F1第11戦ハンガリーGPの予選がハンガロリンクで行なわれ、メルセデスのルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得した。
悪天候になるという予報もあったものの、ドライコンディションとなった今回の予選。コンディションは初日と同じく灼熱で、気温は29度、路面温度は60度まで達しようかという中でセッションが開始された。
■ハミルトン、連勝も視野に? ハンガリー初日「いいスタートが切れた」と楽観視
ハンガロリンクは1周4.381km、予選ラップタイムは75秒ほどと短いだけに、全車が走行する18分間の予選Q1はいかにクリアラップを走れるかが鍵となってくる。
セッションがスタートすると、角田裕毅(アルファタウリ)が真っ先にコースインしアタックへ。一方、FP3でクラッシュを喫したミック・シューマッハー(ハース)のガレージはスクリーンで目隠しされ、マシンの修復が進められた。
角田が1分18秒163で最初のアタックを終えると、それを待っていたかのようにメルセデス勢やマックス・フェルスタッペン(レッドブル)もコースイン。1分16秒台のタイムを叩き出していく。ここでは、フェルスタッペンがルイス・ハミルトン(メルセデス)を0.210秒上回ってトップに立った。
フェラーリ勢やアストンマーチン勢は、フェルスタッペンがアタックを終えた頃にコースイン。トラフィックを避けるため、タイミングをズラしてアタックするなど工夫をこらした。しかしカルロス・サインツJr.(フェラーリ)はコースインした直後、後方から角田が迫り、ターン1イン側のグラベルまで避けるシーンもあった。
各車が最初のタイヤセットでのアタックを終え、角田はQ1脱落圏内の16番手。残り時間3分頃になると、他の多くのマシンと共に再アタックへ向かった。
角田は自己ベストタイムを更新したものの、16番手からポジションアップできず。「全くグリップがなかった」と無線でこぼした。”ミスター・サタデー”と呼ばれるほど予選で結果を残してきたジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)も、17番手と今季初めてQ1で予選を終えた。
ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)は18番手、ニキータ・マゼピン(ハース)は19番手。シューマッハーは結局、予選を走ることができなかった。
15分間のQ2は、メルセデスとレッドブルの4台がミディアムタイヤでコースイン。レースでより使いやすいミディアムでの決勝スタートを目指す形だ。
ここでは、ハミルトンが1分16秒553でトップ。フェルスタッペンは0.216秒及ばず2番手だ。
一方、バルテリ・ボッタス(メルセデス)とセルジオ・ペレス(レッドブル)のタイムを、ソフトタイヤのセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)が上回っていった。
すると、フェラーリのカルロス・サインツJr.が最終コーナーで挙動を乱してクラッシュ。セッションは残り6分40秒で赤旗中断となった。サインツJr.はなんとか自走でピットに戻ろうとしたが、脱落したフロントウイングに乗り上げてしまい万事休す。Q2ノータイムの15番手で予選を終えることになってしまった。
赤旗直前にタイムを出したシャルル・ルクレール(フェラーリ)が2番手に飛び込み、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)も4番手。ボッタスは7番手、ペレスは8番手と、ミディアムタイヤでのQ2突破が危ういポジションまで下がってしまった。
セッション再開後、残り時間4分を切るとサインツJr.以外の全14台が続々とコースイン。ペレスはソフトタイヤに履き替えたが、ボッタスは再度ミディアムタイヤを選んだ。
ここでトップタイムを更新したのはフェルスタッペン。ミディアムタイヤでの最初のタイムでギリギリQ2突破は可能だったが、ソフトタイヤで1分15秒650をマークし、トップタイムを塗り替えた。ペレスもタイムを更新しQ2突破を決め、これでレッドブル勢は決勝をソフトタイヤでスタート。ボッタスは8番手でQ3突破を果たし、メルセデス勢は2台ともミディアムタイヤで決勝をスタートすることになった。
11番手で惜しくもQ2敗退となったのは、マクラーレンのダニエル・リカルド。10番手のベッテルに0.077秒届かなかった。チームメイトのランド・ノリスが2番手タイムを出していることもあって、リカルドにとってはまたしても苦しい予選となった。
12番手以下、ランス・ストロール(アストンマーチン)、キミ・ライコネン、アントニオ・ジョビナッツィ(共にアルファロメオ)、痛恨のクラッシュを喫したサインツJr.までがQ2敗退だ。
ポールポジションを決するQ3は、当然ながら全車ソフトタイヤでアタックへ。セット数の問題で、ノリスはまずユーズドタイヤを使用し、ベッテルは1アタックに賭ける形となった。
1発目のアタックで最速タイムを叩き出したのはハミルトン。全セクターで全体ベストの1分15秒419をマークし、ライバルにプレッシャーをかけた。
2番手にはボッタスが続き、メルセデスは盤石の体制。フェルスタッペンはQ2で記録したトップタイムにも届かず、0.565秒差の3番手だ。アタック後、フェルスタッペンは「このタイヤセットはグリップがなかった」と語った。
残り時間3分を切ると、タイヤを交換したベッテル以外の9台がラストアタックへ。逆転を目指すフェルスタッペンは、ハミルトンの真後ろにつく形でコースに入った。ハミルトンはピットレーンからアウトラップまで、後ろのフェルスタッペンを焦らすように低速で走行。予選での”紳士協定”を守ったフェルスタッペンはオーバーテイクせず、時間ギリギリでアタックに入ることが出来たものの、隊列の最後尾にいたペレスはアタックできずにセッション終了となってしまった。
ラストアタックでハミルトンとボッタスはタイム更新できず。フェルスタッペンはわずかにタイムを更新したものの、3番手からポジションを上げることはできなかった。これにより、メルセデスがフロントロウを独占。ハミルトンは通算101度目のポールポジションを獲得した。
ラストアタックをできなかったペレスだが、最終的に4番手。5番手にはガスリーがつけた。
決勝はトップ2チームのタイヤ戦略が異なるのも注目ポイントだが、天候が変わる可能性も十分ある。そうなった場合はどこが速いのか……目が離せないレースとなりそうだ。
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