25以上の充電器、利用できず 空港のインフラ整備に課題あり
航空会社は、バイオ燃料や高効率エンジンを採用することで、環境に配慮した姿勢を示そうと躍起になっているかもしれないが、地上においては、英国で最も忙しい空港を利用するドライバーの間で、充電ネットワークが使えない状態であることが話題となっている。
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ヒースロー空港は昨年、6200万人が利用した英国最大の空港だ。EVでやってくる利用客に対応するため、同空港は短期利用の駐車場に25以上の充電器を設置し、充電ネットワークを構築していた。しかしここ数か月、ドライバーたちは充電器が機能しなくなったとして、ソーシャルメディアで問題を報告している。
その中の1人、テスラ・モデル3のオーナーであるジョナサン・ウィーランさんは「永久に停止しているようだ。すべての電源が落ちている」と投稿。また、「ヒースロー空港が契約を更新しなかった」ことが原因だと指摘する人もいる。担当の充電事業者ポッド・ポイント社は、自社の充電器の電源が切られた理由をAUTOCARには明かさず、ヒースロー空港に問い合わせるよう告げた。
ヒースロー空港の広報担当者もまた、理由の説明を避け、「ヒースロー空港は需要の増加に対応するための計画を策定中」とした。
ヒースロー空港のポッド・ポイント社の充電器は切られているかもしれないが、幸いなことに、BPパルス社やポラール社など他社の充電器もあり、そのほとんどは主要ホテルや空港に隣接する駐車場に設置されている。ターミナル2、3、5にはテスラのスーパーチャージャーもある。
現在、一部のバレット・パーキング・サービスもEV充電を提供している。ヒースロー空港で最初にEV充電サービスを開始したのは、ミートアンドグリート式駐車場運営会社のパーク・ジャイアントUKだ。
同社は2022年1月にEV充電サービスを開始し、週に約40台のクルマを充電している。そのうちの一部は低速の3ピンのソケットで充電しているが、顧客からの要望があれば、ターミナル5にあるヒルトンのテスラ・スーパーチャージで充電できる。
パーク・ジャイアントUKのディレクターであるボブ・ギル氏は、「わたし達はこの需要にとても満足しています。ULEZ(超低公害ゾーン)の拡張によって多くの人がEVを運転するようになれば、需要はさらに増えると予想しています」と述べた。
ヒースロー空港以外では、英国の空港の充電器設置状況はまちまちで、駐車場やホテルなどに場当たり的に設置されているものも多い。AUTOCARが充電器設置の概要を問い合わせた英国で最も利用客の多い10空港のうち、回答があったのはルートンとガトウィックの2空港だけだった。
ルートン空港はターミナル・カーパーク1に10基の7kW充電器があると答え、ガトウィック空港は公共駐車場全体に24基の22kW充電ポイントがあると答えた。今夏にはEV専用の充電施設を設置する予定だという。ガトウィック空港の南ターミナルのアプローチにはグリッドサーブ社の充電ネットワークが導入され、36基の中・高出力充電器が設置される。
また、ニューカッスル空港でもEV専用施設の設置が予定されている。充電事業者のファストネッド社との提携により、計画許可が下りれば2024年にオープンする予定で、最大12基の充電ベイが設置される。
一方、スコットランドでは、エディンバラとグラスゴーの2つの主要空港ですでに十分な充電サービスが提供されている。
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