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日本の冬の絶対必須知識 スタッドレスタイヤ 知らなきゃ損する重要情報 6選

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日本の冬の絶対必須知識 スタッドレスタイヤ 知らなきゃ損する重要情報 6選

 北海道での初雪が例年よりも大幅に遅くなった(札幌や稚内などでは、観測史上最も遅い記録に並んだとか)、スキー場の雪不足が懸念…などといったニュースが相次いでいる。

 なんとなーく「暖冬」という言葉が頭に浮かんで、「今年はスタッドレスタイヤはいいかな…?」と思っている方もいるかもしれないが、油断は禁物だ。

超絶カッコいい!! 日産新型ムラーノをぜひ日本に返り咲かせてほしい!!

 一瞬でドカ雪が降ってくることなど昨今当たり前だし、そうなった時にタイヤを買いに走っても、(それこそ長靴やスコップのように)「売り切れ」の憂き目に合わないとも限らない。備えあれば憂いなしである。

 そこで、今冬のスタッドレスタイヤの新製品情報とよくある疑問をまとめてみた。購入の際の参考にしてほしい。

※本稿は2018年10月のものです


文:ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部


初出:『ベストカー』 2018年11月26日号

■いざという時に「在庫なし」ということも 実は十分あり得る

 そう、まだまだ大丈夫なんて思っていると、あっという間にスノーシーズンがやってくる。スタッドレスタイヤの準備は大丈夫だろうか。

 北海道や北東北の人以外、特に関東や東海エリア、大阪圏の人にとっては真冬にも積雪がほとんどないため、あまり『冬用タイヤ』の意識がないかもしれないが、スタッドレスタイヤは夏場に一気に生産し全国に出荷される。

 雪が降り出して慌てて購入……、という頃となれば、実はタイヤメーカーは来シーズン用サマータイヤの生産に入っていて、スタッドレスタイヤはサイズによっては在庫払底ということも十分あり得る事態なのだ。

 今のうちにしっかりと冬用タイヤの準備をしておきたい。

■今シーズンのスタッドレスタイヤ新製品を確認!

 昨シーズンはブリヂストンが『ブリザックVRX2』を、横浜ゴムが『アイスガード6』を同時期にモデルチェンジ。さらにトーヨータイヤがミニバン専用設計の『ウィンタートランパスTX』をリリースし、ミシュランは『X-ICE3+』、グッドイヤーが『アイスナビ7』を投入するなど、新製品ラッシュだった。

 今年はファルケンが11年ぶりのモデルチェンジで『ESPIA W-ACE』を投入。コンチネンタルが『バイキング・コンタクト7』を投入するなど、この2シーズンでスタッドレスタイヤの世代交代が一巡した印象になっている。

●今シーズンのスタッドレスタイヤ新商品


■ファルケン「ESPIA W-ACE」発表(7月19日)


■コンチネンタル「バイキング・コンタクト7」発表(7月24日)


■グッドイヤー「アシュアランス・ウェザーレディ」発表(7月30日)


■ノキアン「ハッカペリッタR3」発表(8月1日)


■ノキアン「ハッカペリッタR3SUV」発表(8月1日)


■ネクセン「WINGUARD ice2」発表(8月3日)


■横浜ゴム「アイスガードSUV G075」に24サイズ追加(9月1日より販売開始)


■グッドイヤー「アイスナビ7」に2サイズ追加(9月3日)

■スタッドレスタイヤはドライ路で危険?

 昨シーズンはブリヂストン、横浜ゴムといった日本を代表するタイヤメーカーが同時期に中核となるスタッドレスタイヤの新商品をフルモデルチェンジして投入した。

 上記の通り、ブリヂストンが『ブリザックVRX2』、横浜ゴムが『アイスガード6』を発表。この2メーカーが揃ってスタッドレスタイヤのフルモデルチェンジをするのは久しぶり。これまでは開発サイクルの関係からか、1~2年のズレがあった。

 両メーカーともに重視しているのが「アイス性能、雪上性能の向上は当然。これからはそれにプラスしてドライ路での操安性能をいかに引き上げていくかがスタッドレスタイヤ開発のポイント」だとしている。

 実際VRX2もアイスガード6も、新商品発表の場で「ドライ路での操安性を引き上げた」ことをアピールしていたし、実際に試乗しても、ドライ路でのしっかり感が高まっていて安心感が高い。

 スタッドレスタイヤは氷雪路でのグリップを確保するためにサイプを刻んだブロックがトレッド面にあるのだが、この細かいサイプがどうしてもブロック剛性を弱くしてしまうという弱点があった。

 新商品では、例えばトレッドゴムの吸水性能を引き上げるなどにより、従来品よりも氷雪路性能を高めながら、サイプを減らすなどでブロック剛性を高めているのが特徴的。

 とはいえ、絶対的なグリップ性能はサマータイヤには及ばないので、適材適所を心がけるべき。また、ウエット性能も以前に比べれば大幅によくはなっているが、サマータイヤに比べるとどうしても弱いことは知っておいてほしい。

■スタッドレスタイヤ=燃費が悪い?

 ソフトなトレッドゴムを採用するスタッドレスタイヤは、イメージ的にも転がり抵抗が悪そう。つまり、サマータイヤと比べて燃費が悪化するのでは? と感じるものだ。実際はどうなのか。

 ここ1~2年に登場した最新のスタッドレスタイヤは、こぞって「燃費のよさ」をアピールしている。

 スタッドレスタイヤにはサマータイヤで採用されている『タイヤグレーディング』が適用されていないため、客観的な指標はないのだが、横浜ゴムのアイスガード6は、社内テストにおける転がり抵抗は、同社のスタンダードエコタイヤ『DNA ECOS』とほぼ同等だという。

 つまりタイヤグレーディング上のレベル「A」を達成していると言うことができる。

 実際、以前ベストカーで行われた実走行テストで、1世代前のアイスガード5とブルーアースAで高速道路を走りその燃費を比較してみたところ、17.4km/L対17.6km/Lでスタッドレスタイヤが買っている勝利を納めている。

■スタッドレスタイヤの寿命は何年!?

 法規的な話をすると、スタッドレスタイヤのトレッド面には「使用限界」を示すプラットフォームと呼ばれる突起が付けられている。走行距離が伸びて、このプラットフォームが露出した時点でスタッドレスタイヤとしての寿命は尽きる。

 しかし、非降雪状態であればまだ使用は可能。法規的には残り溝1.6mmまでは使用できるので、サマータイヤとして使うことはできる。使用限界は通常のサマータイヤでおなじみの「スリップサイン」が露出するまでだ。

 ……というのが法規的な話なのだが、現実的には残り溝だけでスタッドレスタイヤの性能劣化を測るのは危険。

 特にアイス性能はトレッドゴムの柔軟性に依存している割合が高いため、経年変化でゴムに配合された柔軟剤が抜けていってしまい、低温下での柔軟性が低下すると氷上グリップが一気に悪化する。昨シーズンはググッと効いたので安心して今シーズンも履き替えたら、効きが悪くなっていた、なんてこともある。

 一般的には3シーズン使ったスタッドレスタイヤは溝が残っていても交換する、というのをオススメしたい。

 ただ、これまた最近のトレンドなのだが、「効きの継続」を開発コンセプトの中心に据えているスタッドレスタイヤが増えている。ダンロップの「WINTER MAXX 02」では軟化剤の経年での抜けを抑止する新開発ゴムを配合することで、効きの継続性を高めているのが特徴。

 それでも見た目ではわからないので、シーズン初めに安全性を確保したうえで、アイスバーンでのブレーキテストをしてから交換すべきかの判断をしたい。

■スタッドレスタイヤのサイズは? 空気圧は?

 これは新車装着のサマータイヤと同じにするのが基本。オプションで大径サイズを装着している場合、スタッドレスタイヤはオリジナルのインチダウンサイズにするのもOK。

 ただし、その場合ブレーキに干渉しないかの確認は必要。空気圧の設定は同サイズの標準設定値とすればいい。

*   *   *

 以上、今シーズンのスタッドレスタイヤの状況と、よくある疑問をまとめてみた。なお、12月上旬より、国土交通省が積雪時に一部区間でのチェーン装着を義務化する、という話題で、混乱なども起こっているようだ。そちらについてはこちらの記事を参考にしてほしい。

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