「車の一番いい買い時っていつ?」という、古くて新しい疑問にお答えします。
新型が出ればほしくなるものですが、ニューモデル車だって(パソコンと同じように)初期不良が出たり、すぐに(もっといい)改良モデルが出たりすることもあり……。特に人気のスバル車は毎年のように改良するので、ますます「いつ買えばいいのか」を迷う人も多いのではないでしょうか。そんな皆さまに、事情説明とスバリストによる「買い時アドバイス」をお届けします!
絶好調!! スバルインプレッサ&WRX STIの「次の一手」と売れっぷりを探れ!!
文:ベストカーWeb編集部、マリオ高野 写真:池之平昌信
ベストカー2017年9月10日号
■毎年変更しているスバルはどう考えているのか?
車好きなら「年次改良」という言葉に複雑な感情が湧くものですよね。単純に車を愛する者としてはメーカーがラインアップを毎年進化させてくれるのは嬉しいけど、もしオーナーだったら、せっかく数百万円する車を思い切って買ったのにわずか1年で「先代型」になってしまうという哀しみと恐怖もあったります。
そんな年次改良を最も頻繁に行うのが、ご存じスバル。
例えばレヴォーグは現行型(初代)が2014年6月に登場しておりますが、頻繁に年次改良を実施しており、2017年9月現在すでに「D型」となっています。最初期型がA型で、一年後にB型、二年後にC型となって、つい先日D型へチェンジ。何を隠そう弊社の社用車もレヴォーグですが、これはA型のため、最新の試乗車に乗ると「おおう、こんなに良くなっているのか!」とビックリすることがあります。
こうした頻繁な改良について、当のスバルは「お客様からの要望をなるべくすばやく、よりよいかたちで商品に反映するためです」と回答しています。
「(ユーザーやオーナーからの声に対して)すべてを反映しきれているわけではありませんが、よりよい商品をお客様に届けるべく、ユーザーからのフィードバック、技術動向(トレンド)、社内リソースを突き合わせたうえで年次改良として取り上げるアイテムを決めています。従来型ユーザーから(年次改良が)羨ましいという声もありますが、『それでも自分のクルマは気に入っている』『自分のクルマが改良され評判が上がるならいい』とポジティブに捉えていただく方も多いように思います」
とのこと。
うーん……まあ歓迎するオーナーもいれば「気にしない」というオーナーもいるとは思うが、「気になる」という人だっているはず。
では一般的に、スバル車はどのように買えばいいのか、「賢い買い方」はあるのか。スバル車ならお任せのライター、マリオ高野氏に聞いてみた。
■不安がらずに胸を張るべきです!!
文:マリオ高野
スバルが毎年のように大幅な改良を加えるのは60年前から続く伝統なので、どうかそこはご理解ください……。
スバル360やスバル1000を作った自動車偉人として崇められる百瀬晋六さんの時代から、「改良点を発見したら直ちに商品に反映すべし」との教えがあり、スバルは今もそれを忠実に守っているのです。
とはいえ、ユーザーとしてはせっかく買ったクルマが翌年には早くも古くなり、装備や性能面で翌年モデルより見劣りするのはツラいもの。私自身も24年前に初代インプレッサWRXを買ってすぐにアプライドの洗礼を受けましたが、長年悩み続けた結果、得られた結論は「最初のA型を買って4年目で完熟するD型を買う」が理想的ということ。
「大金持ちやコアなスバリストじゃあるまいし同じモデルを2度も買えるか!」と反論されそうですが、これはスバリスト以外の人にも真顔でオススメできるプランです。最近のスバル車は異様なまでにリセールがいいので、初期型から後期型への乗り替えが案外ラクなんですね。
まだ誰も乗っていないデビュー直後のA型でニューモデルの優越感に浸り、その後最大の進化を遂げるD型に乗り換えれば常に心穏やかなカーライフが送れるでしょう。
もしくは、もっとシンプルに「A型またはD型」と狙いを定めるのも正解でしょう。
あと、スバルの最先端技術はレガシィに優先的に採用されてきた伝統もあり、今ではレガシィの後継にあたるレヴォーグがその対象になります。
従って、レヴォーグはいつ買っても当代スバルの最先端技術が数多く盛り込まれているので常にオススメといえます。不幸にもタイミングが悪くて買った翌年に大幅改良が実施されたら、即座に買い換えましょう。1年未満なら本当に驚くほど値落ちしないので、きっとわずかな追い金で乗り替えられます。
フルモデルチェンジでは特に注目すべき性能や新技術、新装備がテンコ盛りに採用されるはずですから見逃せません! つまり改良前モデルに乗っている皆さんは心を強く持つべきだし、改良後モデルに乗っている皆さんも不安がらずに胸を張るべきだと思います!!
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