今年の9月、ドイツ生まれのデザイナーのルイジ・コラーニが91歳で逝去しました。さまざまな乗り物のデザインを手掛けた氏ですが、この記事では2輪の作品の、代表的なモノについて紹介していきたいと思います。
(※webサイト ロレンスより)
1950年代から長年にわたり、様々なジャンルで活躍!
1928年ベルリンで生まれたコラーニは1950年代から、フィアット、アルファロメオ、ランチア、フォルクスワーゲン、BMWなど、カーデザインの分野で活躍し始めました。なお元々の名はルッツでしたが、1957年よりルイジをファーストネームとして使うようになってます。
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飛行機や家電、文房具や楽器・・・かなり広いフィールドにコラーニの仕事は及んでいますが、モーターサイクルについては1970年代から盛んに意欲作を発表するようになりました。1972年、彼は危機的財政状態にあったドイツのミュンヒの要望を受け、流麗なスタイリングのスーパーミュンヒをデザインしています。
また1973年には、「フロッグ」という名のデザインスタディを発表。モーターサイクルのスタイリングの可能性を探ったこの作品は、「未来のバイク像」として世界中のクリエーターに影響を与えました。一世風靡したSF漫画の「AKIRA」、そしてSF映画の「TRON」は、かなりこの「フロッグ」にインスパイアされているのではないでしょうか・・・。
スゴイのは「見た目」だけではありません・・・
「バイオダイナミック」と呼ばれる曲線にこだったデザインは、「自然は角度を作らない」という彼のポリシーから生まれたものです。もちろん、単に見た目のインパクトを狙ったモノではなく、ちゃんと機能するモノを意識したものでした。
1986年、コラーニはスイスのコンストラクターであるフリッツ・エグリとタッグを組んで、スタンディングスタート-10kmの2輪速度記録に挑戦するプロジェクトを企画しました。
1990年代以降もコラーニは精力的にデザインの仕事に取り組み続け、高齢期をむかえた2010年代も創造的活動を辞めることはありませんでした。残念なことに9月にドイツ・カールスルーエの地でコラーニはこの世を去ることになりましたが、モーターサイクルの世界においても彼の業績は、多くの人々の記憶のなかに残っていくことになるでしょう。
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