ハミルトン、ハンガリーGPの接触で「もっとできることがあった」との指摘に驚き隠せず。FIAと話し合いの場を持つ可能性も

　ルイス・ハミルトン（メルセデス）とマックス・フェルスタッペン（レッドブル）の接触が話題となったF1ハンガリーGP。ハミルトンは、接触について「もっとできることがあったはず」と指摘されたことに関して、FIA関係者と話し合う可能性があるようだ。

　ハンガリーGPでは、失ったポジションを取り戻そうとしていたフェルスタッペンが、ターン1でハミルトンのイン側に飛び込んだ際に接触が起きた。フェルスタッペンのマシンは跳ね上がってコースオフし、ポジションを落とすこととなったが、結局両者に対してお咎めなしの裁定が下った。

　スチュワードはレース後ふたりのドライバーに対して聞き取りを行ない、マシンのテレメトリーデータなどをチェックしたが、どちらかに罰則を与えることはなかった。彼らは、ハミルトンがブレーキング中に進路変更したというフェルスタッペンの主張を退けた一方で、ハミルトンには「接触を避けるためにできることがもっとあったはず」との声明を発表した。

　ハミルトンはベルギーGPの週末で、この声明には驚かされたかと質問され、次のように答えた。
「ああ、かなりね。それには驚かされた」

「僕はあの一件に関してはとても冷静で、『見ての通り、レーシングインシデントだ。切り替えて次に進もう』という感じだった」

「でもあの時、1台のマシンはコントロール下にあった一方でもう1台はコントロールできていなかった。4輪全てロックしているのだから、明らかにコントロールできていないよね」

「リプレイを見ると、あの動きの最後で僕はエイペックスからかなり離れていた。つまり右側にはかなりスペースがあったんだ。だから本当に驚いたよ」

「誰が（声明文を）打ち込んだのか分からないけど、おそらく彼らと話すときにいくつか質問することになるだろうね」

　なおハンガリーのレース後のハミルトンとフェルスタッペンは、インタビューを受けるメディアペンで握手をする姿が撮影されている。インタビュー中のフェルスタッペンに割って入ったことについてハミルトンは、「打ち解けるため」だったと説明している。

　スパでのフェルスタッペンは、ハンガリーの一件について「僕たちはビジョンを使って説明をして、それから家に帰った」とやや曖昧なコメントをしていたが、ハミルトンは「いや、あれからは話をしていない」と主張し、こう続けた。

「要するに、スチュワードのところに行っただけだ。でも、僕たちふたりは話していない。どうなるかは分からないけど、今週末のドライバーズパレードで話すことになるかもしれないね」

「必ずしも必要だとは感じていないけど、彼にも言いたいことがあるかもしれない。でもそれを話す時間がこれまでなかったんだ」