で争われるスーパーGT第2戦富士の持ち込みタイヤ数と義務ピット回数が発表。モラルハザードは1名が適用
3時間で争われるスーパーGT第2戦富士の持ち込みタイヤ数と義務ピット回数が発表。モラルハザードは1名が適用
AUTOSPORT web
F1、2025年に向けてポイントシステム変更を検討。12位まで対象を拡大か
F1、2025年に向けてポイントシステム変更を検討。12位まで対象を拡大か
AUTOSPORT web
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
くるまのニュース
急拡大! BYDの高級車ブランド「方程豹」 無骨SUV&華麗スポーツカー発表
急拡大! BYDの高級車ブランド「方程豹」 無骨SUV&華麗スポーツカー発表
AUTOCAR JAPAN
約20年ぶりのBTCCフル参戦に臨む元世界王者ロブ・ハフ「カローラはかなり快適だ。でも忙しいね!」
約20年ぶりのBTCCフル参戦に臨む元世界王者ロブ・ハフ「カローラはかなり快適だ。でも忙しいね!」
AUTOSPORT web
アウディの電動SUV『Q6 e-tron』に105mm長い「L」
アウディの電動SUV『Q6 e-tron』に105mm長い「L」
レスポンス
においを出すSUVだと…? ホンダの新SUVは至れり尽くせり? 中国でEV攻勢へ
においを出すSUVだと…? ホンダの新SUVは至れり尽くせり? 中国でEV攻勢へ
乗りものニュース
「市販します」トヨタのEV“bZ”シリーズ新型2車種 Z世代向け&ファミリー向け スタイルはっきり分ける
「市販します」トヨタのEV“bZ”シリーズ新型2車種 Z世代向け&ファミリー向け スタイルはっきり分ける
乗りものニュース
三菱「新型“精悍”コンパクトSUV」発表! 斬新マスクがカッコイイ! 新型「ASX」マイチェン版 欧州で発売へ
三菱「新型“精悍”コンパクトSUV」発表! 斬新マスクがカッコイイ! 新型「ASX」マイチェン版 欧州で発売へ
くるまのニュース
セゾン自動車火災保険、商号を「SOMPOダイレクト」に変更
セゾン自動車火災保険、商号を「SOMPOダイレクト」に変更
レスポンス

みんなのコメント

32件
  • フロントのデザインは確実に悪くなった
  • CLAR使ってるからコンパクトと言うにはでかすぎ
    まあFRを残してくれただけでも良しなのかな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村