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フォルクスワーゲン・ゴルフGTI試乗レポート マイナーチェンジで10psアップしたゴルフGTI

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フォルクスワーゲン・ゴルフGTI試乗レポート マイナーチェンジで10psアップしたゴルフGTI

2017年5月にマイナーチェンジを受けた7代目ゴルフは、デジタル化をキーワードにデジタルメータークラスターの採用や新世代インフォテイメント、Discover Proの搭載、コネクテッドといった機能を搭載してきた。今回試乗したGTIも同様に変更されているものの、エンジン出力をアップし、意匠変更が行なわれている。
<レポート:高橋明/Akira Takahashi>

フォルクスワーゲン・ゴルフは各社からCセグメントのベンチマークとされるモデルで、量販モデル造りのお手本とされるモデルでもある。そのゴルフのスポーツモデルであるGTIは、日常でのスポーツ性能を最高のレベルまで高めたモデルという伝統をもっている。

今回のマイナーチェンジで日本仕様のGTIは搭載している2.0Lガソリンターボエンジンの最大出力を10psアップし230psになった。最大トルクは350Nmで変更はない。一方、ミッションは6速MTと6速DSG(湿式)があり、ギヤ比を変更している。ボディサイズは変更なく全長4275mm×全幅1800mm×全高1470mmで、4ドア+リヤハッチバックスタイルのボディだ。価格は389万9000円(税込み)

■エクステリア&インテリア
フロントグリルは、伝統のハニカムグリルはそのままに、下端にあるクロームストリップはヘッドライトの中にまで延び、跳ね上がるデザインになっている。このラインはGTIの伝統であるレッドカラーで加飾されている。また、フロントバンパーもGTI専用デザインとなっており、他のゴルフシリーズとは異なる逆台形のエアインテークと両サイドの縦型LEDフォグランプがGTIだけの専用設計になっている。

リヤエンドもバンパーを含めデザインを刷新し、左右両側にクロームのエキゾーストパイプを標準装備にすることで、スポーツモデルとしての印象が一層際立っている。また、GTI専用装備として、スポーツサスペンション、フロントLEDフォグランプ、レッドブレーキキャリパーなども装備している。

GTI専用の装備として、伝統のチェック柄ファブリックシートをはじめ、レザーマルチファンクションステアリング、専用シフトノブ、ドアシルプレートなどが装備されている。

■試乗インプレッション
試乗車は6速DSGモデルで、市街地、高速道路を試乗走行した。ドアを開けると目に飛び込むのは伝統のチェック柄のシートで、程よく引き締まったタイトな座り心地がGTIであることを意識させられる。ドライブモードは5種類あった。エコ、コンフォート、ノーマル、スポーツ、そしてカスタムという設定。

通常こうしたモードが設定されているとノーマルモードが最も使い勝手がよく、エコやコンフォートだとレスポンスに不満があったりするものだが、GTIに関してはエコモードが意外としっくりときたのが印象的だった。

というのは、まず高速走行時にアクセルをオフするとクラッチが切り離されセーリング走行する。コンフォートモードやノーマルではセーリング走行はしない。また、オプションになるがアダプティブシャシーコントロールDCCを装備していたので、連続可変減衰が機能し乗り心地もよくなる。反面スポーツモードだと、サスペンションの引き締まった減衰を感じ、まさにワインディングなどの走行にはしっくりくるものの、高速、市街地では硬さを感じる。また、スポーツモードではエンジンのサウンドも聞こえるようになるので、気持ちいい。

100km/hでのエンジン回転はドライブモードを変えても変更なく、1800rpm付近を示す。225/45R18という大径サイズでも乗り心地、ロードノイズも静かでGTIといってもコンフォート性が高いと感じる。

そして予防安全、衝突安全などに関する装備も充実している。特にアダプティブクルーズコントロールはレーンキープアシストと連動して稼動し、渋滞時の0km/hからの全車速で先行車の追従が可能で、疲労軽減に役立つ。また、車線を逸脱しそうな場合はステアリング補正も入り、運転を支援する。

マイナーチェンジのポイント、デジタル化では、インフォテイメントが大きく変更されている。まずメーターがデジタル液晶になり、地図表示などもできるようになった。12.3インチの大型メータークラスターで、ナビ機能をもつDiscover Proと連動したデータ表示がメーターパネル内に表示できる。

そのDiscover Proはフォルクスワーゲンの純正インフォテイメントシステムで、9.2インチの大型タッチスクリーンがセンタークラスターにセットされる。手をかざしタッチスクリーンに触れることなくラジオ選局などができるジャスチャーコントロールも装備し、エンターテイメント性も高くなった。

が反面、操作動作が多くなり、必要な情報をどこに表示させるか、またどこの階層に分類されているのか?などを熟知する必要があり、いじくりまわさないと使いこなすまでには時間が必要だ。これはマルチタスクの機能があるステアリングも同様で、左右にあるスイッチ操作でこれらのインフォテイメント、およびACCの操作が可能になる。だが、試乗レベルで、これらを使いこなすのは至難の業だった。

こうした最新の機能を盛り込んだGTIだが、やはり走行性能においてはドライバビリティへの満足度は高く、走ることが楽しいと思えるモデルなのは間違いない。

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