派生モデルが登場するほど人気が出てきたモデルも存在!
クルマにはモデルチェンジで大きくコンセプトを変えるものがあるのと対照的に、長年キープコンセプト(正常進化)を続けているものもある。今回は3世代もしくは15年以上キープコンセプトを続けているモデルを挙げていこう。
前のほうがイケメン? マイナーチェンジで理解しがたい見た目になった国産車トップ5
1)トヨタ・センチュリー
センチュリーは1967年に初代モデルが登場して以来、現行型となる3代目モデルまで、主に専門の運転手さんが乗るショーファーカーとして一貫してドライバー、パッセンジャーの快適性と安全性、歴代の全生産車がトヨタ車としては異例の手作り生産となる点に代表されるクオリティの高さを追求してきた。
初代/V8、2代目/V12、3代目/V8ハイブリッドというパワートレインやプラットフォームは変わっているものの、不変のコンセプトもセンチュリーだけが日本車のショーファーカーとして残っている大きな理由ともいえそうだ。
2)トヨタ・プレミオ&アリオン
プレミオ&アリオンはコロナ&カリーナの後継車として2001年に登場して以来、20年近く2世代に渡って「熟年層向けの5ナンバーサイズのセダン」というポジションをキープしている。しかしモデルの古さやセダン全体の低迷による需要の減少は否めず、このコンセプトやプレミオ&アリオンがいつまで存続できるのか、先が読みにくいのも事実だ。
3)トヨタ・アルファード&ヴェルファイア
日産エルグランドのライバルとなる高級ラージミニバンとして2002年にアルファードが登場し、2008年には兄弟車のヴェルファイアが加わったこの2台は、3世代に渡って日本人好みの高級感や豪華さを追求。今では日本ではクラウンに変わる高級車、海外でもアルファード&ヴェルファイアのレクサス版となるLMが登場するまでに成長した。
4)トヨタ・ハリアー
ハリアーは「乗用車ベースの高級SUV」として1997年に初代モデルが登場。日本ではクオリティの高さの割に価格が安かったこともあり、かつてのマークII的な存在に成長した。
このコンセプトは現行型4代目モデルまで不変で、ハリアーは2代目モデルだったころの終盤にハリアーの海外向けとなるレクサスRXが日本でも販売されるようになったため、そのまま絶版となる予定だった。しかし、ハリアーは根強い人気によりトヨタブランドで存続し、先代となる3代目と現行型4代目モデルは飛ぶように売れる人気車となっている。
そろそろ「路線変更」したほうがいいと感じるモデルもある
5)トヨタ・プリウス
世界初の量産ハイブリッドカーとして初代モデルが1997年に登場したプリウスは、2003年登場の2代目モデルで4ドアセダンから空力性能と居住性のバランスを取りやすい5ドアセダンボディに移行。2代目モデル以降はボディサイズや排気量の拡大などはあったものの、基本的なコンセプトは不変だ。ただこのコンセプトにそろそろ飽きのようなものを感じつつあるのも事実だ。
6)トヨタ・ノア三兄弟&日産セレナ
5ナンバーサイズのミドルハイトミニバン三強を形成するノア三兄弟、セレナ、ホンダ・ステップワゴンにおいて、ステップワゴンは全高の変化など世代によって若干のコンパクトが変わることもあった。しかしノア三兄弟とセレナのコンセプトは歴代ほとんど変わっておらず、このことも2台が堅調な販売をキープしている理由なのかもしれない。
7)ホンダ・フィット
2001年に初代モデルが登場したフィットは、広いキャビンとラゲッジスペースを大きな武器とした「これ1台で十分なコンパクトカー」というコンセプトを今年登場した現行型4代目モデルまで一貫している。こういったクルマは世の中に必要なだけにコンセプトも正しいものなのだが、現行モデルは歴代モデルほど売れていないのを見ると、やはり現行モデルにも歴代モデルにあったMTもあるスポーツモデルのような華も欲しいところだ。
8)三菱デリカ
デリカは2代目と3代目モデルのスターワゴン、4代目モデルのスペースギア、現行型5代目モデルのD:5まで形態こそキャブオーバーの1BOX、パジェロベース、乗用車ベースと変わっているものの「ミニバンに軸足を置いたオフロードも走れるSUV」というコンセプトを一貫。その甲斐あって今やデリカは孤高のブランドに成長している。
9)スズキ・スイフト
スイフトは初代モデルこそ軽自動車を拡大し、安さを売りにしたコンパクトカーだったが、2004年登場の2代目モデル以降は世界戦略車となるド真ん中のコンパクトカーに移行。現行型4代目モデルまでスイフト(英語で俊敏、軽快といった意味)の車名に相応しい、高い走行性能を持つコンパクトカーというポジションをキープしている。
またスイフトのイメージリーダーとなるスポーツモデルのスイフトスポーツも歴代設定されているのに加え、歴代価格がリーズナブルなこともあり、こちらもスイフトの堅調な販売における大きな柱となっており、歴代走り好きにはありがたい存在となっている。
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